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まんがと図解でわかる ニーチェ  (別冊宝島 1729)

2011年08月04日 | ★☆☆☆☆
『まんがと図解でわかる ニーチェ(「超人」「ニヒリズム」…ニーチェの思想が2分で理解できる!) (別冊宝島 1729) 』
白取 春彦 (監修)


宝島社(出版)
B5判、ソフトカバー、160ページ
2010/03/15出版
ISBN-13 978-4-7966-8056-1
NDC分類: 134.9

定価 :840円(税込み)


 内容(下記出版社の公式頁より)
“生の哲学者”と言われたニーチェの思想とは?ルサンチマン、ニヒリズム、超人、力への意志……。これらニーチェ哲学のキーワードを知っていても、「その意味は?」と聞かれると、意外に難しいものです。そこで本書は女子大生・まどかを主人公に立て、ニーチェの思想がどんなものなのか、豊富な図解を随時さしはさみながら紹介しています。日本初の全訳が出版されて今年で100周年目の『ツァラトゥストラはかく語りき』他の主著の言葉にも触れながら詳解します。監修はベストセラー『超訳 ニーチェの言葉』の編訳者、白取春彦氏です。


「生」の価値を教える哲学者のことば(白鳥春彦) p.02
目次&本書の読み方 p.04
序章 ニーチェってどんな人? ――生い立ちと思想の要点―― p.07
 哲学の初心者でも安心! 2分でわかるニーチェの思想 p.08
 まんがでわかるニーチェの生い立ち 「ニーチェ」ってどんな人? P.10
 ニーチェ哲学はじめの一歩 ニーチェがわかる超重要キーワード p.16
 Note ニーチェに関するおもな出来事 p.18
第1章 世界はすべて「解釈」でできている ――遠近法的思考―― p.19
 まんがでわかる遠近法的思考 人は世界を「遠近法」で見て、考えている! p.20
(1)人間の認識のあり方とは? 人は「遠近法」でものを見て、感じて、行動している p.30
(2)西欧社会の遠近法的思考-1 「常識」も遠近法的思考の一つにすぎない p.34
(中略)
(5)「~しなければならない」という制約 「自分探し」は私たち自身を苦しめてしまう p.46
 Column(1)ニーチェ思想の根源を探る ギリシア古典に人間の原点を見る p.50
第2章 世界や人生に「意味」なんてない ――ルサンチマンとニヒリズム―― p.51
 まんがでわかるニーチェの道徳批判 どうして「悪は栄える」の? P.52
(1)道徳の価値を問い直す 人のために行動することは奴隷の道徳だ! P.60
(2)キリスト教道徳とルサンチマン 自分たちを正当化するために憎いやつを「悪」にする p.64
(中略)
(6)ニーチェのキリスト教批判の誤り ニーチェのキリスト教批判は鵜呑みにしない p.80
 Column(2)年表でみる西洋哲学 古代~現代まで 哲学の系譜を振り返ってみよう p.84
第3章 無価値な世界を乗り越えて生きる ――超人―― p.87
 まんがでわかる超人思想 究極のニヒリズムを乗り越える「超人」とは? P.88
(1)ニヒリズムの先に見えてくるもの 未来は過去であり過去は未来であるp.96
(2)すべてを等しく照らす真実の光 ニヒリズムは光に満ちた素晴らしい瞬間 p.100
(中略)
(6)『ツァアラトゥストラ』でニーチェが語ったこと 「超人」という新しい生き方のススメ p.116
 Column(3)ニーチェとヒトラーに関する誤解 ナチズムに利用されたニーチェ p.120
第4章 世界と自分をすべて受け入れる ――力への意志―― p.121
 まんがでわかる「力への意志」 世界は「力への意志」で成り立っている p.122
(1)ニーチェが見た生の真実 より強く、より高みへ生を突き動かす力への意志 p.130
(2)力への意志はどこで働いているのか? 自然界の法則 私たちの生活から見えてくる力への意志p.134
(中略)
(6)ニーチェから私たちへ② 自分の運命を愛し 何が起こってもおおらかに受け入れよ p.150
〈ページさくいん付〉ニーチェ哲学がわかる用語集 p.154
スタッフリスト、奥付け p.160


萌え本分類:解説本型。
ナビゲーター: 女子大生のまどか、SNS上の友人「新知恵」氏など漫画の登場人物。また各章の表紙および本文中のカットに無名の男女2名、解説内に「イラストのニーチェ」が登場。

カバー表紙:タイトルは横書きで字色は黒、サブタイトルの字色はオレンジ、青、黄と白。青空を背景に、草原に座る女性のイラスト。背景の草原風景は裏表紙まで続く。
中表紙:メインタイトルとニーチェ本人の顔写真。
折込ポスター:なし
本文:縦書き、二段組み。
構成・設定: 巻頭の16頁はカラー、残りは黒赤の二色印刷。「ニーチェ思想の図解本」で、巻頭に6頁の「ニーチェ一代記」、各章のはじめに8頁のストーリー漫画、その後にキーワード毎に4頁単位で図解と解釈、という基本構成よりなる。図解を多用した解説部分は平易でニーチェ成分を摂取するのに適しているが。前作「-でわかる ドラッカー」と比べて項目数・頁ごとの情報密度ともかなり薄くなった。漫画部分では章を追うごとに主人公がニーチェについての理解を深めていくというストーリー性が深くなったり、本文中の解説コマがナビゲーターの登場による幕間的エピソードとなっている点など、前作と比べて統一感のある造りとなっている。章扉に描かれた無名の男女2名は、解説の図解中に「合いづち」をいれるカットとして登場する。


評価:
萌え絵度:  漫画部分、カット絵の部分とも現代風の漫画絵で、特に萌え度が高いわけではない。
テーマ萌え度:ニーチェ萌えの本ではないですね。
萌え本的意義:2011年11月刊の「1710 ―でわかる ドラッカー」に続く、別冊宝島の「まんがと図解でわかる」シリーズ第2作。2011年6月刊の「1781 ―でわかる 空海と密教」に至る、『漫画と図解でわかるシリーズ 哲学・思想編』の方向性を示した。
とっつき易さを目的とした一般書で、「まんがと図解でわかる-」シリーズ自体、萌え本とするにはかなり無理がある。


総合萌え度 :★☆☆☆☆


章扉・人物カット担当、菌うさぎさんのBlog:
菌うさぎの愛ノウタ♪ 2011年02月15日づけ記事、
お仕事のご報告。のウタ♪
http://kinusaginoouchi.blog75.fc2.com/blog-entry-265.html
目次頁のニーチェ、カットを転載。
2月15日発売、との記述あり。

宝島社紹介ページ

>「まんがと図解でわかる」、書籍検索結果:
http://tkj.jp/search/?fw=%E3%81%BE%E3%82%93%E3%81%8C%E3%81%A8%E5%9B%B3%E8%A7%A3%E3%81%A7%E3%82%8F%E3%81%8B%E3%82%8B&cs=u


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付記:
Amazonでの発売日は2月15日で、上記Blogの情報よりこちらが実勢に近いと思われる。
コンビニで棚売りされてたりする。


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