昨日2月25日の中日新聞朝刊記事からです。愛知県の知多半島の先っぽの師崎(もろざき)と渥美半島の先っちょ伊良湖(いらご)を結ぶ、名鉄海上観光船のカーフェリーが本年9月末に廃止される方針とのこと。
近く株主総会で正式決定?し、中部運輸局に航路廃止の申請をするという。
この間のカーフェリーは、1969年に就航したとの事です。比較的近年なのですね。
最盛期の2007年度に比較して、乗客・収入とも、三割ほど減少、2012年度まで3年連続の赤字、さらに燃料費の高騰に加え、船体も建造から20年を経て老朽化も目立ち、新規の建造の必要も有り、今年夏の頻繁期を過ぎた9月末に廃止する事にしたという。
新聞記事では、過去にやはり伊良湖と三重県鳥羽とを結ぶ元は近鉄系列の伊勢湾フェリーが経営難を理由にカーフェリーの航路廃止を打ち出し、愛知県と三重県の支援もあって、現在に至って運航している例があるとのことで、この師崎伊良湖フェリーも地元を中心に存続に向けた公的支援を求める動きがあるものの、見通しは立っていないとのこと。
私思うに、伊勢湾フェリーとは事情が大きく違う所は見逃せないと思います。伊勢湾フェリーは国道259号線及び42号線の海上区間を為し、景気の状況にもよらずに貨物自動車の需要が多くありますが、さすがに師崎~伊良湖間では、国道航路でもなく、名古屋から渥美半島西部への最短経路で、この需要はありますが、生活路線ほどでもないので、存続への公的支援は観光需要を睨んでの事になりましょうか。
知多半島も渥美半島も半島特有の観光の地。三河湾周回の観光には必要な航路ですので、今後どのような動きが出るのか、気になるところです。
なお今回、廃止の方針が出たのは、師崎~伊良湖間のカーフェリーで、この航路には高速船は無く、河和~篠島又は日間賀島~伊良湖間の高速船は言及されていませんので、10月以降も存続でしょう。
また師崎~篠島又は日間賀島のカーフェリーは何の言及もされておらず、しかも生活航路なので、こちらも存続でしょう。
この師崎~伊良湖カーフェリーは一度だけ乗った事が有ります。当時あった、名鉄グループ7社2dayフリーチケットで、名鉄海上観光船の乗船巡りの一つで、伊良湖から師崎まで乗りました。
高速船の小さな船(というより「ボート」だな)ばかり乗っていたので、カーフェリーはどっしりと大きく、さすが「ふねぇ~」と思ったものです。船室は2等と1等があり、1等は船内で差額を支払い利用するものでした。
自動車甲板には、半分くらいの乗用車を載せて出港。港を出ると、なぜか皆さん、売店へ行かれるんですね。これ停泊中から売店へ行ってもよさそうなものですが、伊勢湾フェリーでも港を出てからの売店買い物。なにかのお決まり事みたいでした。
高速船では波を上り降りのような航海でしたが、さすが大型のカーフェリー、少々の波にはびくともせず、慣性の法則の通り、ゆったりとした航海。
2月の閑散期ではありましたが、若干利用が少ないなと感じた。5年ほど前です。
乗船をした事無い私が言うのもなんですが残念な話です。寂しい事ですが赤字では何とも致し方無いでしょう。高速船を残すようですから未だ諦めも有りですが。
もっと旅行社にアプローチして観光バスをどんどん乗せるわけにいかない物ですかね。とにかく観光地が無いのが致命傷の様な気がします。
ここバリバリ?の観光地ですよ~。
三河湾の入り口ですし、知多半島も観光地、伊良湖も岬があって、有数の観光地です。
ここを回遊しようとすれば、水路が阻み、どうしても船舶が必要です。
旅客は高速船がありますけど、自動車にはカーフェリーの存在は大きいです。
知多半島から渥美半島へ自動車で行こうとすると、フェリーを使わねば、陸路を大きく迂回する事になり、この廃止方針に観光行政の面から、大村知事は不快感を示しています。
名古屋から渥美半島への自動車流通で、このカーフェリーを利用する方が結構多いと伺っています。
私が乗った便はたまたま少なかったようですが・・・。