萌え本図書館

世界に広がる萌え本の輪

2012年10月の新刊萌え本情報

2012年10月31日 | 新刊刊行状況
 当「萌え本図書館」にて把握し得た、今月発行分の「萌え本」をリスト化。
レビュー済みの書籍は、題名にリンクがついています。
月末ごとに更新の予定。 情報は今後、随時追加更新されることがあります。


NHK ラジオ 基礎英語3[2012年11月号]
NHK出版 (発行)
B5判、 定価:380円(CDつき:1,580円)(税込み)
2012/10/14発売
雑誌コード: 05163-11


(まんがと図解でわかる)天皇のすべて(日本人なら知っておきたい天皇のお仕事と歴史が理解できる!)(別冊宝島1910)
宝島社 (出版)
B5判、定価 :840円(税込み)
2012/10/12 発売
ISBN-13 978-4-8002-0163-8
NDC分類: 288.41


『萌える!魔女(ウィッチ)事典 』
ホビージャパン (発行)
B6判、 定価 :1,575円(税込み)
2008/10/31発行
ISBN-13 978-4-7986-0490-9
NDC分類: 387



萌える株式投資(一獲千金!超豊かなオタク生活)

2012年10月31日 | ★★☆☆☆
『萌える株式投資(一獲千金!超豊かなオタク生活) 』
ミルミル (著)

 
KKベストセラーズ (発行)
A5判、ソフトカバー、208ページ
2004/12/10発行
ISBN-13 978-4-584-18850-7 
NDC分類: 338.155

定価 :1,575円(税込み)


 内容(「BOOK」データベースより)
IPO(新規公開株)でグングンお金持ち(なオタクに)なる。ガレキも同人誌もDVDも、株で儲けて欲しいだけ買おう。


目次(ナビゲーター紹介をふくむ) p.02
第1章 オタクが投資に向いている訳 p.07
第2章 勝つも投資、負けるも投資 p.19
  株式市場って、どんな風に分かれているの? P.54
第3章 株を買う!! P.62
第4章 投資家視点+オタク視点は最強の観察眼 p.99
第5章 市場の勇者への遠き道のり p.135
  ミルミルがIPOを申し込んだ銘柄の一覧とその当落状況(2004年10月末まで) p.154
  宝くじIPOでハズレを引かない法! P.166
第6章 オタクの野望は果てることなく p.168
  (ウソなし!)ミルミルの収支一覧 p.199
  マネーブックについて p.200
参考文献・参考サイト p.201
奥付け p.202
ミルミルが注目するオタク系企業ガイド p.204


萌え本分類:解説書型。
ナビゲーター:ウサ耳少女【ミルミル】、ネコ耳少女【チルル】、イヌ耳少年【わん太】の3名。
カバー表紙:タイトルは横書き。タイトルの字色は影つきピンクと白影つき黒。株式チャートの背景にナビゲーター二人のイラスト。
中表紙:表紙と同柄(背景なし)のモノクロイラスト。
折込ポスター:なし。
本文:縦書き、一段組み(脚注欄、朱入れ風の頭注あり)。巻末の企業リストのみ横書き。
構成・設定:  全ページ黒赤の二色印刷。 オタクな会社員にして投資家のミルミル女史が、株式投資の初歩を解説。株っでなあに? いくらで買えるの? のレベルから出発し、個人が株取引を始めるまでの手順、投資取引の実際、IPO(新規公開株)についての解説、株式投資の基本姿勢などが著者の経験を基に語られる。
 本文には朱入れを模した頭注とナビゲーターのアイコンつきふきだし形式の脚注とがつき、挿絵の株式チャート図などは脚注部分に配されることが多い。1~4頁の漫画形式の挿絵が本文中の6ヶ所に散在するが明確なストーリーはなく、前後の文章との直接的なつながりも薄い。
巻末の「企業ガイド」は横書き5頁にわたり、ミルミル女史が注目しているオタク系企業28社が (本書刊行時までの投資実績を含めて)解説されている。

評価:
萌え絵度:  イラスト担当は漫画家で活躍中の桜りゅうけんさん。ほぼ10年前の刊行を考慮すれば萌え度はそれなり。ちなみに2012年現在も漫画家として活動中。
テーマ萌え度: 著者のミルミル女史は、本書の発行時までに株取引でそれなりの利益を上げている個人投資家にして、かなり重度のオタクである。本書のテーマは「オタクが株取引に手を出すなら」という観点に重点が置かれているのが特色であり、また特に本書後半の内容は、投資の教科書・解説書というより個人の体験記が主体で普遍性はあまり考慮されてない感じ。本書を読んでwkwkするかdkdkするかで読者が株式投資に向いているかどうかが判定できよう。

