Club野風増   岐阜・本巣100夢プロジェクト!

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山旅 頚城山塊・雨飾山へ!!

2010-09-14 21:58:34 | 登山
《山旅 頚城山塊・雨飾山へ!!》

 雨飾山の標高は1963㍍と決して高い山ではない。しかし、豪雪地帯に位置するため、残雪や、それが引き起こす雪崩によって岩壁は滑らかに磨かれ、特異な景観を作り出している。

 頚城山塊・・・妙高山、火打山、焼山、雨飾山・・・妙高連山ともいう。ある意味、日本の山らしい緑に覆われた優しい山容が魅力でもある。

 今回、山の仲間17名で訪れてきた。

 雨飾山は百名山の一つ・・・雨を飾る山というだけでも魅力的であるが、その山容も素晴らしい・・・標高が二千をちょっと切るのも嬉しい・・・あまりにもハードな山も近づきがたいし。場所がまたいい・・・北アルプスのちょっと外れ・・・妙高連山の一つ・・・独立峰のように屹立し、その頂上からは日本海が丸見え!・・・と言うこと無し・・・である。

 白馬村から小谷村に入り、姫川を渡るトンネルを抜けてすぐに右折・・・小谷温泉への道を上がって行く。道が大きくカーブするところに小谷温泉「山田旅館」がある。「敵に塩を送る!」・・・信玄と謙信が戦ったころに発見されたという。

画像はこちらから・・・(9月末まで)
http://album.pentax.jp/166909111/albums/463870/

動画は・・・
http://peevee.tv/v?7a00d4

 更に道を上がり・・・乙見山峠から妙高へ抜ける道を右手に見ながら直進をする。そのどん詰まりが登山口であった。ちょと遅い10時半スタート・・・お化け水芭蕉の葉が茂る大海川沿いの木道をひたすら歩いてゆく。

 水平な道が尾根にぶつかったところより急登が始まる。ブナ林の陰になり、直射日光こそ避けられるが、異常な高温とひどい湿気に悩まされることになる。異常気象+フェーン現象のせいであろうか。

 今回の参加者は17名・・・先月には御嶽の岐阜県側を登っており、体力的には大丈夫かと・・・しかし、名山は決して楽には登らせてくれないようであった。12時半頃、ようやく岩菅沢手前の展望台に着いた。

 ここから眺める布団菱の岩壁は凄いの一言・・・日本海からもたらされた豪雪が稜線に大きな雪庇を作り、それが巨大な雪崩れの塊となって東側の斜面を削る・・・何万年もの繰り返しが岩壁を磨き、それが布団菱となったようだ。これを眺めるだけでも来た価値があるかと。ここで昼食とする・・・


(岩菅沢から見上げる布団菱)

 いったん、岩菅沢へ下る。春から初夏、ここには巨大な雪渓が残り、快適な休憩場所となる。さすがに9月では全てが消え、冷たい沢の流れだけがあった。ボトルに水を補給する。

 ここからが試練の急登、黙々と、ただひたすらに高度を上げてゆく。爽やかな風でも吹いてくれれば気分も休まるが、今日はまったくの無風状態・・・頭の先からつま先までの全ての汗腺から汗が噴出しているようで、衣類はぐっしょり・・・頻繁に水分補給をする。

 尾根も三分の二ほどが過ぎると森林限界を超え、痩せた岩尾根へと変わる。慎重に岩場やハシゴをよじ登ってゆくことになる。一人、また一人とリタイヤ、あまりにもコンディションが悪すぎるため、致し方ない。登山では、確実に下山し、スタート地点へ自力で戻るのが基本・・・その分を見越しての判断である。勇気ある撤退・・・かと。

 元気組・・・急な尾根が終ると低潅木に覆われた笹平へと出る。とても伸びやかな景色が広がり、心が休まる場所でもある。平原の向うに、更に小高くなった雨飾山の頂上が望まれた。


(雨飾山の頂上にて)

 15時、ほとんど放心状態・・・黙々と最後の坂を上がれば頂上へ・・・先着組が頂上の標柱を囲んでくつろいでいた。先ずは北峰の地蔵様へ・・・そして、南峰のピークへ・・・午前中、富士山も見えていたとか・・・北アルプスは雲の中・・・見下ろすと日本海らしき海岸線が確認できる。その手前は、糸魚川の町のようだ。


(ガスのかかる笹平)

 秋が始まりはじめた頂上・・・まだまだとはいえ、日照時間は短くなっている。急いで下山へ入る。先行するメンバーは、もう笹平のずっと先に小さく見える。17時半・・・全員が登山口の駐車場に揃った。

 汗にまみれた身体・・・小谷温泉の露天風呂へ・・・森の中の素朴な湯船に浸かり、今日の山旅を振り返ってみた。


(小谷の民宿「あいざわ」へ)