聖書通読日記 2

2001年ペンテコステに受洗、プロテスタントのキリスト者

エレミヤ書4章 (悔い改めへの招き)、北からの敵 その3

2010年06月10日 | 旧約聖書日記
つづき

新実用聖書注解 いのちのことば社 をまとめて。
(これは新改訳聖書に基いています。)

『神は悔いたユダに向かい、偶像を廃棄し、真実と公義と正義をもって礼拝することを求められる。
更に神は、ユダの民に心を柔らかくするよう求め、そうしなければ神の怒りが火のように下ることを警告される。

<帰って来い>悔い改めの言葉だけではなく、消極的には偶像の廃棄。積極的には公義 の実践という行動を求められる。
<国々>イスラエルが全世界の祝福の源であるとの信仰は、アブラハム以来のこと。神の 目はご自身の民のみでなく、すべての人に注がれている。
<耕地を開拓せよ>神の言葉を受け入れやすくするために
<いばらの中>かたくなな心
<割礼>神との契約の目に見えるしるしで、男性の生殖器の包皮を切り取る儀式。ここでは霊的につまずきを与えるすべてのものを取り除く、との意味で使われている。
<心の包皮>心の中にある邪悪さ。

北からの災い(4・5~6・30)
a前代未聞の災禍(4・5~18)
神は民にエルサレムへの召集令状を布告される。
神は北から災いをもたらし、国と町を廃墟にしてしまわれる。
そのようなさばきに出会う民は神の怒りを嘆かなければならない。
民の指導者たちさえ狼狽するばかりなのだから。
そのようなメッセージを聞いたエレミヤは、神がかつて約束された平安を持ち出して訴える。
それに対し神は、さばきがもっと激しくなることを予告し、民に悔い改めを迫られる。
北からのさばきはすぐそこまで来ているのだ、と。
神はエルサレムを包囲する者たちが近づきつつある、と警告される。
それは無論、民が神に反逆した結果である。

<角笛>戦闘開始を知らせる
<城壁のある町>攻略の難しい要塞都市エルサレムを指す
<旗をあげよ>人々をエルサレムに誘導するため
<北から>まだ名が伏せられているが、バビロン軍の侵略のこと。後に名が明かされる
<獅子>相手の戦闘意欲を砕いてしまう強力なバビロン軍
<荒布>悲しみのとき着用する
<全く欺かれました>神の約束と民の現実とのギャップを感じてのエレミヤの不満
本書にはエレミヤの神に対する応答が数多く出てくるが、その最初。
<熱風>もみがらを吹き飛ばして麦の実だけを残す穏やかな風とは違い、東からの暑い強風。
<つむじ風>当然住居などを破壊してしまう
<ダン>イスラエル北境界線上にあった都市
<エフライムの山>エルサレム北方数kmほどの所にあり、ユダの町々の要塞の役目を果たしていた
<叫び声>バビロン軍による侵略開始の合図
<畑の番人>絶えず監視しているので、その目から逃れることは難しい
<あなたの心臓にまで達している>罪が骨の髄まで染み込み、手の施しようが無い状態

b審判の光景(4・19~31)
エレミヤは神の審判が余りに厳しいのを見て、心臓が破裂する思いを味わう。
神もまた、民の愚かな状態を嘆かれる。
続いてエレミヤは、神のさばきは自然が全く破壊されてしまうほどの激しいものであることを幻の中で示される。
そのような中でも、神は完全に滅ぼしてしまわれるわけではないが、地上では大きな嘆きが起こる。
敵の侵略は激しく、人々は逃げ場を失う。たといエルサレムが敵に媚を売っても、役に立たない。その悲惨な叫びは大きく、神にまで達する。

<私のはらわた>ユダヤ人によれば、感情が生じる場所
<角笛の音>戦闘開始の合図
<旗>勝利を象徴する敵軍の戦旗
<茫然として何もなく>創造時の混沌状態を表す表現。ここれは写真家がズームレンズを使っているかのように、23~25節は全地球、26~27節はユダ全土、26、29節はその町々と、次第にフォーカスが絞られていく。
<ひとりもいなく>さばきの激しさを示す誇張法
<ことごとくは滅ぼさない>神のさばきは厳しいものであったが、神は神を畏れる「残りの者」を備え、捕囚後に国を再建される。
<女>バビロン軍によって破壊された町々。特にエルサレム
<緋の衣>見栄えのよい高価な服
<かいがない>敵は戦いの手を緩めない。ユダは恋人だと思っているが、実は殺人者にほかならない。』




恵み深い天の父なる神様
偶像礼拝にはしるわたしたちに、悔い改めなさいと神は言われます。
主に立ち帰ることを、求められます。
わたしたちの罪による神のさばきは厳しいものでありますが、神は神を畏れる「残りの者」を備え、すべてを滅ぼすことはなさいません。
悔い改めて、主に向かうことができますように、お導きください。
主イエス・キリストの御名によって、お祈りします。
アーメン

エレミヤ書4章 (悔い改めへの招き)、北からの敵 その2

2010年05月29日 | 旧約聖書日記
つづき

旧約聖書略解 日本基督教団出版局 をまとめて。
『4・1~4
最初の二節は、イスラエルに対する悔い改めの呼びかけである。
大切なことは、バアルを捨ててヤーウェに立ち帰り、真実と公平と正義をもって「主は生きておられる」と誓うことである。
3~4節はユダの人、エルサレムの人に呼びかけており、ここでは「新田を耕せ」と呼びかけられている。
この言葉は、そのまま、ホセ10・12に記されており、そこでは「新しい土地を耕せ」と訳されている。
訳文の調整が必要とされる。
神の戒めの根本は変わらないが、新しい戒めによって、心を耕すべきだと言うのである。
「割礼」を受け、「心の包皮」を取り去るというのも同じことで、神の戒めを実行するのにふさわしい新鮮な感受性が求められていることが表されている。
神と人間、人間と人間の交わりは、新しくまた積極的な愛によって活性化される必要がある。
同じことでもマンネリ化すれば死んだものになって空洞化するばかりでなく、悪行をとどめることができず、神の怒りを招くことになると言うのである。