萌え本的意義: KKベストセラーズ発行としてはおそらく初の萌え本。同社発行の萌え関連書籍には、『(二次元へいきまっしょい!)にじいき 』(06/05刊)がある。
類書は『株でいこう!(お兄ちゃん、ネット・トレーディングしよっ) 』(マイクロマガジン社刊、05/07)。
『マンガでわかる株式投資! 女子高生株塾 』(ダイヤモンド社刊 09/03)は、初心者向けの株式投資解説書、というコンセプトは同じだけど、編著がホイチョイ・プロダクションズなのでまったく萌えない。
また『東大生が書いた世界一やさしい株の教科書 』(PHP研究所刊 11/07)は、漫画風のナビゲーターを採用した文庫本で、内容はアイコンつき会話体と一問一答形式の解説書。


総合萌え度 :★★☆☆☆


紹介ブログ記事:
昏昏機関  2005年08月23日づけ記事、
ミルミル「萌える株式投資」
http://k-dush.cocolog-nifty.com/engine/2005/08/post_f8b5.html
 「株でいこう‐」のイラスト絵柄が好みじゃなかったので、絵柄の合ったこちらを購入。
「 内容はしごくまとも。IPOに寄りすぎの感じはするけれど、書店に並んでいるのを買えば、帯に「こんなに儲かるの? IPO(新規公開株)」なんて書いてあるから大丈夫。でも、Amazonで買ったから大丈夫じゃなかった。
まあそれは措いといて、この本の面白さは、著者の実体験が数多く語られていること。株をやったことがあるものなら、うんうんと共感してしまうことだろう。あんまりうまいひとにはふんって笑われておしまいなんだろうけど。」
巻末に掲載されてた「ミルミルが注目するオタク系企業ガイド」について、刊行後8か月で掲載企業の株価がどう変動したかを28社中3社で検証。2社が上昇、1社がトントンとなかなかの好成績だったそうです。


著者、ミルミルさんのBlog:
ミルミルのOTAKUな株式投資 blog
http://blog.livedoor.jp/mujinakko_2009/
 2005年04月の開始で2012年10月現在も更新中。
本書についての記載はなさそう。

イラスト担当、桜りゅうけんさんのPIXIV
http://www.pixiv.net/member.php?id=6808
 2012年10月現在も更新中。

KKベストセラーズ紹介ページ
http://www.kk-bestsellers.com/cgi-bin/detail.cgi?isbn=4-584-18850-5
「 IPO(新規公開株)でグングン大金持ちなオタクになる!
本書ではオタクが投資に向いていることを詳細に解説し、投資の流れと様々な事象を、ネコ耳&ウサギ耳の少女のイラストや漫画を織り込んで、初心者にもわかりやすく解説しています。
欲しいパソコンやDVD、同人誌やガレキを泣く泣く諦めている君!!欲しいものを欲しいだけ買える生活に挑戦してみない!? 」


Amazon.co.jp         の紹介頁(中古品のみ)
オンライン書店bk1(honto)紹介頁(購入不可)
楽天ブックス         の紹介頁(注文不可)
セブンネットショッピング   の紹介頁(絶版重版未定)
紀伊国屋書店BOOK WEB紹介頁(在庫なし)


付記:
Amazon、紀伊国屋での発売日は12月10日、公式サイトの発売日は03日。

萌ゆる古事記

2012年10月27日 | ★★★☆☆
『 萌ゆる古事記 』
鈴木 ドイツ (著), 田中 松太郎 (イラスト)

 
イカロス出版 (発行)
A5版、ソフトカバー、226ページ
2008/11/28 発行
ISBN-13 978-4-86320-136-1
NDC分類: 210.3
定価 :1,500円(税込み)


 内容(下記出版社の公式ページより)
「イザナギ、イザナミを始め、アマテラスやスサノオ、大国主やヤマトタケルなど、日本人なら誰でも知っているヒーロー、ヒロインたちが活躍する日本の神話が記されている。その古事記を、「萌ゆる神の国!」の鈴木ドイツ先生と田中松太郎先生が分かりやすく紹介する本が登場したぞ。語り手として「萌ゆる神の国!」の巫女女神様・撫子や憲法の女神さま・憲子たちが再登場、もちろん熟女の魅力爆発なアマテラスさまも大活躍だ! 日本神話に興味がある人は全員集合! 」


