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mitakeつれづれなる抄

普段いろいろ見聞き感じ考え、そして出かけた先で気になることを書き綴ったブログです。

無人駅が続くと何処か不安・中央本線の木曽区間

2012年11月23日 | 鉄道

 JR東海の中央本線。名古屋~塩尻間のうち、中津川駅を境に、名古屋都市圏輸送区間と、「木曽路は全て山の中」ではないけど、木曽区間、あるいは山区間とも呼ばれている区間に分けられます。

 その中津川~塩尻間の駅、このほど9月30日をもって、坂下駅、南木曽駅、上松駅の駅員配置を止め、無人駅化される事となり、実際に無人駅となりました。このため中津川駅を出ると、次の駅員配置駅は木曽福島駅、そしてJR東海区間の駅員配置駅はここまでで、次はJR東日本管轄の塩尻駅です。

 なんともまばらな。何事もなければいいのですが、もし何かあった場合、地上からの支援が期待できず、何処か不安が付きまといながらの乗車です。合理化ですね。名古屋都市圏に近い坂下駅で500人を超える乗客数がありますけど、観光地妻籠宿へ入り口の南木曽駅、木材集散地で賑わった上松駅、いずれも300人程度の乗客数。

 今回無人駅化された三駅は、JR東海の社員ではなく、委託事業者へ業務委託していた駅です。扱いは旅客営業に関する業務のみ。運転扱いは行っていません。そのためこの業務委託を解消し、完全無人駅にするJR東海の計画、地元では大きな問題となりました。JR東海としては、無人化はするが、駅舎内で自治体委託の人間が乗車券を発売する「乗車券委託発売」を提案し、実際にそのようになりました。

 なので形としては駅で切符を売っているように見えますが、あくまで無人駅で駅前の売店で切符を売っているのと同じ形態。すなわち、販売(出札)はするが、乗車変更や払い戻し(改札)は行いません。これは先に無人駅化された野尻駅や薮原駅などと同じ形態です。

 かつて駅に人が多くいたのは、旅客扱いだけでなく運転扱いにも要員が必要だったからです。そして保線区も。しかし運転扱いは本社の指令に集約され、各駅のポイントも信号もプログラムにしたがって自動で制御されています。そこに現場の駅員が介在する事はありません。貨物扱いがあればその人がいますが、木曽区間は貨物扱いの駅は0。唯一有人で残った木曽福島駅も現場扱いはせず、出札と改札の営業関係のみ。

 なんか乗ってると心細いな。そりゃ本社の指令が雨だの風だのを把握しているのですが、沿線区間全てに雨量計などを整備しているわけでもなく、数駅毎にあるだけ。なので雨量規制が発動される時に発表される駅は、いつも同じ駅なんです。

 木曽路はあの地形ゆえに、比較的自然災害が多い所。さすがに特急しなのが何本も通る幹線なので、その辺りの設備はしっかりしています。しかし自然厳しき所。いつだったかは氷雨が降り、それがたちどころに架線が凍り付いてパンタグラフを壊してしまい、列車が立ち往生した事もありました。そんな時は近くの駅から状況把握が出来ますし、炊き出しの準備も早まると思うんですけどね。

 画像は一足先に無人化され、駅舎内で乗車券の販売を行っている野尻駅。

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 野尻駅の駅舎。無人駅ですが、昼間だけは地元老人クラブの方がいらっしゃいます。上と季節が真逆ですね。

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 中津川~塩尻間で、こうした乗車券販売を行う無人駅は、坂下、南木曽、野尻、大桑、須原、上松、薮原、奈良井、木曽平沢の各駅。時間は各駅バラバラですが、夕方になると一様に店を閉めます。


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