★北からの敵
4・5~31
「北からの敵」というテーマは、エレミヤの召命の記事にも切迫した問題として記されている。
初期の預言には二つの最重要のテーマがある。
一つは、北イスラエルに対する悔い改めの呼びかけであり、もう一つはアッシリア時代末期の外敵の来襲の預言である。
新バビロン帝国を興したナボポラサルは、エレミヤの召命の次の年に即位し、さらに次の年にはメディアにキアクサレスが即位した。
やがて両者は協力して、前612年にアッシリアの都ニネベを占領する。
しかし、エレミヤの初期預言における北からの敵は、新バビロン帝国の攻撃を指しているとは思われない。
既に五十年以上も前からメソポタミア地方の北方から、スキタイ人とキンメリア人が侵入して、アッシリア帝国を苦しめていた。
新しい帝国の建設をもくろむ勢力の来襲には、その攻撃の意図と方法が予測しうるものである。
しかし、略奪を目的として広い地域にわたって自在に出没し、攻撃を仕掛ける騎馬民族は、農業をいとなむ民族にとっては、不安と恐怖の的であった。
初期のエレミヤは「北からの敵」の来襲について、ほとんど終末的な恐れを抱いて、警鐘を鳴らし、非難を呼びかけている。
しかし、これほど恐れた「北からの敵」は結局ユダとエルサレムには来襲しなかったのである。
ギリシアの歴史家ヘロドトスは、スキタイ人の軍勢がエジプトを襲い、帰途ペリシテのアシュケロンを略奪したことを記しているが、エルサレムを攻撃することはなかった。
「北からの敵」に関する預言は、この箇所のほかに、5・15~19、6・22~26、10・19~22にも記されている。
いずれも、強い不安と恐怖を示している。

5~8節 神は預言者に命じて、ユダとエルサレムに向かって非難を呼びかけさせる。神が「北からの災い」を表させられるからである。

9~12節 この箇所の前半は、神の言葉とされているが、「災いの日」が来れば、ユダの指導者たちは、王も高官も、祭司も預言者も共に、神がユダとエルサレムの民に「平和」を告げられたのに、約束を裏切って「剣」が喉もとに突きつけられたというだろうと警告している。
後半では、そのとき、激しい裁きの風が神自身によって吹き付けられると宣言している。

13~18節 ここでは、預言者と神の言葉が区別しにくいように結びついている。恐るべき戦車と騎兵が北から襲ってくる。
そのことをダンからエフラエムの山々から、エルサレムに知らせよと言っている。
「ユダがわたしに背いたからだ」という部分だけは、明らかに神の言葉である。
ユダのなした仕業こそが、この災いの原因であることが、最後に確認される。

19~22節 この箇所の22節と、27~28節は、後代の加筆であろう。
エレミヤの終末的恐れが表現されている。「はらわた」はヘブライ語では感情の座であるが、エレミヤは苦しみにもだえ、心臓は激しく鼓動し、不安を抑えることができない。
「破壊に次ぐ破壊」が北から迫るのをエレミヤは予感したのである。
そしてまさに、そのことはユダの民の無知と無分別のためであると、神は告げられた。

23~28節 民の罪とそれに対する罰としての「北からの災い」によって、被造の世界そのものが、創造以前の混沌にもどることをエレミヤは示され、ユダの町々がすべて崩壊する様を予見したのである。
天と地の嘆きを賛詠的に歌い、これらすべての罰を下したことを神は後悔されないと断言する。
しかし、逆に「わたしは滅ぼしつくしはしない」という保留を付けている。これは生き残った世代の加筆と思われる。

29~31節 エレミヤが幻に見る都の悲惨である。
「目の縁を黒く塗る」は当時のエジプト風の化粧の仕方であった。
気を失おうとする女の叫びで、この幻は閉じられている。
幸か不幸かこれらの預言は、その時期には実現せず、エレミヤに対する迫害の原因の一つになった。』


以上の日本基督教団の旧約聖書略解では、北からの敵は騎馬民族のスキタイ人とキンメリア人になっている。
同じ日本基督教団の、旧約聖書注解Ⅱでは、
「北からの災いについては、古くからバビロン説とスキタイ説との二つがあって、両論相半ばする状態であった。
著者の私見では、基本的にバビロン説をとることはできない。」
とあるので、バビロン説とスキタイ説との、どちらの見解もあるらしい。
いのちのことば社の新実用聖書注解では、北からの災いはバビロン軍となっている。
なので、このつづきには、いのちのことば社の新実用聖書注解を載せてみようと思う。


つづく


エレミヤ書4章 (悔い改めへの招き)、北からの敵 その1

2010年05月06日 | 旧約聖書日記

『4:1 「立ち帰れ、イスラエルよ」と/主は言われる。「わたしのもとに立ち帰れ。呪うべきものをわたしの前から捨て去れ。そうすれば、再び迷い出ることはない。」

4:2 もし、あなたが真実と公平と正義をもって/「主は生きておられる」と誓うなら/諸国の民は、あなたを通して祝福を受け/あなたを誇りとする。

4:3 まことに、主はユダの人、エルサレムの人に/向かって、こう言われる。「あなたたちの耕作地を開拓せよ。茨の中に種を蒔くな。

4:4 ユダの人、エルサレムに住む人々よ/割礼を受けて主のものとなり/あなたたちの心の包皮を取り去れ。さもなければ、あなたたちの悪行のゆえに/わたしの怒りは火のように発して燃え広がり/消す者はないであろう。」

