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峠旅 奥飛騨・駒鼻峠から杉越峠、牛形峠、赤坂峠へ!

2007-11-02 22:25:28 | Weblog
《峠旅 奥飛騨・駒鼻峠から杉越峠、牛形峠、赤坂峠へ!》

 奥飛騨には気になる峠が数々ある。紹介し尽された信州の峠よりは秘境的な色合いが濃く、そこを訪ねる自転車旅は興味深い。

 今回は、飛騨の国府から上宝へ駒鼻(こまがはな)峠を越え、神岡に位置するマイナーな峠群を訪れてみた。

 スタートは国府の荒城神社から。この神社の境内にはどんびき蛙の石像があり、とてもユーモラスであった。荒城川に沿って東進すると旧の丹生川村へと入る。ここは飛騨牛の産地らしく、牛舎が多く点在していた。

 三之瀬の橋より北の方角へ向かう。右折をすれば荒城郷へと至る。森部、それはとても奥飛騨らしいひなびた集落であった。農家の横には牛舎があり、牛が窓より顔を出している風景はとてものどかであった。分校跡の校舎の造りが懐かしい。

 森部より先は谷の中を行く狭い道となる。紅葉もぼちぼちと始まり、日差しを透かしてみる木々はとても明るい。地蔵さんがポツンと土手に奉られていた。

 小広いところに出ると、そこは呂瀬の集落。前方の山の斜面にはスキー場跡がはっきりと見取れる。標高900mはありそうで、冬の生活の大変さが想像できる。

 スキー場跡に出ると一本松という場所があり、そこには播隆街道と記されていた。播隆上人は江戸時代の僧侶で、槍ヶ岳の開山や、笠ヶ岳の再興をした人だという。当時、高山よりこの道を通って上宝へ越えたのであろう。

 ほとんどクルマの通らない道をひたすら上がってゆく。紅葉も鮮やかな色になって目を楽しませてくれる。大きな朴葉を拾ってカメラに収めた。

 切通しになったところが駒鼻峠(1160m)であった。いよいよ上宝へと入る。谷戸谷沿いの道は狭くて急であった。雨水を道脇に逃がすためのゴム板が結構怖い。自転車が通り過ぎるには堅いため、ハンドルを大きく取られる。

 もう一つの障害は、同じく道を横切って掘られた溝。幅は10cm以上はありそうで、進入の角度を間違えれば転倒する羽目となる。途中、木々の間より笠ヶ岳が大きく望めた。

 下りきったところが上宝本郷、結構な町である。高原川に沿った県道477号を神岡に向かって走る。とても静かなコースで、ノンビリと自転車を走らせる。

 廃線となった神岡鉄道の「奥飛騨温泉口駅」に立ち寄る。外観はすっかり変わってしまい、昔の情緒は無くなっていた。レールの上をMTBで走るシステムが導入されていたが開店休業のようであった。

 駅の先より坂を上がり、吉田川に沿って西進する。山の中腹にある常蓮寺は由緒のある寺らしく、山門も立派であった。聖徳太子と関連があるようで、太子踊りという祭りがあるという。

 トンネルの右横に入って旧道を上がることにする。道は右に左に折れて高度を上げてゆく。ここは北アルプスの展望台のようで、双六岳から三俣蓮華岳、薬師岳への稜線が遠望できた。眼下には神岡の町が小さく見えた。

 杉越(すぎこし)峠はひなびていた。小さな祠の前で記念撮影をする。ここで地蜂採りの方と会話を楽しんだ。その巣は結構な値段で売れるらしく、分のいいアルバイトになるそうだ。ヘボめしは旨いとのことであった。

 峠を越えたところが山田の集落、板蔵という小屋のたたずまいが素敵であった。さらに牛形峠(935m)を越える。道は最近開削されたようで情緒には乏しかった。

 県道76号へ出、国府見座線を少し走って石仏岩へと立ち寄る。その先より越中東街道となる赤坂峠(940m)へと上がる。峠はすぐであった。

 巣山から柏原へと走り、桐谷・下り谷林道へと入る。ここの紅葉もなかなかのもので、得をした気分になる。峠には峰越の碑があった。

 気分のよいダウンヒルを楽しみ、再び荒城神社へと戻った。国府から古川辺りは飛騨の情緒が色濃く残り、自転車旅の好きな方にはたまらないエリアかと思う。

 今日は飛騨古川の宿に泊まる予定である。

コースマップ
http://route.alpslab.jp/watch.rb?id=8066137965a3191433cf4a0097d509d6

フォトアルバム(期間限定)
http://route.alpslab.jp/watch.rb?id=8066137965a3191433cf4a0097d509d6

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