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パースの技法(マンガでわかる遠近法・構図)

2012年10月03日 | ★★★☆☆
『パースの技法(マンガでわかる遠近法・構図) 』
染森 健一・ビーコム (共著), 面出 和子 (監修)


オーム社 (発行)
B5判、ソフトカバー、128ページ
2009/06/25 発行
ISBN-13 978-4-274-06762-4
NDC分類: 525.1

定価 :1,890円(税込み)


 内容(「BOOK」データベースより)
立体を観察する方法、視野角の変え方、余白の使い方などなど、遠近法をしっかり理解して構図を的確に捉えることができれば誰にでも説得力のある絵が描けます。絵が上手くなりたい気持ちでいっぱいの一平と、明るくてカワイイ女の子のミルク。二人と一緒に楽しくパースの勉強をはじめましょう。

 内容(下記出版社の紹介ページより)
本書は、絵を正確に描くために必要不可欠な遠近法について、豊富なイラストとマンガを用いて基礎を徹底的に学習する。マンガの主人公一平、キュートで元気な女の子(実はネコ!)ミルクとともに本書を一通り読み終わるころには遠近法の基礎が身につけることができる

はじめに p.03
本書で使用した道具 p.04
目次 p.05
プロローグ(漫画) p.08
I章 パース的な物の見方p.15
 I-1 透視図法の夜明け p.16
 I-2 目とカメラ p.21
 I-3 立体を監察してみよう p.28
 I-4 空間をグリッドで理解する p.36
II章 パースを使って描いてみよう p.41
(章頭漫画) p.42
 II-1 簡単な透視図を描いてみよう p.44
 II-2 前は大きく後ろは小さく p.50
 II-3 写真に物を追加してみる p.54
 II-4 円と円柱 p.60
 II-5 グリッドを使ってパースを描いてみる p.62
III章 構図を決める p.69
(章頭漫画) p.70
 III-1 よい構図とは p.73
 III-2 視覚野を変える p.78
 III-3 余白の効果的な使い方 p.81
IV章 いろいろな場面を描く p.83
(章頭漫画) p.84
 IV-1 室内のパース p.86
 IV-2 建造物のパース p.96
 IV-3 通り・街並みのパース p.104
エピローグ(漫画) p.112
巻末付録 パース作成資料用 人物・背景スケール図 p.119
索引 p.124
スタッフ一覧 p.126
奥付け p.127
既刊紹介 p.128


萌え本分類:解説書型。
ナビゲーター:専門学校のデザイン科1年生の一平と、学校に住み着く白猫が変身した少女「ミルク」の2名。

カバー表紙:タイトルは横書き。タイトルの字色は白抜き。一点透視の線画市街地パース図とナビゲーター(ミルク)のイラスト。
中表紙:カバーと同柄のタイトル及びナビゲーターイラスト(配置は異なる)。
折込ポスター:なし。
本文:横書き、一段組み(索引のみ二段組み)。
構成・設定:  全ページ黒赤の二色印刷。  デザイン学校に入学早々、初めての授業「建物をスケッチで描く」に挫折しそうな一平。目の前に現れた白猫がいきなり変身した少女「ミルク」に導かれて、パースを学ぶ世界に連れ出される、というストーリーを軸に、透視図法の歴史から説きおこし、透視図の原理、平面構成、透視図の描き方、構図の構成、実際的なパースの描画まで、線画パースの基礎を解説。 プロローグとエピローグは各7頁、各章頭は(章扉1頁+)3頁のコマ漫画が配置され、章内の本文にも、アイコンつき対話形式の部分や解説図にナビゲーターのイラストが絡む構図が多用される。
エピローグのラストは、夢オチと見せかけて次刊『 パースの表現 』への引きとなっている。
巻末付録は、1/50スケールの人物スケール図6点と背景スケール図5点。

評価:
萌え絵度:  イラストレーターの総数は5名。 カバーイラスト・漫画部分は眸 和哉(ひとみ かずや)さんが担当。絵柄は正直いまいちで建築書籍という性格に引きずられたせいか描線が硬すぎ。
テーマ萌え度:線画パースの基礎的教本としては判りやすく実践的である。平面から3次元のグリッドで空間構成を行うというパース作りの手法は興味深い。ナビゲーター2名も本文中でよく活躍しており、漫画部分との繋がりもよい。
萌え本的意義:
オーム社発行の萌え本としては、『マンガでわかる-』シリーズ(04/07~)が主軸。本書の発行時期は、『 -相対性理論 』(09/06)と『 -電子回路 』(09/10)の間にあたり、通巻としては16冊目。
類書は『 ゼロから学べる! パースの基本 』(ナツメ社刊、10/02)、建築パースでは『 キラとマリアの背景が描きたい!(部屋・家具・建物編) 』(マール社刊、10/06)などがあげられるが、どちらも漫画描写を対象とした参考書であり、建築系の解説書はあまり他に例をみない。
共著の「ビーコム」は、同社刊行の『マンガでわかる-』シリーズを複数冊てがけており、編集は手馴れた感がある。


総合萌え度 :★★★☆☆


紹介ブログ記事:
WinddorfBlog 2009年08月05日づけ記事、
「パースの技法-マンガでわかる遠近法・構図」
http://blog.livedoor.jp/akemiyamr/archives/709456.html
「これはいい!
曲がりなりにも背景画描きをしているうちに自然とわかってきた知識もあるけど、
やっぱり「コレコレこういうとこがこういう風に!」と書いてあるとなるほど!
構図のとり方なんてのはカンだけじゃだめだなとw
構図に関する所は私的に非常に勉強になりました。 」
 線画背景の描き方の本ですが、背景めっさ初心者って方から脱初心者!って方向け。


イラスト担当、眸和哉さんのBlog:
2w/te hitomins blog 2009年07月05日づけ更新。
パースの本告知http://hitomins.indiesj.com/Date/20090724/
「 オーム社様より、染森健一・ビーコム著
「パースの技法-マンガでわかる遠近法・構図」に挿絵、漫画で参加しております。
6月25日に発売になっています。
どうぞごひいきに!!
この本は形のとり方を説明している本ですが、難しい図学ではなくグリッドからパースを立ち上げるというものです。
他の本とは少し違うアプローチなので手にとってみてください。 」
7月の続刊「パースの表現」発行についても記述があります。

オーム社紹介ページ
 発売は、2009年06月。
詳細目次あり。


Amazon.co.jp         の紹介頁
オンライン書店bk1(honto)紹介頁
楽天ブックス         の紹介頁
セブンネットショッピング   の紹介頁
紀伊国屋書店BOOK WEB紹介頁


付記:
Amazon、公式を含めて、上記総てのサイトで初版の発売日は06月(25日)。
同年07月には続刊で本書と対になる、陰影表現、彩色、質感などに関する解説書『パースの表現(マンガでわかる光と陰影・着彩) 』が発行されている。