◆北からの敵

4:5 ユダに知らせよ、エルサレムに告げて言え。国中に角笛を吹き鳴らし、大声で叫べ/そして言え。「集まって、城塞に逃れよう。

4:6 シオンに向かって旗を揚げよ。避難せよ、足を止めるな」と。わたしは北から災いを/大いなる破壊をもたらす。

4:7 獅子はその茂みを後にして上り/諸国の民を滅ぼす者は出陣した。あなたの国を荒廃させるため/彼は自分の国を出た。あなたの町々は滅ぼされ、住む者はいなくなる。

4:8 それゆえに、粗布をまとい/嘆き、泣き叫べ。主の激しい怒りは我々を去らない。

4:9 その日が来れば、と主は言われる。王も高官も勇気を失い/祭司は心挫け、預言者はひるみ

4:10 言うであろう。「ああ、主なる神よ。まことに、あなたはこの民とエルサレムを/欺かれました。『あなたたちに平和が訪れる』と約束されたのに/剣が喉もとに突きつけられています。」

4:11 そのときには、この民とエルサレムに告げられる。「荒れ野から裸の山々の熱風が/わが民の娘に向かって吹きつける。ふるい分ける風でも、清める風でもない。

4:12 それにまさる激しい風が/わたしのもとから吹きつける。今やわたしは彼らに裁きを下す。」

4:13 見よ、それは雲のように攻め上る。その戦車はつむじ風のよう/その馬は鷲よりも速い。ああ、災いだ。我々は荒らし尽くされる。

4:14 エルサレムよ/あなたの心の悪を洗い去って救われよ。いつまで、あなたはその胸に/よこしまな思いを宿しているのか。

4:15 聞け、災いをダンから告げ/エフライムの山から知らせる声を。

4:16 諸国の民にこれを告げ/エルサレムに知らせよ。「包囲する者が遠い国から押し寄せ/ユダの町に向かって戦いの喚声をあげ

4:17 畑の見張りのように彼らを包囲する。ユダがわたしに背いたからだ」と主は言われる。

4:18 あなたの道、あなたの仕業が/これらのことをもたらす。これはあなたの犯した悪であり/まことに苦く、そして心臓にまで達する。

4:19 わたしのはらわたよ、はらわたよ。わたしはもだえる。心臓の壁よ、わたしの心臓は呻く。わたしは黙していられない。わたしの魂は、角笛の響き、鬨の声を聞く。

4:20 「破壊に次ぐ破壊」と人々は叫ぶ。大地はすべて荒らし尽くされる。瞬く間にわたしの天幕が/一瞬のうちに、その幕が荒らし尽くされる。

4:21 いつまで、わたしは旗を見/角笛の響きを聞かねばならないのか。

4:22 まことに、わたしの民は無知だ。わたしを知ろうとせず/愚かな子らで、分別がない。悪を行うことにさとく/善を行うことを知らない。

4:23 わたしは見た。見よ、大地は混沌とし/空には光がなかった。

4:24 わたしは見た。見よ、山は揺れ動き/すべての丘は震えていた。

4:25 わたしは見た。見よ、人はうせ/空の鳥はことごとく逃げ去っていた。

4:26 わたしは見た。見よ、実り豊かな地は荒れ野に変わり/町々はことごとく、主の御前に/主の激しい怒りによって打ち倒されていた。

4:27 まことに、主はこう言われる。「大地はすべて荒れ果てる。しかし、わたしは滅ぼし尽くしはしない。

4:28 それゆえ、地は喪に服し/上なる天は嘆く。わたしは定めたことを告げ/決して後悔せず、決してこれを変えない。」

4:29 騎兵や射手の叫びに、都を挙げて逃げ去り/茂みに隠れ、岩に登る。都は全く見捨てられ/だれひとりとどまる者はない。

4:30 辱められた女よ、何をしているのか。緋の衣をまとい、金の飾りを着け/目の縁を黒く塗り、美しく装ってもむなしい。愛人らはお前を退け、お前の命を奪おうとする。

4:31 まことに、産みの苦しみのような声が聞こえる。初めて子供を産む女のような苦しみの声が/あえぎながら手を伸べる娘シオンの声が。「ああ、殺そうとする者の前に/わたしは気を失う。」

4:1 The Lord says, "People of Israel, if you want to turn, then turn back to me. If you are faithful to me and remove the idols I hate,

4:2 it will be right for you to swear by my name. Then all the nations will ask me to bless them, and they will praise me."

4:3 The Lord says to the people of Judah and Jerusalem, "Plow up your unplowed fields; do not plant your seeds among thorns.

4:4 Keep your covenant with me, your Lord, and dedicate yourselves to me, you people of Judah and Jerusalem. If you don't, my anger will burn like fire because of the evil things you have done. It will burn, and there will be no one to put it out."

4:5 Blow the trumpet throughout the land! /Shout loud and clear! /Tell the people of Judah and Jerusalem /to run to the fortified cities.

4:6 Point the way to Zion! /Run for safety! Don't delay! /The Lord is bringing disaster /and great destruction from the north.

4:7 Like a lion coming from its hiding place, /a destroyer of nations has set out. /He is coming to destroy Judah. /The cities of Judah will be left in ruins, /and no one will live in them.

4:8 So put on sackcloth, and weep and wail /because the fierce anger of the Lord /has not turned away from Judah.

4:9 The Lord said, "On that day kings and officials will lose their courage; priests will be shocked and prophets will be astonished."

4:10 Then I said, "Sovereign Lord, you have completely deceived the people of Jerusalem! You have said there would be peace, but a sword is at their throats."

4:11 The time is coming when the people of Jerusalem will be told that a scorching wind is blowing in from the desert toward them. It will not be a gentle wind that only blows away the chaff-

4:12 the wind that comes at the Lord's command will be much stronger than that! It is the Lord himself who is pronouncing judgment on his people.

4:13 Look, the enemy is coming like clouds. Their war chariots are like a whirlwind, and their horses are faster than eagles. We are lost! We are doomed!

4:14 Jerusalem, wash the evil from your heart, so that you may be saved. How long will you go on thinking sinful thoughts?

