一燈照隅

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御製

2006年02月17日 | 皇室
天皇陛下は意見を直接述べられることはありません。
その為にいろんな憶測が駆けめぐることがあります。今回の皇室典範改定に陛下も賛成されておられるのような、皇族であられる三笠宮寛仁親王殿下の御発言と食い違うようなことが。

しかし、直接意見を述べられない代わりに歌に託されて御気持ちを述べられています。 これまでにも歌において幾度も述べられています。しかし時の政治家が天皇陛下のお気持ちを汲まないような事をしています。

これまでの御製を詠めば天皇陛下は常に日本だけでなく世界の国民の幸せを祈念されています。畏れ多いことです。

よく知られているのは明治天皇の

「よもの海みなはらからと思う世に波風のたちさわぐらむ」

明治天皇は九千首もの御製を残されています。
昭和天皇は公表されているのが八百首あります。公表されていないのも加えると一万首に近いと言われています。 その中から一部を掲載してみたいと思います。


「あめつちの神にぞいのる朝なぎの海のごとくに波たたぬ世を」
朝海(昭和八年)

「西ひがしむつみかはして栄えゆかむ世をこそ祈れとしのはじめ」
迎年祈念(昭和十五年)

「身はいかになるともいくさとどめけりただたふれゆく民をおもひて」
(昭和二十年)
この歌は「宮中見聞録」にこのように書かれています。
〈鳥にたとえては甚だ恐縮であるが、猛鳥の攻撃に対し雛まもる親鳥の決死の姿を、涙して思うだけである。〉


「国がらをただ守らんといばら道すすみゆくともいくさとめけり」
(昭和二十年)


「わざはいをわすれてわれを出むかふる民の心をうれしとぞ思ふ」
全国巡幸(昭和二十一年)