序章 (コミック) 高天原だよ全員集合! P.04
目次 p.10
第一章 天地開闢 p.11
(コミック) お兄ちゃん、国造り…しよ? P.12
 天地開闢 p.20
 国生み p.25
 イザナミ死亡 p.34
 イザナギ、黄泉の国へ p.37
第二章 アマテラスとスサノオ p.49
(コミック) アマテラス大神の憂鬱 p.50
 スサノオとアマテラス p.60
 スサノオ、高天原へ p.61
 スサノオ追放 p.67
総天然色女神(+其の他)絵巻 p.75
第三章 大国主の国造り p.83
(コミック) オホクニヌシのIZUMO DAYS p.84
 大国主神 p.88
 オホクニヌシ、根の国へ p.92
 スクナビコナ p.97
第四章 天孫降臨 p.103
(コミック) アマテラス団長の地上ゲット大作戦p.104
 アマテラスの考え p.108
 オホクニヌシ、国を譲る p.111
 天孫降臨 p.115
第五章 海幸彦・山幸彦 p.121
(コミック) 今なら妹にもれなく姉が… p.122
 ニギギ、結婚する p.128
 ヤマサチヒコとトヨタマビメp.134
第六章 神武東征 p.141
(コミック) カミヤマトヨワレビコの異常な愛情 p.142
 神武東征 p.146
 神武天皇の即位 p.150
 七乙女 p.153
 沙本毘売 p.160
第七章 ヤマトタケルの活躍 p.167
(コミック) 女装少年のス・ス・メp.168
 倭健 p.178
 倭健、熊曾を伐つ p.178
 倭健、出雲を伐つ p.180
 倭健、東国を伐つ p.182
(後略)
終章 (コミック) 神さまといっしょ p.194
古事記関連神社紹介 p.200
神々の系図 p.216
おもな参考文献 p.221
あとがき p.222
既刊紹介 p.224
奥付け p.226


萌え本分類:擬人化、解説書型。
ナビゲーター:前書『萌ゆる神の国! 』に登場した、天照大神(美女)と、大和撫子や日本国憲法、左翼少女、米国産核兵器などを象徴するオリジナルの神×7柱(全員美少女)。

カバー表紙:タイトルは横書き。タイトルの字色は青鼠と白の縁取りつきの黄~緑、赤~黄色系グラデュエーション。表裏のカバー全面に渡る、神社を背景としたナビゲーターの女神8柱の集合イラスト。
中表紙:カバーと同じタイトル文字とナビゲーターから「天照大神(美少女化)」と「天見倣井撫子比売(あめの ならいの なでしこひめ)」2柱のイラスト。
折込ポスター:なし。本文中ほどにカラーグラビア「総天然色女神(+其の他)絵巻」8頁あり。
(カバー下、本体表裏表紙にモノクロイラスト)

本文:縦書き、1段組み。各章末のアイコンつき吹きだし部分は三段組み。
構成・設定: 巻頭から目次までの8頁とグラビア「総天然色女神(+其の他)絵巻」8頁はカラー、その他はモノクロ印刷で、『萌えよ!戦車学校 (X型) 』シリーズを踏襲する。
前書『 -神の国 』とは異なり、天照大神によって高天原に招待された7柱の神様(+人間1名)が、古事記にと登場する神々&人間に扮して古事記のエピソードをなぞりつつ、古事記の内容が紹介される、という構成。
第一~終章までの8章ではそれぞれの章頭に4~8頁の漫画、その後に本文の解説、1~7章の章末には、アイコン付きキャラのふきだし掛け合い形式のまとめ2頁が付属する。終章は資料文献で、古事記の関連事項から、主要な神社8か所の紹介、登場する神々の系譜よりなる。
カバーを取るとおまけのイラストが現れるのは前作同様だが、章扉はカラーイラストと同柄のモノクロ版でやや手抜き。
参考文献一覧はあるが、索引は付属しない。


評価:
萌え絵度:  カバー・イラスト・漫画の担当は前作に引き続き田中松太郎さん。萌え擬人化としての完成度は高い。
テーマ萌え度:

萌え本的意義:イカロス出版発行の萌え本としては『 萌ゆる神の国! 』(07/10)に続く16冊目、続刊は『萌えよ!戦車学校IV型 』(09/07)。
古事記に関連する類書は多い。
『(萌え萌え日本神話講座)神の国の歩きかた 』(イーグルパブリシング刊 10/01)、
(萌え萌え日本神話講座2)もっと神の国の歩きかた 』(同 11/04)、
(重要ポイントとマンガでわかる!)古事記・日本書紀(~日本はこのようにして始まった) 』(総合科学出版刊 11/05)、
ゆめみる日本神話(~あたらしい古事記~神代編) 』(一迅社刊 11/07)、
これならわかる!『古事記』 』(学研パブリシング刊、12/08)など。
その他のイラスト解説本、漫画化本も多数発行されている。


総合萌え度 :★★★★☆


紹介Blog記事:
アキバBlog 2007年11月30日づけ記事:
古事記萌え本 萌ゆる古事記 「危ないネタが多いw」
http://blog.livedoor.jp/geek/archives/50771825.html
 29日に店頭発売、との記述あり。


