数日前から実施された米韓合同軍事演習に反発して北朝鮮が中距離弾道ミサイルを発射した。
NHKをはじめとして、マスメディアは北朝鮮のミサイル実験を「挑発」と呼ぶ。
対して、米韓合同軍事演習は北朝鮮の脅威に対抗するための「訓練」であると称する。
これは、果たして事実なのだろうか。
北朝鮮がミサイル実験を行うのは決まって、米韓合同軍事演習が行われた後である。
つまり、時系列に並べると、軍事演習が先にあり、ミサイル実験は後にある。
加えて、常に北朝鮮は合同軍事演習の中止と平和条約の締結を求めている。
それだけ、北朝鮮にとって合同軍事演習は危険な行為だということだ。
ここで朝鮮中央通信の記事を読んでみよう。
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【平壌10月14日発朝鮮中央通信】
朝鮮外務省のスポークスマンは、
英国が米国・南朝鮮合同軍事演習に戦闘機を参加させようとすることに関連して14日、
朝鮮中央通信社記者の質問に次のように答えた。
報道によると、来る11月4日から10日まで南朝鮮で行われる
米国・南朝鮮合同軍事演習に英国が自国の戦闘機を派遣することを決定したという。
これは、わが共和国に反対する米国と
南朝鮮かいらいの新たな戦争挑発策動に露骨に加担する敵対行為となる。
米国と南朝鮮のかいらいが各種の軍事演習を絶えず行っていることによって、
朝鮮半島の情勢が一触即発の超緊張状態へ突っ走っている時に、英国が
このような戦争演習騒動に参加するのは平和と安全に対する重大な挑戦として、とうてい許されない。
英国は、自国の戦闘機の軍事演習参加がわが共和国を狙ったものではないと弁解しているが、
朝鮮半島の情勢激化の主犯である米国と南朝鮮のかいらいは今回の演習が
われわれの軍事施設と指揮部に対する打撃訓練であると公然とけん伝している。
われわれは、自主権相互尊重の原則に準じて国家関係を結んでいる英国が
この原則に違反して敵対勢力の反共和国策動に便乗していることを絶対に袖手傍観することができない。
現情勢の下で軍事演習が実戦に移らないという保証が全くないので、
この演習に参加するすべての軍事手段と装備がわが軍隊の照準鏡の中に入ることになるというのは明白である。
英国は、朝鮮戦争に参戦して数多くの自国公民の生命だけを失わせ、
イラクをはじめ他国に対する米国主導の「体制転覆」行為に加担して
全欧州に前例のないテロと難民危機をもたらしたことから深刻な教訓をくみ取って、
侵略的な軍事演習参加を直ちに取り消すべきであろう。
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朝鮮政府が述べているように、
米韓の合同軍事演習は朝鮮の軍部および金正恩を攻撃するために行われている。
韓国、金正恩抹殺用特殊部隊創設へ
(https://jp.sputniknews.com/asia/201610122890849/)
韓国外相 世界各国に北朝鮮との断交を訴え
(https://jp.sputniknews.com/politics/201610072872467/)
米国連大使:ワシントンは北朝鮮孤立に最善を尽くす
(https://jp.sputniknews.com/politics/201610102878402/)
安倍首相、北朝鮮に核開発を停止させる方法を示す
(https://jp.sputniknews.com/asia/201609082746340/)
韓国 北朝鮮への先制攻撃を準備
(https://jp.sputniknews.com/asia/201610102879986/)
北朝鮮:核の先制攻撃しない
(https://jp.sputniknews.com/asia/201610082875854/)
スプートニク紙の最近の記事を列挙するだけでも、日米韓が
どこまでも他国の経済と外交を妨害しようと躍起になっていることが伺える。
そして、この姿勢は先日、北朝鮮で起きた洪水の被災者支援への妨害でも貫かれている。
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下記の募金は中止になりました。米当局による朝鮮共和国への経済制裁によって
基金引き出しが出来ないとの通告を受けたそうです。詳しくは以下申恩美氏のフェイスブック記事を参照。
後で翻訳して上げようと思います。
https://www.facebook.com/photo.php?fbid=1792851480960497&set=a.
