昨日に引き続き毎日新聞・朝刊から「正義のかたち:償いと更生の間」を取上げます。2回目のサブタイトルは「反省は本物か」。記事によると地方更生保護委員会という組織が全国に8ヵ所あり、法務大臣に任命された63人の委員が刑務所からの仮釈放申請に対応しているという。ちなみに07年は18,128件の仮釈放申請があったので委員1人が1年間で288人ほどの受刑者の面接する事になる。
●委員は後日、加害者の若い男性と刑務所で向き合った。事件が遺族にどう影を落としていると思うか。問いかけへの答えは「分からない」。真っ先に「遺族におわびしたい」という言葉が出るべきだ。仮釈放は、不許可になった●<受刑者には、仮釈放目当てで、形のみ手紙を出す人が多い><出たらまともに生活できない者ばかりで、本人もそれを知ってるのに、とにかく出たいの一点張りです>今も無期懲役の受刑者で「人を殺すとはどういうことか」(新潮社)を1月に出版した美達大和さん(49)=ペンネーム=は、記者にあてた手紙につづった。約15年刑務所で過ごし、30人余りの無期受刑者と接してきた感想だ。この間、1人だけ仮釈放が認められたが盗みで捕まり、6カ月で戻って来たという。
上に記事から、更生保護委員会の委員の考えと無期懲役の受刑者の仮釈放に対する考えを取上げて見た。私が仮釈放などいらないと思うのは、委員というのは「こんな考えの人間ばかりが引き受けているのだろうな」と思うからだ。それを表しているのが無期の受刑者の「形のみの手紙」という言葉だ。最初に戻るが、事件が遺族にどう影を落としていると思うかとの問いかけに「分からない」という返事が気に入らなかったのか、土下座でもして「遺族に謝りたい」と言ってもらいたかったのか。私には「分からない」という返事は正直な気持ちだと思うが。記事の1と2を読んで、有期刑に仮釈放などいらないという気持ちは変わらないが、無期懲役の場合は30年を目処に、昨日書いた住まいと仕事の件をクリアすれば、仮釈放があってもいいのかなと思うようになった。
今日の一枚も、’70万博です。