4:15 Messengers from the city of Dan and from the hills of Ephraim announce the bad news.

4:16 They have come to warn the nations and to tell Jerusalem that enemies are coming from a country far away. These enemies will shout against the cities of Judah

4:17 and will surround Jerusalem like men guarding a field, because her people have rebelled against the Lord. The Lord has spoken.

4:18 Judah, you have brought this on yourself by the way you have lived and by the things you have done. Your sin has caused this suffering; it has stabbed you through the heart.

4:19 The pain! I can't bear the pain! /My heart! My heart is beating wildly! /I can't keep quiet; /I hear the trumpets /and the shouts of battle.

4:20 One disaster follows another; /the whole country is left in ruins. /Suddenly our tents are destroyed; /their curtains are torn to pieces.

4:21 How long must I see the battle raging /and hear the blasts of trumpets?

4:22 The Lord says, "My people are stupid; /they don't know me. /They are like foolish children; /they have no understanding. /They are experts at doing what is evil, /but failures at doing what is good."

4:23 I looked at the earth-it was a barren waste; /at the sky-there was no light.

4:24 I looked at the mountains-they were shaking, /and the hills were rocking back and forth.

4:25 I saw that there were no people; /even the birds had flown away.

4:26 The fertile land had become a desert; /its cities were in ruins /because of the Lord's fierce anger.

4:27 (The Lord has said that the whole earth will become a wasteland, but that he will not completely destroy it.)

4:28 The earth will mourn; /the sky will grow dark. /The Lord has spoken /and will not change his mind. /He has made his decision /and will not turn back.

4:29 At the noise of the cavalry and archers /everyone will run away. /Some will run to the forest; /others will climb up among the rocks. /Every town will be left empty, /and no one will live in them again.

4:30 Jerusalem, you are doomed! /Why do you dress in scarlet? /Why do you put on jewelry and paint your eyes? /You are making yourself beautiful for nothing! /Your lovers have rejected you /and want to kill you.

4:31 I heard a cry, like a woman in labor, /a scream like a woman bearing her first child. /It was the cry of Jerusalem gasping for breath, /stretching out her hand and saying, /"I am doomed! /They are coming to kill me!"』
(日本聖書協会 聖書 和英対照 和文・新共同訳 英文・TEV エレミヤ書より)


旧約聖書注解へ、つづく


エレミヤ書3章 悔い改めの呼びかけ・シオンへの帰還・悔い改めへの招き その4

2010年02月13日 | 旧約聖書日記
つづき


『3・14~18 シオンへの帰還
この単元は、バビロン捕囚期の後半以後に書かれたものであろう。
3・6~11と、3・12~13と、この単元を結んでいるのは、「背信の」という鍵語である。
ここでも「背信の子らよ、立ち帰れ」と悔い改めの呼びかけがなされているが、これは、捕囚に連れて行かれた、北の国からの帰還の呼びかけである。
ここで約束されていることは2つ。
一つは、主の心にかなう牧者であり、もう一つは、主の王座としてのエルサレムである。
主の心にかなう牧者の預言は、エゼキエル書の34章に詳しく展開されている。
諸国民が巡礼する聖所エルサレムの像はイザヤ2・2~5に見られる。
これらの諸国の民も、主の御名の下にエルサレムに集まり、再びかたくなで悪い心に従って歩むことをしないと言われる。
ユダの家とイスラエルの家は合流して、ダビデの時代のように一つの家となると言われる。
「家」は、「王朝」を指す。
捕囚前にエルサレムに置かれていた「主の契約の箱」は、恐らく、神殿を焼かれたときに失われてしまった。
これを造り直すという考えは否定されている。
バビロン捕囚の帰還の前後に語られた預言であるが、「背信の子」への悔い改めの言葉として、ここに置かれたのである。

3・19~25 悔い改めへの招き
この箇所は、2・1から始まった長い、イスラエルに対する悔い改めの呼びかけの結びである。
第一の単元3・19~22aは、神のイスラエルに対する特別の愛を述べるとともに、悔い改めをうながし、背きの罪の赦しを約束している。
第二の単元3・22b~25は、神の呼びかけに対するイスラエルの応答である。
「我々はあなたのもとに参ります」という言葉に始まるように、この単元の主語は一貫して「我々」である。
エレミヤは、孤独の預言者といわれるし、その理由も十分にあるが、好んで孤独となった人ではない。
むしろ、北イスラエルの人々に呼びかけ、ヨシヤ王の宗教改革に参加し、民のために何度も執り成しをした預言者である。
人々と共に、神に立ち帰る告白をするのにも、決してやぶさかな人ではなかった。
ただ、共同の信仰を告白したときに、その告白をどこまでも誠実に生き抜こうとすることによって、エレミヤは孤独にならざるをえなかったし、
彼が共に生きていた共同体を超えて、新しい共同体の生まれる時代を預言するに至ったのである。

第一の単元は、初めの神の愛と慈しみについて歌っている。
神はイスラエルに、あらゆる国の中で最も麗しい地を継がせようとした。
また、イスラエルは、神を「父」と呼んでいた。
にもかかわらず、神ではないものを「父」「母」と呼ぶようになった。
イスラエルの罪は、妻が夫を欺くような仕方でなされた。
このテーマも全体を通して反復されている。
かつて、彼らが淫行を行った「裸の山々」で、今彼らは、神に向かって、嘆き訴える声を上げている。
その現実を見て、神は、「背いたお前たちをいやす」と約束する。

22bからは、共同体による罪の懺悔と信仰の告白である。
かつて淫行を行った「山々での騒ぎ」、バアル宗教の影響を受けた祭りは偽りであり、この空しい偽りのゆえに、イスラエルは苦境に陥ったのである。
バアルは、「助けにならぬもの」であった。
主なる神にこそイスラエルの救いがあると彼らは今、告白する。
イスラエルがすべてのものを失ったのは、彼らがバアルに従ったからである。』



