一燈照隅

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「紀元節祭」がなぜない。

2006年02月25日 | 皇室
先日、拙ブログで「宮中賢所物語」から年間の宮中祭祀を書きました。
ところで、最近気がついたのですが、日本国にとって肝心な「紀元節祭」が有りません。 神武天皇が即位され日本の紀元が始まったとされる日ですから、新嘗祭と同じくらい大切なはずです。人にとってはその個人の誕生日にあたります。その大祭が有りません。
何故無いのか、その事について「昭和天皇のおほみうた」鈴木正男著 に書かれていました。


紀元節祭とは、2月11日御神祭遊ばされ、午前中に大祭が執行され、午後6時より大御霊を御慰め申す御神楽が夜半まで奏し続けられたのであるが、祝祭日の改悪により紀元節が廃止されたため、この宮中での大祭たる紀元節祭も止むなく昭和24年以降底止させられたのであった。

昭和天皇はこの紀元節祭中止に心を痛まれて、次の如く仰せられました。 2月11日紀元節祭は行はなくても当日は特別に拝礼をする。 紀元節祭の夜に奏上申し上げていた御神楽は4月3日神武天皇祭(大祭)に奏上せよ。 昭和24年以降はこの決定により、形の上での紀元節祭は消えたが、実質的な紀元節祭は毎年毎年少しも変わることなく斎行されているのである。しかし、このことは一部の宮中関係者しか知ることがなかった。

紀元節2月11日は、昭和41年に「建国記念の日」の名称のもとに復活した。全国各神社はこれにより2月11日紀元節祭を紀元祭として復活させ、年々盛大に祭典を行い奉祝行事を行っている。

神社本庁並びに神道政治連盟はこの事実の上に立って、宮内庁に対し2月11日の紀元節祭を紀元祭として復活されたいと度々要望しているが、いまだにその時期でないとして実現しない。

復活の時期は誰が考えてもすでに到来して久しい。復活しないのは宮内庁の事勿れ主義による。


紀元節が復活しないのは宮内庁にもよります。先日の皇室典範改定問題と言い宮内庁は皇族の事よりも、自分等の事に重きを置いているようです。


宮中祭祀