脳出血「対応できぬ」7医療機関が拒否、妊婦死亡(読売新聞) - goo ニュース
医学に素人の私には妊娠中に脳内出血を起こすというのは、どれ位の確立で起こり得るものなのかが解らないが、かかりつけの産婦人科から最初に都立墨東病院に受け入れの要請があった段階で手術をしていれば、結果が同じになったとしてもご家族は納得できるのではないか。産婦人科医院で脳内出血の手術が出来るわけも無く、このかかりつけの産婦人科の医師は必死で紹介された病院等に電話を掛けまくったのだろう、自分のところの患者さんを何とか助けようという姿が目に浮かぶようだ。東京ERの立場の墨東病院は、最後には当直以外の産科医を呼び出して手術をしているわけだから、最初の段階でなぜそうした対応が出来ないのか理解が出来ない。当然、非難は免れまい。訴訟を起こされる率の高い産婦人科の成り手が少ないことは以前から言われているが、国はその後、どんな対策を採ったのだろうか、産婦人科医個人に任せきりでは成り手はますますいなく成るだろう。少子高齢化の進む我国にとっては、「訴訟は国が引き受けますから安心して仕事をしてください」という位の大胆な政策が必要では。
今日の一枚も、薬師寺です。
極論でもこんなバカなことをいうと、本当に
なくなっちゃうよ。北海道・東北のように。
この状況ではそれが通常の対応のようです。
当直医の一連の対応は迅速なものであって、誉められこそすれ、非難されるような対応ではないとのことです。
そのためこの件では墨東病院も謝罪はまったく行なっていません。
産婦人科医院と同じように墨東病院も必死に助けようとした姿が目に浮かぶようです。
そういう現場で努力している人達を安易に非難する風潮がマスコミを中心にあることが残念です。
妊婦さんが脳出血を起こした場合はかなり重症であることのほうが多く、助かる場合はまれです。
墨東病院は産科医師3人しかおらず、夜間の救急は受けられない(自分のところのかかりつけ患者だけで手一杯)とあらかじめ表明してありました。
だから、当番医以外を呼び出したのは、二回目の電話で「もうどこも送る先がない」非常事態であることを考慮して、ふだんならできないことをまげて行ったのだと考えられます。
無理をして患者を受け、赤ちゃんを助けたのに非難されては、墨東病院の先生がたが気の毒だと思います。
だから、今回の、搬送を依頼した開業産科医は必死です。
会見まで開いて、自分達は最初から脳出血を疑っていたんだ!と訴えています。
ただ、断った7病院のコメントみてください。
慶応は、感染性腸炎が疑われ、対応できる個室がないから断ったといってますね。
脳出血の可能性が高いということが電話で伝えられたと思いますか(笑)?
結局、脳出血を疑ったというのは結果からみた後付けですよ
搬送依頼した時点では、せいぜい、脳疾患の可能性もあるぐらいの認識だったはずです
思惑どおり、マスコミは墨東の産科後期研修医を血祭りにあげてます、限界をこえて、非番の医師まで呼んで何とか対処しようとした墨東が責められることで、日本の産科は壊滅するでしょう。
また、産科医が確実に減りますね
墨東病院の状況(土日は周産期救急を受け入れられないということ)を知っているにも関わらず、当直の研修医に先輩風を吹かせて、無理やり受け入れさせたんですよ。
自分達が立ち上がってと書いてありますが、そんな余裕なんかありません。月の残業が200時間とかはザラで、日勤→当直という名の夜勤→日勤という36時間連続勤務も普通にあります。
それに加え、裁判所やモンペ、プロ市民、マスゴミが医者たたきをするから、産科医や小児科医、救急医中心に辞めていっているのですよ。
現場の医者同士より意思の疎通ができる人なんていません。
いつまでお客様気分でいるのですか?