お祈りしますm(_ _)m
恵み深い天の父なる神さま
主である神に背き、
神でないものを神であると頼りにしてしまう、わたしたちの罪。
そうした罪をも、悔い改めて、何度も何度も「立ち帰れ」と繰り返し、呼び求めてくださる。
罪深いわたしたちを赦したまえ。
神おひとりを神と、主であると、信じさせてください。
主イエス・キリストの御名によってお祈りします。
アーメン


エレミヤ書3章 悔い改めの呼びかけ・シオンへの帰還・悔い改めへの招き その3

2010年01月29日 | 旧約聖書日記
つづき


旧約聖書注解 日本基督教団出版局 を、まとめて。

『3章1節~13節 悔い改めの呼びかけ
この箇所は、三つの単元に区切られる。
第一は1~5節、第二は6~11節、第三は12~13節である。
ここでも、神とイスラエルは夫と妻の関係になぞらえられている。
これはホセア書の一章から三章にかけて見られたことであり、エレミヤ書の二章の預言の基底に流れている見方である。
人がその妻を離縁して、その女が他人の妻となり、さらにその男が死ぬか、その女を離縁した場合、前の男はその女を再び妻とすることはできない。
この通りの律法が、申命記24・1~4に記されている。そのような行為は、いとうべきことであり、土地を罪で汚すことだという。
イスラエルがアッシリア帝国に滅ぼされたのは、背信のイスラエルに神が離縁状を与えたことである。このように八節にも記されている。
エレミヤは、北イスラエルに向かって悔い改めの呼びかけをするのであるが、それは、イスラエルが、多くの男と淫行をした、すなわち、多くの国々と政治的取り引きしたことを、全く不問に付すことではない。
三節には、干ばつも、イスラエルの淫行に対する罰だとされている。
神に対する背信の罰で、最大のものは外敵の攻撃であるが、次は飢饉であり、疫病である。
イスラエルの神への悔い改めは徹底を欠いている。
「主はいつまでも憤り限りなく怒り続けるだろうか」と言いながら、悪を重ねている。

次の単元6~11節は、散文であり、事柄を図式的に扱っている。
また「ヨシヤ王の時代に」という日付が入っている。
「背信の女イスラエル」と「裏切りの女ユダ」を対比している。
そして「裏切りの女ユダ」の罪は、「背信の女イスラエル」の罪に勝るとも劣らないとしている。
ヨシヤ王の宗教改革は、全イスラエルの改革を問題にしていた。
ヨシヤ王の改革運動の性格を図式化して述べたのが、この単元の性格である。
申命記学派的な立場からヨシヤ王の時代のエレミヤの預言を要約する意味で、ここに加えられたのであろう。

第三単元12~13節は、一つ前の単元1~5節に繋がっている。
ここでは明確に、「行け、これらの言葉をもって北に呼びかけよ」と言われている。
「これらの言葉」とは、赦しと招きの言葉である。
さきに五節で、偽りの悔い改めを批判した言葉の中に、神は限りなく怒り続けることはないというイスラエルの安易な言葉が指摘されていたが、主自身が「とこしえに怒り続ける者ではない」と明言する。
また、「どこにでも茂る木があれば、その下で、他国の男たちと乱れた行いをし」たということを、ただ、率直に認めようというのであろう。
神の慈しみを知りながら、あるいは神の慈しみを知るゆえに、悪の中にとどまることは赦し難い罪である。』


3・14~18シオンへの帰還、3・19~悔い改めへの招きに、つづく

エレミヤ書3章 悔い改めの呼びかけ・シオンへの帰還・悔い改めへの招き その2

2009年12月12日 | 旧約聖書日記
つづき


『 3:1 The Lord says, "If a man divorces his wife, and she leaves him and becomes another man's wife, he cannot take her back again. This would completely defile the land. But, Israel, you have had many lovers, and now you want to return to me!

3:2 Look up at the hilltops. Is there any place where you have not acted like a prostitute? You waited for lovers along the roadside, as an Arab waits for victims in the desert. You have defiled the land with your prostitution.

3:3 That is why the rains were held back, and the spring showers did not come. You even look like a prostitute; you have no shame.

3:4 "And now you say to me, "You are my father, and you have loved me ever since I was a child.

3:5 You won't always be angry; you won't be mad at me forever.' Israel, that is what you said, but you did all the evil you could."

3:6 When Josiah was king, the Lord said to me, "Have you seen what Israel, that unfaithful woman, has done? She has turned away from me, and on every high hill and under every green tree she has acted like a prostitute.

3:7 I thought that after she had done all this, she would surely return to me. But she did not return, and her unfaithful sister Judah saw it all.

3:8 Judah also saw that I divorced Israel and sent her away because she had turned from me and had become a prostitute. But Judah, Israel's unfaithful sister, was not afraid. She too became a prostitute

3:9 and was not at all ashamed. She defiled the land, and she committed adultery by worshiping stones and trees.

3:10 And after all this, Judah, Israel's unfaithful sister, only pretended to return to me; she was not sincere. I, the Lord, have spoken."

3:11 Then the Lord told me that, even though Israel had turned away from him, she had proved to be better than unfaithful Judah.

3:12 He told me to go and say to Israel, "Unfaithful Israel, come back to me. I am merciful and will not be angry; I will not be angry with you forever.

3:13 Only admit that you are guilty and that you have rebelled against the Lord, your God. Confess that under every green tree you have given your love to foreign gods and that you have not obeyed my commands. I, the Lord, have spoken.

3:14 "Unfaithful people, come back; you belong to me. I will take one of you from each town and two from each clan, and I will bring you back to Mount Zion.

3:15 I will give you rulers who obey me, and they will rule you with wisdom and understanding.

3:16 Then when you have become numerous in that land, people will no longer talk about my Covenant Box. They will no longer think about it or remember it; they will not even need it, nor will they make another one.

