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合併に関する住民投票を求める請願を採択 宮代町議会総務町民生活委員会

2009年03月09日 16時46分44秒 | 宮代ニュース
宮代町議会は9日、総務町民生活委員会を開催し、住民601名から提出された「1市2町の合併に関する住民投票の実施を求める請願」の取り扱いを審査し、委員会としては採択とし本会議に送ることを決めた。同請願については30日の本会議で審議・採決が行われる見通し。

宮代町と春日部市及び杉戸町の1市2町の合併に関しては、一昨年11月に実施した「市町村合併に関する意向アンケート」の結果春日部市を枠組みとする回答が一番多く、昨年2月の町議会議員選挙を経て、昨年11月町民21名から出された「春日部市を含む枠組みとする合併推進の決議に関する請願」を受けて、1市2町の事務レベルによる合併研究会を開催し中間報告がまとめられている。

こうした中で、宮代町民601名が連名で、1市2町の合併に関する住民投票を「請願」したもので、9日、総務町民生活委員会で審査が行われたもの。

請願によると

①先に住民意向調査が行われたが、この調査は合併の枠組みを問うものであった
②この時点では新市の姿が見えていなかった
③合併という最重要課題については、議会で最終決定する前に住民の意志を問うのが、住民自治の本旨を機能させることになる。
④先の1市3町の合併に於いても住民投票を行っており、今回実施しない理由は見当たらない。
⑤宮代町の最高規範である「宮代町まちづくり基本条例」でも、町長は重要案件については住民の意志を確認するため住民投票を行うことができる」としている。

ことなどから、「新市基本計画の住民説明など一連の作業が終了した段階」での住民投票を求めるとしている。

審査は、合併推進派議員から数多くの質問が紹介議員に対して行われたが「先の住民意向アンケートで、住民の民意は出ている」とする反対意見と「意向調査は枠組みを調査したもので、新市の姿にOKを出しものではない。また議会も約半分に割れており、住民に聞いて判断を行った方が良い」とする議員の間で議論がかみ合わず、採決の結果、3対2という僅差で採択となった。



【請願審査を聞いて】(宮代NOW編集人)

議論がかみ合わないというより、かみ合わせないようにしているのではなおかとの感じがした。

最初は一問一答の内容をメモしていたのだが、途中で、あきらめた。午前10時に開始され昼食休憩をはさんで午後2時前まで。議論は続いたが、新しい知見とか「なるほど、そういうことなのか」と納得できる論理が展開されていかないのである。某議会のように「だんまり」よりはまだ聞けたが・・・。

かみ合わない要因は、先の住民意向調査をどう受け取るかである。

請願の内容を読むと、先の意向アンケートは「枠組みを決めるものであり」「新市の姿が見えていない段階」だったのだから、新市の姿が見えたところで、もう一度聞いて欲しいというもの。

これに対して住民投票がいらないという論は「すでに住民意向アンケートで結果が出ているから」というもののようだ。そして「見識と判断力を持った議員が多数決で判断するのだから」ということのようである。

意識的に読み違えているのか、本当に請願内容がわかっていないのか分からないが、これでは、論議がかみ合っていかない。

つまり、請願は先の意向調査では「見合い相手としてAさんとBさん、そして、頑として結婚しない」の3つの中からどれが良いですかと聞いてきたから「Aさんかな」と答えた。

そして、合併研究会で、相手との調査や顔合わせなどが進み、お互いの気心も少しわかり始め、そろそろ結婚に踏み切りたいがという段階にあるようだ

だから、最後に「Aさんと結婚するかどうか?」と聞いて欲しいといっているのである。

無論、「結婚する」という気持ちの方が多いかも知れないし「もうちょっと様子を見る」という気持ちが強く出るかも知れない。そこは聞いて見なければわからない。ただ、「聞いて欲しい」といっているのである。

非常にわかりやすい請願である。

それに対しての反対は「見合いするときAが良いといったではないか。それはAと結婚するということだろう」。そして「親の私が、この結婚は良いといっているのであるから、本人はゴチャゴチャいうな。私は大所高所からものを見ているのである。当事者のおまえには総合的な判断が出来ない公算がある」という論理である。

これでは「合併」というモンスターの前に、住民自治という根幹もズタズタである。

少なくとも「住民が何をよりどころに選択するのか疑問である」という主旨の発言は取り下げて欲しい。でないと、そんなわけのわからない住民が選んだ議員が決断するということであり、そんな議員の「何をよりどころにしたか疑問である」決断で大丈夫なのと合併相手の市町の住民が不安を抱かざるを得なくなるからである。

モンスターが暴れまわって、町を壊滅させないことを願うのみである。