聖書通読日記 2

2001年ペンテコステに受洗、プロテスタントのキリスト者

エステル記 10章 モルデカイの栄誉

2009年05月09日 | 旧約聖書日記
『◆モルデカイの栄誉

10:1 クセルクセス王は全国と海の島々に税を課した。

10:2 王が権威をもって勇敢に遂行したすべての事業と、またその王が高めてモルデカイに与えた栄誉の詳細は、『メディアとペルシアの王の年代記』に書き記されている。

10:3 ユダヤ人モルデカイはクセルクセス王に次ぐ地位についたからである。ユダヤ人には仰がれ、多くの兄弟たちには愛されて、彼はその民の幸福を追い求め、そのすべての子孫に平和を約束した。

10:1 King Xerxes imposed forced labor on the people of the coastal regions of his empire as well as on those of the interior.

10:2 All the great and wonderful things he did, as well as the whole story of how he promoted Mordecai to high office, are recorded in the official records of the kings of Persia and Media.

10:3 Mordecai the Jew was second in rank only to King Xerxes himself. He was honored and well-liked by his fellow Jews. He worked for the good of his people and for the security of all their descendants.』
(日本聖書協会 聖書 和英対照 和文・新共同訳 英文・TEV エステル記より)


旧約聖書略解 日本基督教団出版局 を、まとめて。
『本章のエピローグ1~3節は、当時世界最大の権力者であったクセルクセス王の繁栄と並んでモルデカイの栄誉の記述をもって終わる。
ペルシアでは種々の事件を記録する習慣があり、「メディアとペルシアの王の年代記」という史料を示す表現は、王上11・4や代下25・26他にも見られる。
モルデカイはユダヤ人として同胞から仰がれ、また優れた執政を行うペルシアの高官として「多くの兄弟たち」にも愛された。
エステルの名はもはやエピローグには出てこないが、両者の存在は、権力の中枢に食い込みながら離散の民の活路を開く民族の知恵を示し、同時にユダヤ人と非ユダヤ人の「共生」の可能性をも積極的に提示する。』

旧約聖書注解Ⅰ 日本基督教団出版局 を、まとめて。
『最後に王が力強く繁栄した政治を行ったこと、それをモルデカイが支援して敬慕されたことを書く。
「税を課し」と、なぜ税のことが突然言われるのか、問題である。
ハマンがユダヤ民族を全滅させて納めるはずの銀貨一万キカルが、ユダヤ民族が生き残って納められなくなった補償が考えられているのであろうか。
それとも「島々」、つまりペルシアが支配下においた地中海東方の島々まで税を課したということで、その支配の成功を言おうとしているのであろうか。
「メディアとペルシアの王の年代記」は、列王記や歴代誌がその歴史資料として引用する書物と同じような書名である。
従ってこの書物はペルシア人というより、ユダヤ人が書いたものと思われるが、それが実在したかどうか確かめることはできない。
ただこのような書名をあげて、この物語が事実だったのだということをその著者は強調している。
「その民の幸福を追い求め、そのすべての子孫に平和を約束した」は、モルデカイが過去だけでなく、今もその働きを続けていることを示唆して、結んでいる。』

新聖書講解シリーズ 旧約9 エズラ記・ネヘミヤ記・エステル記 いのちのことば社 を、まとめて。
『本章は、本書のエピローグであって、わずか三節をもって終わっている。
モルデカイの偉大さは、当時世界最大の権力者であったアハシュエロス(ギリシア名ではクセルクセス)王の権威と勇気ある事業と並行して描写されている。
モルデカイの偉大さは、王の功績と共に王の年代記の書に記されているが、その偉大さが3節において説明されている。
彼は王に次ぐ地位に座し、ユダヤ人の敬愛の的であり、同胞のために幸福を求め、平和を語った。
彼の人格とその働きが一筆で見事に描写されている。

さて、ひるがえってこの最後の章において、キリスト者の生ける真の王とその王国の繁栄と平和に目を転ずることにしよう。
この最後の章において、もはやエステルは姿を現していない。
人類の救いにおいて、神はすべてのすべてとなられるのである。ただあがめられるのは神ご自身であり、神の権威と勢力と偉大さだけである。
福音の時代がその働きをなし終えると、かの日が来る。
その日「この世の国は私たちの主およびそのキリストのものとなった。主は永遠に支配される」(黙11・5)」。
神の敵は永遠の審判にあずかり、神はすべてのすべてとなられる。
全地に神のみいつが現れ、神の幕屋が人と共にあり、神ご自身が人と共に住まわれる。そこに愛と喜びはあふれ、神の民の幸福と平和は永遠に続く。
この御国の完成のために、キリスト者はいのちを賭してそのわざを続けなければならない。神は、今こそ現代のエステルを求められる。』



お祈りしますm(_ _)m
恵み深い天の父なる神さま
旧約のエステル記を最後まで読み終えられたことに感謝します。
モルデカイやエステルのように、兄弟姉妹のため、ひいては神のために働くことができる者になれますように。
主の御心が行えますように。
主イエス・キリストの御名によっておいのりします。
アーメン


最新の画像もっと見る