著者:すずきあきら/鈴木ドイツ さんのブログ:
すずき/鈴木diary ausf3 with cats 2008年11月21日づけ記事:
『萌ゆる古事記』
http://blog.livedoor.jp/hinanoahaile/archives/51237781.html
 11月28日(ごろ)発売。
「本文、マンガシナリオ、神社紹介等担当しました。
田中松太郎さんの美麗イラスト、マンガは、前作『萌ゆる神の国!』よりさらに増ページしてます。
よろしくお願いします。
(・∀・)つ 」
 カバー写真を掲載。

イラスト担当:田中松太郎さんのブログ:
FOMALHAUT  2008年11月18日づけ記事:
萌ゆる古事記
http://fomalhaut353.blog32.fc2.com/blog-entry-18.html
「マンガとイラスト担当しました。
古事記を思い切り噛み砕いて解説した本です。」
 カバー写真あり。

イカロス出版の紹介ページ:
萌えよ!シリーズ
萌ゆる 古事記
http://www.ikaros.co.jp/moeseries/index.html#14
(カバーイラスト掲載、基本情報のみ)

イカロスオンライン書店
その他(ワイン本、ペット関連本など)
M-053 萌ゆる古事記
http://secure.ikaros.jp/sales/mook-detail2.asp?CD=M-053
「日本最古の歴史書であり、また日本神話の原典としても有名な「古事記」。特に上巻と中巻には、イザナギ、イザナミを始め、アマテラスやスサノオ、大国主やヤマトタケルなど、日本人なら誰でも知っているヒーロー、ヒロインたちが活躍する日本の神話が記されている。近年、古代のファンタジーに興味を持つ人が増えていることもあり、静かなブームとなっている古事記を、「萌ゆる神の国!」の鈴木ドイツ氏と田中松太郎氏が、現代風に分かりやすく解説するのがこの本だ。「萌ゆる神の国!」で大人気だった女神さまたちも引き続き登場!鈴木氏の、噛み砕いた表現での解説は笑いあり泣きありの古事記を理解するのに最適。また、当代一の巫女絵師として名を馳せる田中氏の萌えありお色気ありギャグあり美少女イラスト・マンガも満載。 高天原だよ全員集合!」

MC☆あくしずオフィシャルブログ 2008年11月19日づけ記事:
「萌ゆる古事記」、11月末に発売予定!
http://mcaxis.dtiblog.com/blog-entry-53.html
 「MC☆あくしず」本誌ですずきあきら名義で執筆中の鈴木ドイツ先生と、当代一の巫女絵師として知られる田中松太郎先生が『萌ゆる神の国!』に続いてコンビ再結成。
「このごろアニメやゲームや漫画などで神道モノが多いので、(「か○なぎ」とか「セ○レイ」とか「我が○のお稲荷さま」とか「か○ちゅ」とか。「ペ○ソナ」とか「東○」にも日本神話の神々が出てきますね)日本神話に興味を持っている方もいるかと思いますが、なかなか真面目な本には食指が動かないという人が多いのではないでしょうか。
そんな人向けに、ギャグやお色気シーンなどを絡めつつ、
わかりやすく古事記を解説しちゃうのがこの本なのです。」
 表紙カバーのイラストの他に、本文の見本3ページ分を掲載。

 2008年11月19日づけ記事:
文学・評論>古典>「萌ゆる古事記」
http://mcaxis.dtiblog.com/blog-entry-57.html
「「萌ゆる古事記」ですが、Amazonでは文学・評論カテゴリー内の古典カテゴリーで売上1位を記録させていただきました。
ありがとうございました。
文学・評論カテゴリーでも3位にランクインされています。
 “文学”なんてカテゴリー分けに戦々恐々の編集部ですが…
まだの方はお手に取っていただければ幸いです。 」
 文学・評論ランクページのキャッシュ画像あり。
悼む人」、「奇跡のリンゴ」に続き、「夢をかなえるゾウ」との間で第3位。


Amazon.co.jp         の紹介頁
オンライン書店bk1(honto)  の紹介頁
楽天ブックス         の紹介頁
セブンネットショッピング  の紹介頁
紀伊国屋書店BOOK WEB紹介頁


付記:
Amazonの発売日が12月01日で、珍しく上記他サイトの発売日(おおむね11月)より遅い。
『萌ゆる神の国 』よりは好意的な評価がたかかったみたい。
本書でも「左 頼子」ちゃんの活躍機会が少なかったのは、残念なことである。

萌ゆる神の国!

