Club野風増   岐阜・本巣100夢プロジェクト!

自転車、登山、テレマークスキー、カヌー・・・そんな情報が満載ですよ!!

輪旅 雲上の楽園、乗鞍・畳平へ!!

2010-09-05 21:11:29 | 自転車旅
《輪旅 雲上の楽園、乗鞍・畳平へ!!》

 日本の道で走って行ける最高点・・・それは乗鞍の畳平ではないでしょうか。道路として走れる峠は奥秩父の大弛峠(2360m)ですが、それよりも340mも高いわけで、その上りは半端じゃなかった!・・・激坂の連続、異常気象による猛暑と降り注ぐ紫外線、空気も希薄・・・過酷な条件でのヒルクライムとなりました。

 スタートは、旧丹生川村役場(現高山市の支所)・・・ここよりの標高差は実に2080m、熊の出没も頻繁なようで、決死の覚悟!?でペダルを漕ぎ始める。

画像はこちらから・・・
http://album.pentax.jp/166909111/albums/461349/
動画はこちら・・・
http://peevee.tv/v?77pf56

 車中泊・・・午前6時、旧丹生川村役場前をスタートする。天気は快晴、メンバーは5名。皆さん、かなりの健脚のようで、稲穂が黄色くなり始めた丹生川の田園地帯を朝日に向かってひた走る。


(丹生川の田園風景)

 裏道を通り、笠根橋のところより国道を走ることになる。安房トンネルが無料になっているせいか、多くの県外ナンバーのクルマが猛スピードで追い越していった。なるべくクルマの邪魔をしないよう、道路の端を選んで走る・・・

 赤かぶの里・・・まだまだ元気。朴の木スキー場入り口・・・ちょとだけ元気。ちなみに、乗鞍スカイラインはマイカー乗り入れ規制のため、ここよりバスかタクシーに乗ることになる。結果、スカイラインはサイクリストの天国となった。近年希に見る善政!??

 国道から分かれ、平湯峠への道に入る。クルマはガクッと減るが、熊の出没が気になり始める。去年のアクシデント・・・畳平で観光客が熊に襲われるシーンがニュースの映像で全国に流れた。威嚇のためのクラクションが熊をパニックに陥らせ、自暴自棄になって人を襲ったように感じた。

 平湯峠のゲートで管理人さんより熊情報を聞く。今日は目撃されていないとのこと・・・多少は気が楽に・・・しかし、その連続する激坂が楽になるわけではなかった。

 身の程知らず・・・自転車で畳平へ上がり、その後は登山道で乗鞍岳の剣ヶ峰へ・・・この計画は幻と終ったが・・・。今回は登山靴のため、ビンディング式ペダル(いわゆるSPD)ではなく、ノーマル・ペダルでのエントリー。結果、引き足が使えず、踏み込むだけのペダリングで、かなりの消耗となった。

 多くのサイクリストが追い越していった。競技系の方々であろうか、ダンシングでグイグイと激坂を上がっていく。到底、その真似はできっこない。まあ、鍛え方が違うわけで当たり前であるが・・・


(乗鞍スカイライン)

 夫婦松の展望台を過ぎ、森林限界を越えるとハイマツに覆われた高山帯となる。景色も一変し、三千メートル級のアルプスに来たなという風景となる。足の疲労とは反比例し、気分はなぜか高揚してくる。これが高山の魅力というものなのか・・・山の魅力に惹かれ、毎週のように登山へ出かける方の気持ちが分かるような気がした。

 何度も、何度もカーブをこなし、もうこれで畳平が見えてくる!?・・・大きく右に曲がりこむと、そこは桔梗ヶ原・・・乗鞍岳の本峰ははるかかなた・・・レーダーのドームも見えてきた。気を取り直し、黙々とペダルを漕ぐ。まさしく無心の境地・・・考えても仕方ない。


(桔梗ヶ原からの乗鞍岳)

 信州側、乗鞍高原への分岐まで来れば畳平は目前。ついにやったというよりは、もうこれで走らなくて済む!・・・というのが本音であった。畳平・・・もう20年も前であろうか・・・家族で訪れたことがあるが、建物はまったく変わっていた。

 持参したパンは喉を通らず、レストランへ向かう。800円の「甘いカレー」というものを注文した。やはり日本人には米の飯がありがたい。

 帰り・・・一気に下ってスタート地点へと戻った。あまりのブレーキングにリムの熱が気になったが・・・

参考データ
塩山駅(380m)~大弛峠(2360m) 標高差1970メートル
丹生川支所(620m)~乗鞍・畳平(2700m) 標高差2080メートル