1396144233964559.1073741829.100007069864487&type=3
募金自体は3日で目標額に達し、最終的には2倍を超えたのですが、何とも残念で腹立たしい限りです。
今までこの募金に参加された方には入金取り消しの連絡が行くでしょう。
募金に参加して下さった方々、情報を拡散して下さった方々には筆者からも厚くお礼申しあげます。
また何らかの支援活動の情報などありましたらお知らせしていく所存です。
~中略~
日本政府は当然のように支援はしないと早々に表明し、
韓国政府もやはり支援の考えは基本的にないという態度です。
それどころか韓国内の民間による支援行動すら妨害しかねない様相です。
一般的にはどんなに関係の悪い国が相手であっても、この手の人道支援は別というのが国際政治の常識です。
そうした慣例すら放棄すると言うのは、
日本政府と韓国政府は朝鮮共和国を完全に打倒・転覆すべき対象としか見ていない、
事実上の戦争状態と宣言したに等しい暴挙でしょう。
「北朝鮮は困っている人民を無視して核開発している」という話をする者が
日本にも韓国にもいますが、これは全く逆であり、もし朝鮮が核武装してなければ
日韓は間違いなくこの期に乗じて戦争を仕掛けていたに違いありません。
「北朝鮮水害で困っている自国民を放置している。
こんな政府は武力行使してでも倒すべきだ。人道的介入・保護する責任だ」と。
水害で悲惨な目に遭っている朝鮮人民を口実にして「天佑神助(by吉田茂)」とばかりに
戦争しかねない国が日本と韓国であるというのが今の情勢に他なりません。
「人道支援」などやりたくもないが、「人道的介入戦争」ならやりたくて仕方がないという事です。
その口実を提供しようと躍起になっているのがアジアプレスはじめとする
好戦的な日韓の反北朝鮮勢力である事も明らかでしょう。
さらに言うなら、日本に憲法9条の縛りがなかったら?
韓国に韓米相互防衛条約の縛り(南が先に戦争仕掛けた場合はアメリカはこれを助けない)がなかったら?
アジアプレスや石丸次郎らが「北朝鮮はこんなに非人道的な政権だ」と煽り、
それを受けて安倍政権や朴政権が「北朝鮮に武力介入する。これは自国民の人権を抑圧する
北朝鮮政権を倒す為の人道的な介入である」という口実で戦争していただろうという事です。
寒気のする話でしょう。
http://roodevil.blog.shinobi.jp/Date/20160919/
-----------------------------------------------------
朴槿恵大統領は先日、このようなコメントを残した。
「人々が洪水や経済的困難に苦しんでいるというにもかかわらず、
北朝鮮は核兵器やミサイル開発の周りにその活動を集中させ、朝鮮人の平和と未来を脅かし続けている」
(https://jp.sputniknews.com/politics/201610162907719/)
朴槿恵政権は洪水で苦しんでいる人々を救うために
彼らへの支援を全力で妨害している。
これは日本・アメリカ政権もしかりだ。
一方、連日「これぞ人権侵害国家、国民もモラルに欠けている」と言わんばかりに
バッシングされている中国は水害復旧に向けて無償で支援物資を贈与することに決めた。
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中国政府、支援物資の無償贈与を決定/咸鏡北道水害復旧事業 国連機関も緊急協力
咸鏡北道北部地域が大規模な水害を被ったことと関連して、
中国政府が支援物資を無償贈与することを決定した。
9月29日発朝鮮中央通信が伝えた。これに先立って、中国紅十字会と駐朝中国大使館も支援活動を行った。
また、5日発朝鮮中央通信によると、国連人道問題調整事務所と
国連児童基金(UNICEF)も朝鮮に対する緊急協力を行うことを決定した。
http://chosonsinbo.com/jp/2016/10/06riyo-jjj01-3/
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要するに、ここでもまた事実が逆転している。