2012年10月24日 | ★★☆☆☆
『 萌ゆる神の国! 』
鈴木 ドイツ (著), 田中 松太郎 (イラスト)

 
イカロス出版 (発行)
A5版、ソフトカバー、270ページ
2007/10/10 発行
ISBN-13 978-4-87149-993-4
NDC分類: 302.1
定価 :1,500円(税込み)


 内容(下記出版社の公式ページより)
「美少女キャラを交え、歴史・外交・安全保障などについて主張する「萌え系オピニオン書」が誕生! 巫女さんみたいな女神さまが、日本の歴史、憲法、蓮国神社、安全保障などを分かりやすく解説します。 」


(コミック) 今の日本はどうなっているの? P.04
登場神々(+人物)紹介 p.12
目次 p.14
第一章 日本の神話と神々 p.15
 日本のなりたち p.16
 天皇の成立 p.36
コラム 農耕の定着 p.42
第二章 天皇と皇室 p.43
(コミック) 女性の天皇は本当にいけないの? P.44
 天皇とはなにか p.48
 天皇の意味 p.65
第三章 日本の憲法 p.73
(コミック) 日本国憲法はどこ生まれ? P.74
 日本国憲法のなりたち p.80
 武器と戦争 p.85
 憲法改正と各国の憲法 p.108
萌ゆる神の国 女神絵巻 p.119
第四章 あの戦争と国旗・国歌 p.127
(コミック) 日の丸と君が代って、何か悪いことしたの? P.128
 大東亜戦争はなぜ起こったか p.134
 支那事変とは p.146
 コミンテルン p.157
 国旗と国歌 p.176
第五章 核兵器、そして靖国神社 p.187
(コミック) これが抑止力?危険なあのコが乱入! P.188
 核兵器と日本 p.194
 靖国神社をめぐって p.209
 日本の戦後補償 p.223
第六章 日本を護るために p.231
 ネットを通じて p.232
 日本の安全保障と日本文明 p.236
 わたしたちの選択 p.250
(コミック) 最終章 日本を護っていくのは… p.258
あとがき(鈴木ドイツ) p.264
おもな参考文献 p.266
あとがき(田中松太郎) p.267
既刊紹介 p.268
奥付け p.270


萌え本分類:擬人化、解説書型。
ナビゲーター: 天照大神(美女)と、大和撫子や日本国憲法、左翼少女、米国産核兵器などを象徴するオリジナルの神×7柱(全員美少女)。

カバー表紙:タイトルは横書き。タイトルの字色は青鼠と白の縁取りつきの黄~緑、赤~黄色系グラデュエーション。表裏のカバー全面に渡る、神社を背景としたナビゲーターの女神8柱の集合イラスト。
中表紙:タイトル(縮小版)とナビゲーター8柱(SD版主体)の集合イラスト。
折込ポスター:なし。本文中ほどにカラーグラビア「萌ゆる神の国 女神絵巻」8頁あり。
(カバー下、本体表裏表紙にモノクロイラスト)
本文:縦書き、1段組み(脚注あり)。コラム部分は横書き、二段組み。
構成・設定: 巻頭から目次まで14頁とグラビア「萌ゆる神の国 女神絵巻」8頁はカラー、その他はモノクロ印刷。この構成は、同社発行の『 萌えよ!戦車学校 (X型) 』シリーズの流れを汲む。
朝のお掃除を寝坊でサボったせいで、人間界で修業を積むように高天原から降ろされた「天見倣井撫子比売(あめの ならいの なでしこひめ)」が、偶然知り合った左翼少女「左頼子(ひだり よりこ)」や地上の様々な神様といっしょに、日本の国のなりたちや天皇制、現行の日本国憲法、太平洋戦争、日本の国旗や国歌、核兵器と靖国神社のあつかい、これからの国防などについて学んでいく、という構成。第二から第五の各章ではそれぞれの章頭に6~8頁の漫画、その後に本文の解説が続く。
カバーを取るとおまけのイラストが現れたり、各章のテーマごとに担当の神様が増えていく(章扉はその神様のイラスト)点など、全体の構成はよく練られている。
参考文献一覧はあるが、索引は付属しない。


評価:
萌え絵度:  イラスト担当は田中松太郎さん。萌え擬人化としての完成度は高く可愛らしさとお色気のバランスも良好。
テーマ萌え度:
可愛くて健康的に色っぽい漫画とイラストを多用した萌え本の体裁をとってはいるが、
万世一系の皇室論、侵略戦争はなかった論、コミンテルン悪者説、憲法改正論議など、内容はバリバリの右翼系書籍である。
狂言回し役の左翼少女(色気なし)が、メガネを取ると実は美少女だったりするあたりもお約束であるが、そこでウヤムヤに全体の論議を〆でしまうあたり、結構あざとい。
第5章から登場する米国産の金髪爆弾肉体女神、「核兵器火雷神(さねのいくさうつわのほのいかづちのかみ)」の能天気ぶりが、3.11以降のいまとなっては清々… イヤ痛々しい。