3:17 When that time comes, Jerusalem will be called "The Throne of the Lord,' and all nations will gather there to worship me. They will no longer do what their stubborn and evil hearts tell them.

3:18 Israel will join with Judah, and together they will come from exile in the country in the north and will return to the land that I gave your ancestors as a permanent possession."

3:19 The Lord says, /"Israel, I wanted to accept you as my child /and give you a delightful land, /the most beautiful land in all the world. /I wanted you to call me father /and never again turn away from me.

3:20 But like an unfaithful wife, /you have not been faithful to me. /I, the Lord, have spoken."

3:21 A noise is heard on the hilltops: /it is the people of Israel crying and pleading /because they have lived sinful lives /and have forgotten the Lord their God.

3:22 Return, all of you who have turned away from the Lord; /he will heal you and make you faithful. /You say, "Yes, we are coming to the Lord because he is our God.

3:23 We were not helped at all by our pagan worship on the hilltops. Help for Israel comes only from the Lord our God.

3:24 But the worship of Baal, the god of shame, has made us lose flocks and herds, sons and daughters-everything that our ancestors have worked for since ancient times.

3:25 We should lie down in shame and let our disgrace cover us. We and our ancestors have always sinned against the Lord our God; we have never obeyed his commands."』
(日本聖書協会 聖書 英文・TEV エレミヤ書より)



旧約聖書注解へつづく

エレミヤ書3章 悔い改めの呼びかけ・シオンへの帰還・悔い改めへの招き その1

2009年12月11日 | 旧約聖書日記
『◆悔い改めの呼びかけ

3:1 もし人がその妻を出し
彼女が彼のもとを去って
他の男のものとなれば
前の夫は彼女のもとに戻るだろうか。
その地は汚れてしまうではないか。
お前は多くの男と淫行にふけったのに
わたしに戻ろうと言うのかと
主は言われる。

3:2 目を上げて裸の山々を見よ
お前が男に抱かれなかった所があろうか。
荒れ野でアラビア人が座っているように
お前は道端に座って彼らを待つ。
淫行の悪によってお前はこの地を汚した。

3:3 雨がとどめられ
春の雨も降らなかったのはそのためだ。
お前には遊女の額があり
少しも恥じようとしない。

3:4 「あなたは、わが父、わたしの若い日の夫」と
お前がわたしに呼びかけるのは
今が初めてだろうか。

3:5 「主はいつまでも憤り
限りなく怒り続けるだろうか」と
お前は言いながら悪を重ねる。
それでもお前は平気だ。

3:6 ヨシヤ王の時代に、主はわたしに言われた。あなたは背信の女イスラエルのしたことを見たか。彼女は高い山の上、茂る木の下のどこにでも行って淫行にふけった。

3:7 彼女がこのようなことをしたあとにもなお、わたしは言った。「わたしに立ち帰れ」と。しかし、彼女は立ち帰らなかった。その姉妹である裏切りの女ユダはそれを見た。

3:8 背信の女イスラエルが姦淫したのを見て、わたしは彼女を離別し、離縁状を渡した。しかし、裏切りの女であるその姉妹ユダは恐れるどころか、その淫行を続けた。

3:9 彼女は軽薄にも淫行を繰り返して地を汚し、また石や木と姦淫している。

3:10 そればかりでなく、その姉妹である裏切りの女ユダは真心からわたしに立ち帰ろうとせず、偽っているだけだ、と主は言われる。

3:11 主はわたしに言われる。裏切りの女ユダに比べれば、背信の女イスラエルは正しかった。

3:12 行け、これらの言葉をもって北に呼びかけよ。
背信の女イスラエルよ、立ち帰れと
主は言われる。
わたしはお前に怒りの顔を向けない。
わたしは慈しみ深く
とこしえに怒り続ける者ではないと
主は言われる。

3:13 ただ、お前の犯した罪を認めよ。
お前は、お前の主なる神に背き
どこにでも茂る木があれば、その下で
他国の男たちと乱れた行いをし
わたしの声に聞き従わなかったと
主は言われる。

◆シオンへの帰還

3:14 背信の子らよ、立ち帰れ、と主は言われる。わたしこそあなたたちの主である。一つの町から一人、一つの氏族から二人ではあるが、わたしはあなたたちを連れてシオンに行こう。

3:15 わたしはあなたたちに、心にかなう牧者たちを与える。彼らは賢く、巧みに導く。

3:16 あなたたちがこの地で大いに増えるとき、その日には、と主は言われる。人々はもはや、主の契約の箱について語らず、心に浮かべることも、思い起こすこともない。求めることも、作ることももはやない。

3:17 その時、エルサレムは主の王座と呼ばれ、諸国の民は皆、そこに向かい、主の御名のもとにエルサレムに集まる。彼らは再び、かたくなで悪い心に従って歩むことをしない。

3:18 その日、ユダの家はイスラエルの家と合流し、わたしがあなたたちの先祖の所有とした国へ、北の国から共に帰って来る。

◆悔い改めへの招き

3:19 わたしは思っていた。
「子らの中でも、お前には何をしようか。
お前に望ましい土地
あらゆる国の中で
最も麗しい地を継がせよう」と。
そして、思った。
「わが父と、お前はわたしを呼んでいる。
わたしから離れることはあるまい」と。

3:20 だが、妻が夫を欺くように
イスラエルの家よ、お前はわたしを欺いたと
主は言われる。

3:21 裸の山々に声が聞こえる
イスラエルの子らの嘆き訴える声が。
彼らはその道を曲げ
主なる神を忘れたからだ。

3:22 「背信の子らよ、立ち帰れ。
わたしは背いたお前たちをいやす。」
「我々はあなたのもとに参ります。
あなたこそ我々の主なる神です。

3:23 まことに、どの丘の祭りも
山々での騒ぎも偽りにすぎません。
まことに、我々の主なる神に
イスラエルの救いがあるのです。

3:24 我々の若いときから
恥ずべきバアルが食い尽くしてきました
先祖たちが労して得たものを
その羊、牛、息子、娘らを。

3:25 我々は恥の中に横たわり
辱めに覆われています。
我々は主なる神に罪を犯しました。
我々も、先祖も
若いときから今日に至るまで
主なる神の御声に聞き従いませんでした。」』
(日本聖書協会 聖書 和文・新共同訳 エレミヤ書より)



