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宇宙のはなしと、ときどきツーリング

モバライダー mobarider

第2の太陽系探しの有力候補。太陽に似た星を回る木星の双子

2015年08月26日 | 地球外生命っているの? 第2の地球は?
ヨーロッパ南天天文台による観測で、
年齢や組成が太陽に似た恒星の周りを回る、木星の双子のような系外惑星が見つかりました。
ラ・シーヤ観測所の高精度視線速度系外惑星探査装置“HARPS”

今回の観測に使われたのは、
ヨーロッパ南天天文台ラ・シーヤ観測所の口径3.6メートル望遠鏡。

研究チームは、この望遠鏡に取り付けられた分光器“HARPS”を使って、
太陽のような星を観測し、太陽系に似た系外惑星の発見に挑み続けてきました。

そして今回、質量や年齢、組成が太陽と似た恒星の回りに、
中心星からの距離や質量が、木星とそっくりな系外惑星を発見したんですねー


第2の太陽系を発見するカギ

観測対象となった系外惑星が属している惑星系“HIP 11915”が位置しているのは、
くじら座の方向約190光年彼方。

これまでにも、太陽に似た星の周りに、
さまざまな公転軌道を持つ木星に似た系外惑星が発見されてきました。

その中でも今回の発見は、
軌道や質量の点で、中心星・系外惑星ともに太陽と木星に似ているんですねー
“HIP 11915”と、その周りを回る木星質量の系外惑星(イメージ図)。

木星と同じような公転軌道と質量を持つ惑星の存在は、
第2の太陽系の可能性を示唆するものになるはずです。

中心星も太陽と似ているということは、
太陽系と同様に、岩石惑星が中心星の近くを回っているのかもしれません。

太陽系の配列は、
木星の存在と、太陽系形成時に及ぼした木星の重力の影響によって、
可能になったという説があります。

なので、木星の双子とも言えるような天体は、
太陽系のような惑星系発見の重要なカギになりうることになります。

系外惑星探しが始まって20年…

ついに木星のような軌道や質量の系外惑星を、
太陽系に似た惑星系に、見つけることが出来るようになりました。

宇宙には、まだこの他にも、
太陽系に似た惑星系が存在し、発見されるのを待っているのかもしれないんですねー

まだ、追加観測による確認が必要とされている状況なんですが、
“HIP 11915”が、太陽系に似た惑星系探しの最有力候補の1つであることは、
間違いなさそうですね。


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