萌え本的意義: イカロス出版発行の萌え本としては『 萌えよ!戦車学校III型 』(08/06)に続く15冊目にあたり、姉妹書『萌ゆる古事記 』(08/12)が続刊。
上記の書籍紹介に「萌え系オピニオン書」とある通り、右傾的な思想信条を打ち出した書籍である。その嗜好についての是非はともかく、萌え本としての完成度は同社発行の他シリーズを凌ぎ、『萌えよ!戦車学校 』シリーズに匹敵する良作。カウンター役の「左翼ちゃん」は唯一の人間(他はみんな一応神さま)だし、勝負ははなから決まってるんだが、それでも孤軍奮闘する頼子ちゃんにはちょっと萌えてしまったりする。


総合萌え度 :★★☆☆☆


紹介Blog記事:
アキバBlog 2007年10月14日づけ記事:
萌え系オピニオン書 「萌ゆる神の国!」 日本こそ核兵器を持つべき
http://www.akibablog.net/archives/2007/10/kaminokuni-071014.html
 11日発売、13日に店頭で確認との記述あり。
本記事中で紹介されている「書籍情報へのリンク」は2012年10月現在消失している。


著者:すずきあきら/鈴木ドイツ さんのブログ:
すずき/鈴木diary ausf3 with cats 2007年10月01日づけ記事:
萌ゆる
http://blog.livedoor.jp/hinanoahaile/archives/50996359.html
「発売日が10月15日に決まったので掲載~。」
 帯つき表紙のお写真を掲載。

2007年10月16日づけ記事:
萌ゆる……
http://blog.livedoor.jp/hinanoahaile/archives/51006191.html
「 昨日がいちおう発売日ということで、現物を。
アキバBlog(秋葉原ブログ)さんでも紹介されました。
売れるといいなぁ。(・∀・) 」
 こちらでは現物を撮影。

イラスト担当:田中松太郎さんのブログ:
FOMALHAUT
http://fomalhaut353.blog32.fc2.com/
(現在の更新は2008年04月以降で、本書に関する記述はない)

イカロス出版の紹介ページ:
萌えよ!シリーズ
萌ゆる 神の国!
http://www.ikaros.co.jp/moeseries/#08
(カバーイラスト展開状態の掲載以外は、ほぼ基本情報のみ)


Amazon.co.jp         の紹介頁(中古品のみ)
オンライン書店bk1(honto)  の紹介頁(購入不可)
楽天ブックス         の紹介頁(注文不可)
セブンネットショッピング  の紹介頁(絶版重版未定)
紀伊国屋書店BOOK WEB紹介頁(入手不可)


付記:
上記の各サイト中で唯一発売日が確定しているAmazonでは10月15日と表記されている。上記ブログの情報などからも、こちらの方が実勢に近いものと思われる。
内容が内容だったせいか、2012年10月現在では実質的に絶版状態。萌え度が高いだけに少々惜しい気もするけどこういう内容だし、仕方ないかな。
「左 頼子」ちゃんを主役にすえた、続刊「萌える人民の国」を希望します。

(まんがと図解でわかる)天皇のすべて(別冊宝島1910)

2012年10月20日 | ★★☆☆☆
『(まんがと図解でわかる)天皇のすべて(日本人なら知っておきたい天皇のお仕事と歴史が理解できる!)(別冊宝島1910) 』
所 功 (監修)


宝島社 (発行)
B5判、ソフトカバー、144ページ
2012/10/12発行
ISBN-13 978-4-8002-0163-8 
NDC分類: 288.41

定価 :840円(税込み)


 内容(下記出版社の紹介ページより)
累計140万部を突破した「まんがと図解」シリーズ。今回のテーマは天皇です。天皇の歴史や興味深いエピソード、祭祀や公務、日常生活といった日々の過ごし方はもちろんのこと、法的位置づけや皇位継承権にまつわる問題といった制度的なトピックなど、多彩な側面から天皇についての基本的な知識を整理、紹介します。監修は皇室に関する研究では第一人者の所功氏。井沢元彦氏(歴史小説家)×島田裕巳氏(宗教学者)の対談や石平氏の寄稿「中国からみた天皇の存在」などを収録した豪華盛りだくさんの一冊です。