医者はずっと前から医療費削減に反対し、公立病院のポストを増やすように働きかけていました。
しかし、マスコミはそれを黙殺し、医療費削減に反対する医師を悪者にしてきました。患者を含む一般国民もそれに乗って医師をバッシングしてきました。
患者は客ではなく患者です。
医療のことは医療者自身が解決して欲しいなんて、甘えたことを言っている場合ではありません。
限界に達した医師が逃げているのです。
客だから事情がわからないなんて言っていたら、
あっという間に医療を受けられなくなりますよ。
人ごとではないのです。
産婦人科医療に携わる者の一人として、興味深くブログを読ませて頂きました。
私達医療を提供する側も、医療を受けるminokimiさん達も、「現状を何とかしたい!」と思っている点では一緒だと思います。
しかし私が知る限り、墨東病院を含む、搬送依頼を断った病院側の対応は極めて「常識的」であったと思います。minokimiさんのように義憤から、医療者側に怒りの矛先を向ける気持ちは分かりますが、今回のケースはやむを得ないケースであると思います。誰も悪くはありません。
もちろん、人道的見地から、個人病院からの依頼はベッドが満床だろうが、専門外だろうが引き受けたいと医師なら誰もが思っているでしょう。
しかし、過去の裁判所の判例で、私達は多くの事を学習してしまい、それができなくなりました。
●専門外の疾患は、診てはいけない。
→今回のケースでは、常勤の脳外科医のいる病院に限られてしまいます。
●十分な医療が提供できない状況では、診てはいけない。
→産科ベッドが満床、NICUのベッドが満床、他の妊婦の分娩対応中、等
これだけでも、今回の事例では受け入れ可能な病院はかなり限られてしまう事が予想されます。
墨東病院も、数年前に産婦人科医師が大量に撤退しておりますので、総合周産期母子医療センターとはいえ、その体制はお粗末なものだったのでしょう。
他に受け入れ態勢の整った病院を探してもらい、その間に常勤医を一人呼んでおくという、当時の当直医の判断は至極適切であったと思うのです。
後だしジャンケンのような訴訟から、医師を守る意味でも、まっとうな医療をしていれば結果が悪くても民事、刑事とも免責にするというのは絶対に必要と思います。
あと、医療を受ける側、医療者側が、お互いに罵倒し溜飲を下げるのは結構ですが、もう少し建設的な提案が欲しいと常日頃から感じています。
医療を受ける側の意識を、もう少し変えて頂ければと思っています。
「患者=客」という発想は、一時期流行りました。
私達の病院でも、数年前は患者「様」と呼んだり、患者「サービス」の向上などということが持てはやされました(今は「様」付けは廃止されましたが)
しかしそういうドライな発想が益々今の医療崩壊を加速してしまっている遠因であると感じています。
(医療契約という観点から言えば、この患者はかかりつけの病院と医療契約を結んだだけであり、墨東病院との契約は何一つ結んでいません。他の病院も同じで、契約を結んでいない急患よりも契約を結んでいる分娩中や、入院中の患者の診療を優先させるのは当然の判断でしょう。)
そして、このようなニュースが出ると総合病院に正常妊婦さんが殺到
→私達が過労死寸前となり、病院を退職
→残された医師の仕事がますますきつくなり産婦人科医師全員退職、
ということになり、事態は益々悪化します。
このような「患者=お客様」という発想をそろそろ変えて頂いて、「医療は、水道や電気と同様、限られた公共資源である」事を皆さんに認識して頂きたいと思っております。
電車に例えれば、総合病院はシルバーシートのようなもの。
本当に座る必要が無いのに(大した病気でもないのに)、シルバーシートに座り続ける(大病院志向の)人達の何と多い事か。
シルバーシートを他の人に譲って下さい(後方支援病院に転院してください)といっても、言う事を聞かず座り続けます。
医療行為に対する免責と、一般の方の医療に対する認識、受療行動を変えていただくこと、
この二つがあれば、医師達が自らの良心に従って患者さんの治療に専念できるのではないでしょうか?
長文失礼致しました。
最近では一番有名な「たらい回し」である奈良県大淀町のケースでは、産婦を救えなかった病院が毎日新聞の「告発」を受けて批判に曝されたあと、責任を感じたのでしょうか、産科を閉鎖しました。ちなみに、これによって奈良県南部で出産可能な拠点はゼロになりましたが、まあこれは些細なことです。
そして、つい最近無罪判決が確定した福島県大野町のケースでは、被告人だった産科医が逮捕された時点で産科は閉鎖され(産科医がこの人しかいなかったので)、現在に至るもこの地域の出産拠点はゼロのままです。地元の産婦の皆さんは困るでしょうが、産婦を救えなかった医師が反省の証として職を退くのは当然でしょうね。