人権侵害・独裁国家が被災者救援に駆けつけ、民主主義国家は見て見ぬふりだ。
正確に言えば、被災者を救援しようとする自国民の自由意思を権力で叩き潰している。
これは何も北朝鮮の問題に限った話ではない。
例えば、韓国では反政府デモに参加した老人が警察の放水銃に撃たれ、先日死亡した。
沖縄の東村高江では米軍のヘリパッド建設に反対し、座り込み運動を開始した村民に対し、
東京、神奈川、愛知、福岡など全国の機動隊、警察、防衛局職員ら1000人と警察車両が動員、
暴力的に排除、住民たちのテントまで破壊した。現場はまるで戒厳令下のようである。
2011年、米英仏は現地の過激派(メディアでは「民主化勢力」と翻訳されて紹介されている)と結託しながら、
数百万の弾薬をリビアの国土に降らせ、インフラを破壊し、同国の政治的経済的能力を無力化した。
結果、勝利した過激派は自らが派遣を握るため、内戦を開始、
文字通り消滅したこの国はシリア以上の混乱状況に陥っている。
ところが、これを国連の潘基文は「カダフィに苦しめられている民衆を救うための介入だった」として是認。
結果、メディアは言うまでもなく、我が国の学者・ジャーナリストも「アラブの春」としてこの侵略を讃えた。
(なお、ベストセラーを数冊著し、テレビでもニュースバラエティ番組を持つ池上彰氏は
リビアを「アフリカの北朝鮮」と表現している。北朝鮮=滅ぼしても構わないという認識でもあるのでは?)
一言で言えば、北朝鮮を罵る国家群のほうが凄まじく暴力的である。
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ウィキリークスは民主党のヒラリー・クリントン米大統領候補が
国務長官時代、中国が朝鮮民主主義人民共和国の核プログラムを抑えることができないのならば、
「中国をMDの輪に入れてしまえ」と威嚇していた事実を示す文書を暴露した。
AP通信によれば、
ウィキリークスの公開した書簡にはクリントン氏の非公式的なスピーチの断片も含まれている。
「我々は中国をMDでリング状に囲んでしまおう。このゾーンに米艦隊の船を多く配備しよう。
それでどうだ、中国よ! 中国があいつら(北朝鮮)をコントロールするのか、
それとも我々が自分で防衛せざるをえないかだ。」
AP通信は2013年に行なわれたクリントン氏の演説の一部を引用して報じた。
当時クリントン氏は、北朝鮮の弾道ミサイル発射実験が成功した場合、
その脅威は太平洋地域における米国の連合国に対するものにとどまらず、
「ミサイルは本当にハワイ諸島まで、理論上は西海岸まで到達しうる」と語っていた。
2016年9月、クリントン氏は再度中国に対し、
中国政権が北朝鮮に非核化するよう圧力を講じない場合、
MDシステムを極東地域に拡大するとして威嚇している。
先に伝えられたところによると、米国は欧州でミサイル防衛システム発展計画を実現しているが、
同システムがロシアに向けられたものではないという保証を提供していない。
実際のところ同システムはロシアの安全保障に直接的な脅威をもたらしている。
続きを読む: https://jp.sputniknews.com/politics/201610142902431/
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アメリカの会計局は2015年8月の報告の中で、
政府の25年間の核兵器開発計画には2930億ドル以上の費用が見込まれていると発表した。
実際、アメリカ政府は公然と、
自国や同盟国の国家安全保障を理由に核の先制攻撃を行う可能性があると語っている。
(http://parstoday.com/ja/news/world-i17470)
加えて先制攻撃を想定した米韓合同軍事演習と暗殺部隊の養成。
そして経済と外交、災害救助の妨害。
さらに言えば、今月、韓国軍は白翎島と延坪島をはじめとする
ほとんどすべての北朝鮮の領海で同時多発的に侵犯を行っている。こういうのを「挑発」というのではないか?