監修者のことば 天皇こそ日本のソフトパワー   モラロジー研究所 教授 所 功 p.02
目次 p.04
人物紹介、本誌の読み方 p.06
序章 天皇は日本にとってどんな存在か? ――「日本らしさ」の由来―― p.07
[まんが Introduction] 「天皇は象徴」の意味とは? ――君が代の「君」が示するもの―― P.08
なぜ天皇が重要なのか? 日本の「日本らしさ」は天皇の存在にある p.14
対談 井沢元彦×島田裕巳 「日本人らしさ」の由来を考える 日本にとって「天皇」とは何か? p.16
第1章 皇室の「歴史」をふり返る ~古代から近世まで ――権力と権威の関わり―― p.21
[まんが Chapter1] 武士の時代にも残った天皇 ――権力者から権威者となる―― p.22
[1] 神話の世界と歴史の伝説をつなげる初代の天皇 神武天皇 p.28
[2] 4名の皇族将軍を派遣して国内の統一に乗り出す 崇神天皇 P.30
[3] 九州から朝鮮まで遠征し、摂政としても活躍 神功皇后 P.32
(中略)
[15] 江戸幕府の干渉に堪えかねて譲位 後水尾天皇 p.52
[16] 黒船に動揺する幕府と対峙して権威を回復 考明天皇p.54
 column1 世界で王室をもつ君主国 p.56
第2章 皇室の「歴史」をふり返る ~近代から現代まで ――維新、大戦を経て現在へ―― p.57
[まんが Chapter2] 明治時代と天皇の復権 ――時代が求めた絶対的トップ―― p.58
[1] 満16歳の若き天皇を中核に実現した王政復古と革新 明治天皇(1) p.66
[2] 文明開化の波を受け入れつつ和の心を重んじた 明治天皇(2) p.68
[3] ランドセル、桜、神前結婚式などの風習は大正天皇から 大正天皇 p.70
(中略)
[6] 新しい憲法のもとで皇室にも新しい風を吹き込む 今上天皇(1) p.76
[7] 「国民とともに歩む」平成の世が求める象徴天皇 今上天皇(2) p.78
 column2 天皇家125代略系図 p.80
寄稿 中国から見た日本の天皇の不思議、そこに流れる知恵 石 平 p.82
第3章 皇室の「暮らし」をのぞいてみよう ――天皇の仕事や日常―― p.85
[まんが Chapter3] 天皇と「祈り」 ――天皇の最も大切な仕事とは―― p.86
[1] 天皇は、普段どんな生活をしている?
     祭祀や会見、書類の決裁など 日々、分刻みで公務に追われる p.94
[2] 天皇はどんなところに住んでいる?
     皇居は緑に囲まれ 宮殿や研究室などもある p.96
[2] 宮中祭祀とは、どんなことをしている?
     国家と国民のために 神々に安泰と豊穣を祈っている p.98
(中略)
[9] 皇族の結婚はどのようにして決まる?
     若いうちからお妃選びが始まり 皇室会議で最終決定される p.108
[10] 崩御したら「土葬」というのは本当?
     飛鳥以前と江戸以降は土葬だが今後は火葬になる p.109
 column3 さまざまな天皇の公務と宮中祭祀 p.110
Chapter4 皇室の「あり方」について考える ――皇室のシステムと「これから」―― p.111
[まんが Chapter4] 天皇と皇位継承問題 ――女性天皇と女系天皇、その違いとは―― p.112
[1] 天皇は日本の神道に関してどんな位置づけなのか?
     日本人の心に宿る神道の祭儀における最高の権威 p.120
[2] 皇室の御紋はなぜ菊なのか?
     放射状の太陽光線に似た菊の花 パスポートにも使用されている p.122
[3] 天皇・皇族には国民の権利と義務があるか?
     特別身分に伴う役割がある 一般的な人生の自由はない p.123
(中略)
[10] 天皇・皇族はなぜ特別に尊いのか?
     皇室は日本の国柄を象徴する 無窮の皇統(血統)と至高の徳望(品格) p.134
[11]皇室には“正しい”呼び方がある?
     天皇は天皇陛下または今上天皇 愛子さまは敬宮さまか愛子内親王殿下 p.136
 column4 皇室制度の基本法となる「皇室典範」 P.138
〈さくいん付〉 天皇についてよくわかる用語集58 p.140
参考図書、奥付け p.144


