妻殺害容疑、「自分は死にきれなかった」夫逮捕
小さすぎてテレビでも取り上げないような事件だが、最近この種の記事を時々目にするようになった。後追いのほうは(ほとんどが男性だが) 決心が鈍るわけでもないだろうが、どうも上手くいかないようだ。
●野宿中の公園で妻を殺害したとして、大阪府警浪速署は30日、無職吉田元男容疑者(58)を殺人容疑で逮捕した。吉田容疑者は約1か月前、借金を苦に夫婦で夜逃げしたといい、「心中しようと妻と話し合って殺したが、自分は死にきれなかった」と供述している。発表では、吉田容疑者は29日午後6時頃、大阪市浪速区塩草の公園で、妻美智子さん(64)の首をロープで絞めたうえ、包丁(刃渡り16センチ)で刺して殺害した疑い。吉田容疑者は30日未明、同署交番に「妻を殺した」と出頭。署員が公園の植え込みの中で首から血を流し、死んでいる女性を見つけた。同署は、美智子さんとみて確認を急いでいる。吉田容疑者は妻とともに兵庫県尼崎市の自宅を出た後、大阪市内のビジネスホテルなどに宿泊していたが、所持金を使い果たし、28日から事件現場の公園で野宿していたという。
読売新聞の記事より引用した。この事件は元の原因は借金だが、これが病気の場合もあり、同じぐらいの世代の人間としては複雑な心境だ。心中に失敗した方は、二度としないということも聞くが、この夫は刑務所で何を考えて生きていくのだろうか、妻を殺したことへの贖罪かそれとも自分だけ生き残ったことに対する後悔の念か。最後の会話が夢の中に出てきそうな気がするが。それにしても生き難い国なんだろうな、わが国は。国にビジョンがないといわれて久しいが、下層部で暮らす者にとっては明日のビジョンも描けなくなってしまった。
今日の一枚も、「山の辺の道」です。