つづく


エレミヤ書2章 イスラエルの罪 その4

2009年10月15日 | 旧約聖書日記
旧約聖書注解 つづき


『14~16節と17~19節は、イスラエルがその罪の結果、アッシリアに滅ぼされ、
またエジプトのプサメティコス一世以降は、アッシリアと同盟したエジプトによって辱められる運命にあるという。
これは、まさにイスラエルが、自分の神、主を捨てたことの結果ではないかと言う。
北イスラエル王国は、アッシリアの属領となり、エジプトへ行って、ナイルの水を飲もうとしたり、アッシリアへ行ってユーフラテスの水を飲もうとしたりしている。
それは他でもない、自分の神、主を捨てたからではないか。
そのことがいかに悪いことであり、また苦い結果を伴うものであったかを知るべきだという。

20~22節、23~25節、26~28節では、イスラエルの罪と悪を、いくつかの比喩を使って描写している。
イスラエルの固有のあり方は、神の前に各人が人間として尊重されるということである。
「異国」のあり方は、富と権力による支配である。
イスラエルは、そのような「異国」のあり方を拒否して出発したのに、いつの間にか「異国」のまねをし、その一員であるかのように振舞ってきた。
だから、異国の間でイスラエルが敗北するのは、「盗人が捕らえられて辱めを受けるよう」なものである。
イスラエルの家と、その王、高官、祭司、預言者も共に辱められる。
真の神を父と呼び、母と呼ばないとき、人間は「木」や「石」に向かって、「父」、「母」と呼ぶようになる。
自分の自由になるものを神としているが、そのようなものは、人間の生存が問われるときには何の役にも立たない。
イスラエルは、「災難に遭えば」、神に向かって助けを求めるが、そのような神々は人間を助けることはできない。

29~32節は、イスラエルの抗弁を紹介する導入である。
30節で、神はイスラエルを懲らしめたが、無駄であったと言っている。
神の懲らしめを警告した預言者たちを、彼らは迫害したのである。

33~37節の単元は、イスラエルの悪を「悪い女」と「盗人」になぞらえている。
イスラエルはそのような罪や汚れを真剣に受け止めようとしていない。
16、17節を受けて、再びアッシリアとエジプトに対する屈従が問題とされている。』




お祈りしますm(_ _)m
恵み深い天の父なる神さま
イスラエルの罪、つまりは人間の罪とは、真実の神、主を捨てて、
異国の神々や人の手で作り上げた神々や、石や木で作ったものを神々とすること。
そのように人間の自由になる作られた神々は、人間の生存に関してまったく何の役にも立たないこと。
そのことを、真実の神である主は、怒りをもって私たちに知らしめる。
主、真実の神、創造の神を、畏れ従い、信頼することができますように。
信仰をお導きください。
主イエス・キリストの御名によって、お祈りします。
アーメン


エレミヤ書2章 イスラエルの罪 その3

2009年10月11日 | 旧約聖書日記
つづき

旧約聖書注解Ⅱ 日本基督教団出版局 をまとめて。
『2・1~4・4までは、基本的に、長い北イスラエルに対する悔い改めの呼びかけである。

2章は、9単元に分けるのが適切であろう。
(1)4~8節(2)9~13節(3)14~16節(4)17~19節
(5)21~22節(6)23~25節(7)26~28節(8)29~32節(9)33~37節
さらに、4・4までを一連の預言と見るならば、以下の6単元を加える。
(10)3・1~5節(11)3・6~11節(12)3・12~13節
(13)3・19~22a節(14)3・22b~25節(15)4・1~2節(16)4・3~4節
以上が小見出し4つを含む、韻文の預言、「イスラエルへの呼びかけ」、全体の構造である。

 1~3節は、2・4~4・2に及ぶ長い、北イスラエルに呼びかける預言に、4・3~4と共に、二次的な導入と結びとして加筆されたものである。
エルサレムの人々に語りかける形をとっているが、内容的には、預言の主要部の導入にふさわしいものになっている。
1節は召命の記事に三度使われている「主の言葉がわたしに臨んだ」という言葉で、一章とのつながりを密接にしている。

内容は、夫としての神と、花嫁としてのイスラエルの蜜月のときの想起に主眼がある。
イスラエルの理想のときは、カナンに入る前の荒れ野の時代であった。
沃地に入ると、イスラエルはバアルに誘惑され、バアルと姦淫した。
それが、イスラエルの滅んだ理由である。
4節以下の預言の内容も、このテーマで貫かれている。
荒れ野は、蜜月の時代であり、植物にたとえれば、イスラエルは神が蒔いた収穫の初穂だったのであり、主なる神以外の何者もこれに手を触れることは許されなかった。

 4~8節は、本来の預言の一単元である。
預言は、ヤコブとイスラエルに語りかける形をとっている。
神がイスラエルを非難し訴えるのは、主を捨ててバアルに従ったということである。
バアルの名も何度か使われているが、むしろ「空しいもの」「助けにならぬもの」「神でないもの」などと呼ばれている。
4~8節は、イスラエルの背信の歴史と実態を振り返り、なぜそのようなことが起こりえたのかと神が問いかける形をとっている。
彼らは出エジプトの神のいますところが、どこであるか尋ねようともせず、
むしろ、神が与えられた豊かな地を汚し、忌まわしいものにしてしまった。
イスラエルの一般の人々と同様「律法を教える人たち」「指導者たち」「預言者たち」もバアルに従ったという。