萌え本分類:解説書型。
ナビゲーター:まんがの登場人物。高3女子の「菻」、従兄弟で大工の「悠一郎」、その祖父「一(はじめ)」と父親の「宗一郎」など。

カバー表紙:タイトルは横書き。タイトルの字色は赤、サブタイトル部分は橙色に黄色・白。寝殿造りの建物を背景に、幣を手に持つ巫女姿の主人公のイラスト。
中表紙:メインタイトルと皇室の紋章である「金色の十六葉表菊紋」を配する
折込ポスター:なし。
本文:縦書き、四段組みが基本。図解部分は横書きが主体で変形配置も多用される。
構成・設定: 巻頭の16頁はカラー、以後巻末までは黒紫の二色印刷。
序章は6頁のイントロ漫画と「皇統による天皇の重要性」、歴史小説家の井沢元彦氏、宗教学者の島田裕巳氏による対談。
本文の4章では章表紙にイラストと緒言、関連和歌一首を配し、章頭には6~8頁のストーリー漫画、以後は1~2頁単位の解説部が続く。漫画部分は「推薦入学の決まった女子高生が、従兄弟で見習い大工の彼氏との付き合いや巫女のバイトなどを通じて天皇・皇室についての理解を深めていく」という展開。
おのおののChapterでは、前半2章が代表的天皇19人の紹介で、見開き2頁では右側の偶数頁に縦書きのタイトル、基本データ、人物イラスト、四段組みの解説文などを、左側の奇数頁には解説文一段の他に図解、キーワード、項目のポイントまとめを配し、あいづちキャラもここにいる。1頁項目の場合、主に図解部分が省略・縮小されている。後半の2章では皇室の日常とこれからがテーマで、タイトルは横書き、解説部が残り3段。図解とpoint整理(結語)、という構成。
2章と3章の間に、中国問題評論家の石 平氏の寄稿3頁、巻末には「皇室典範の全文」とさくいんを兼ねた用語集4頁がある。
各章一~二か所の「図説内の漫画カットでストーリーが進行する」点、解説部分や索引内の「あいづち」要員をナビゲーター2人が担当する点はシリーズ共通で本書でも継承されている。

評価:
萌え絵度:  ストーリー部分、挿絵部分とも現代漫画風。 表紙イラスト、漫画部分、章扉イラストと本文(あいづち)カットの担当は各々、加茂さん、葉月さん、南ともさんの3名。本シリーズの特徴「イラスト分業体制」は本書でも継続しているが、前書『 -世界史』に引き続き、表紙・章扉・漫画の登場キャラクターが統一されている。キャラクターの統一感はOKで、何故に3人分業なのか?というもやもや感がその分顕著。本書では漫画部分と解説本文との間に直接のつながりはないが、息抜きとしての効果はよい感じに納まっている。
テーマ萌え度: 監修の所功氏は、歴史・法制史学者。皇室の歴史についての造詣が深く、皇室関係の著書を多数出版されている。解説の記述も単純な皇室賛美/反皇室論にかたよらず、初心者向けに分かりやすく解説されており、皇室の歴史から、現況、今後の問題点に至るまでが網羅されている。
萌え本的意義: 宝島社発行のB5版萌え本『まんがと図解でわかる 』シリーズとしては、
-ドラッカー(1710)
-ニーチェ(1729)
-ドラッカー リーダーシップ論(1750)
-正義と哲学の話(1767)
-空海と密教(1781)
『-決算書(1794) 』
『-7つの習慣(1805) 』
-ドラッカー 使えるマネジメント論(1823)
『 ぜんぶマンガで簡単にわかる ドラッカー超入門(1840) 』
『-マーケティングの神様 コトラーの思いやり仕事術(1841) 』
-スティーブ・ジョブズ逆転の発想術(1884)
-世界史(1892)
に続く第13作目。文庫、書籍などを入れると16冊目。
古代史、神話、特定時代のキャラクターなど歴史関係の書籍は多いが、天皇制自体に直接言及された萌え本としてあげられるのは、『萌ゆる神の国 』(イカロス出版、07/10)くらいか。


総合萌え度 :★★★☆☆


紹介ブログ記事:
YUSUZUのブログ 2012年10月18日づけ記事
別冊宝島「天皇のすべて」
http://yusuzu-kobe.cocolog-nifty.com/blog/2012/10/post-8bd8.html
「 監修を見たら所功先生でした。
丁寧な解説に納得です。」


監修、所 功氏の公式サイト:
所 功 Official website
http://www.cc.kyoto-su.ac.jp/~tokoroi/

宝島社紹介ページ
http://tkj.jp/book/?cd=20191001
 詳細目次、著者の略歴あり。
内容紹介(18ページ分)へのリンクあり。


Amazon.co.jp         の紹介頁
オンライン書店bk1(honto)紹介頁
楽天ブックス         の紹介頁
セブンネットショッピング   の紹介頁
紀伊国屋書店BOOK WEB紹介頁


付記:
Amazon、公式サイト上、本誌の発売日は総て10月12日で一致。
本書は『まんがと図解でわかる- 』シリーズ中で『 -ドラッカー(1710) 』につぎ、二冊目「別冊宝島 study 」とサブタイされた作品である。上記Amazonのサイト内ではそのように表記されているが、宝島社サイトの紹介ページではこの分類は表記されておらず、何のための仕分けなのかよくわからない。
10月15日、市街地の書店店頭で購入。