 次の単元9~13節は、以上の罪状について、神がそれを公に告発し、当事者とその子孫に論争を挑む形をとっている。
10節は、罪状の重さを確かめるために、他の地域における類似の問題を調査させよという要求である。
キティムは、キプロス島をはじめ、東地中海の島々を指す。ケダルは、アラビアの部族の名である。
地中海の島々に渡っても、アラビア砂漠の部族を訪ねても、自分の神を取り替えたものはない。
しかも「神でないもの」と取り替えたと言うのである。
「神でないもの」とは、「助けにならぬもの」である。
真の神と、「神でないもの」とは、「生ける水の源」と「水をためることのできない、こわれた水溜め」との相違である。
イスラエルはなにゆえ、無用の業をするのか。
これこそ、自らの上に災いを招く行為ではないか。』


つづく


エレミヤ書2章 イスラエルの罪 その2

2009年08月21日 | 旧約聖書日記
つづき

『 2:1 The Lord told me

2:2 to proclaim this message to everyone in Jerusalem. /"I remember how faithful you were when you were young, /how you loved me when we were first married; /you followed me through the desert, /through a land that had not been planted.

2:3 Israel, you belonged to me alone; /you were my sacred possession. /I sent suffering and disaster /on everyone who hurt you. /I, the Lord, have spoken."

2:4 Listen to the Lord's message, you descendants of Jacob, you tribes of Israel.

2:5 The Lord says: /"What accusation did your ancestors bring against me? /What made them turn away from me? /They worshiped worthless idols /and became worthless themselves.

2:6 They did not care about me, /even though I rescued them from Egypt /and led them through the wilderness: /a land of deserts and sand pits, /a dry and dangerous land /where no one lives /and no one will even travel.

2:7 I brought them into a fertile land, /to enjoy its harvests and its other good things. /But instead they ruined my land; /they defiled the country I had given them.

2:8 The priests did not ask, "Where is the Lord?' /My own priests did not know me. /The rulers rebelled against me; /the prophets spoke in the name of Baal /and worshiped useless idols.

2:9 "And so I, the Lord, will state my case against my people again. /I will bring charges against their descendants.

2:10 Go west to the island of Cyprus, /and send someone eastward to the land of Kedar. /You will see that nothing like this has ever happened before.

2:11 No other nation has ever changed its gods, /even though they were not real. /But my people have exchanged me, /the God who has brought them honor, /for gods that can do nothing for them.

2:12 And so I command the sky to shake with horror, /to be amazed and astonished,

2:13 for my people have committed two sins: /they have turned away from me, /the spring of fresh water, /and they have dug cisterns, /cracked cisterns that can hold no water at all.

2:14 "Israel is not a slave; /he was not born into slavery. /Why then do his enemies hunt him down?

2:15 They have roared at him like lions; /they have made his land a desert, /and his towns lie in ruins, completely abandoned.

2:16 Yes, the people of Memphis and Tahpanhes /have cracked his skull.

2:17 Israel, you brought this on yourself! /You deserted me, the Lord your God, /while I was leading you along the way.

2:18 What do you think you will gain by going to Egypt /to drink water from the Nile? /What do you think you will gain by going to Assyria /to drink water from the Euphrates?

2:19 Your own evil will punish you, /and your turning from me will condemn you. /You will learn how bitter and wrong it is /to abandon me, the Lord your God, /and no longer to remain faithful to me. /I, the Sovereign Lord Almighty, have spoken."

2:20 The Sovereign Lord says, /"Israel, long ago you rejected my authority; /you refused to obey me and worship me. /On every high hill /and under every green tree /you worshiped fertility gods.

2:21 I planted you like a choice vine /from the very best seed. /But look what you have become! /You are like a rotten, worthless vine.

2:22 Even if you washed with the strongest soap, /I would still see the stain of your guilt.

2:23 How can you say you have not defiled yourself, /that you have never worshiped Baal? /Look how you sinned in the valley; /see what you have done. /You are like a wild camel in heat, /running around loose,

2:24 rushing into the desert. /When she is in heat, who can control her? /No male that wants her has to trouble himself; /she is always available in mating season.

2:25 Israel, don't wear your feet out, /or let your throat become dry /from chasing after other gods. /But you say, "No! I can't turn back. /I have loved foreign gods /and will go after them."'

2:26 The Lord says, "Just as a thief is disgraced when caught, so all you people of Israel will be disgraced-your kings and officials, your priests and prophets.

2:27 You will all be disgraced-you that say that a tree is your father and that a rock is your mother. This will happen because you turned away from me instead of turning to me. But when you are in trouble, you ask me to come and save you.

2:28 "Where are the gods that you made for yourselves? When you are in trouble, let them save you-if they can! Judah, you have as many gods as you have cities.

2:29 What is your complaint? Why have you rebelled against me?

2:30 I punished you, but it did no good; you would not let me correct you. Like a raging lion, you have murdered your prophets.

2:31 People of Israel, listen to what I am saying. Have I been like a desert to you, like a dark and dangerous land? Why, then, do you say that you will do as you please, that you will never come back to me?

2:32 Does a young woman forget her jewelry, or a bride her wedding dress? But my people have forgotten me for more days than can be counted.

2:33 You certainly know how to chase after lovers. Even the worst of women can learn from you.

2:34 Your clothes are stained with the blood of the poor and innocent, not with the blood of burglars. /"But in spite of all this,

2:35 you say, "I am innocent; surely the Lord is no longer angry with me.' But I, the Lord, will punish you because you deny that you have sinned.

2:36 You have cheapened yourself by turning to the gods of other nations. You will be disappointed by Egypt, just as you were by Assyria.

2:37 You will turn away from Egypt, hanging your head in shame. I, the Lord, have rejected those you trust; you will not gain anything from them."』
(日本聖書協会 聖書 和英対照 英文・TEV エレミヤ書より)



旧約聖書注解などへ、つづく