前述したように、これらの暴力は外だけでなく内側の自国民にも向けられている。
オリンピックの会場をどこにするかのいざこざが連日、執拗に報道される一方で、
東村高江の弾圧は現在進行形の事態にも関わらず、徹底的に無視されているのは良い証左だ。
こういう姿は北朝鮮には何のフィルターもなく伝わっていて、
民主化や人権という言葉を賢しらに叫ぶ侵略主義国を鼻で笑っている。
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共和国外務省のスポークスマンは、
最近、オバマ一味の対朝鮮制裁・圧迫騒動が極に達していることに関連して6日、談話を発表した。
スポークスマンは、オバマ一味が対朝鮮政策の失敗から教訓をくみ取る代わりに、
あえてわれわれの最高の尊厳に言い掛かりをつけてわれわれを軍事的に威嚇、恐喝し、
わが体制の「崩壊」を謀っているということまで隠していないことについて指摘した。
また、主権国家にわれわれとの関係を断絶するか、レベルを低めろと強圧的に押し付けながら、
われわれを孤立、圧殺してみようとやっきになっていると暴露した。
そして、これはわれわれとの政治的・軍事的対決で
連戦連敗した敗北者の断末魔のあがきにすぎないと嘲(ちょう)笑した。
スポークスマンは、主権国家はいかなる場合にも
他国の司法権の対象になりえないという普遍化された国際法的原則も無視して、
自分らに従順でない国々をいびって制裁のこん棒を振り回すオバマ一味こそ、ならず者の集団であると糾弾し、
次のように強調した。
前代未聞の政治的・経済的圧迫と軍事的脅威を加えたあげく、
核惨禍まで浴せかけようと狂奔する白昼強盗の群れから自分を守るために
われわれは核武装を国家路線と定め、核戦力を質量共にしっかりと固めてきたし、
今や高度の核攻撃能力を備えた核強国になった。
われわれの自主権と生存権を否定してわれわれをなくしてしまうために
血に狂って荒っぽく襲い掛かる米国のようなオオカミの群れは
ただ、こん棒の味を見てこそ気を確かに持つようになっている。
http://www.kcna.kp/kcna.user.article.retrieveNewsViewInfoList.kcmsf#this
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ダメ押しで次の朝鮮中央新聞の論評も紹介する。
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【平壌10月10日発朝鮮中央通信】
オバマの「非核世界」論が、国際社会の嘲(ちょう)笑を買っている。
先日、中国の「環球時報」は米大統領のオバマが2009年の就任以降、
数回にわたって「非核世界」についてけん伝し、ノーベル平和賞も獲得したが、
実際は米国で核兵器を一番少なく削減した大統領だとし、
彼が唱えた「非核世界」は一つの笑いの種であると嘲笑した。
オーストリア紙「スタンダード」も、最近、米国防長官が
「米国の核兵器は米国の安全を保証する礎石となる」と強調した事実に触れ、
ノーベル平和賞まで受賞したオバマの夢は彼の任期が切れるとともに徐々に消えてしまっていると非難した。
これは、米国が唱えてきた「非核世界」構想の欺まん的正体に対する暴露であると同時に、
国際社会の幻滅と嘲笑をそのまま反映している。
「核兵器なき世界」づくりを唱えて登場したオバマ行政府は、
今まで自分らの非核化については一言半句もせず、世界を欺まんする言葉で歳月を送った。
むしろ、米国の核兵器庫を引き続き維持すべきだという内容を
「国防戦略見直し報告書」に明記するようにし、国家安保戦略に従って米国が
依然として「安全で効果的な核抑止力」を維持すべきだと説教してきた。
米国は、2015年―2024年に3480億ドルを支出して
核戦略爆撃機、大陸間弾道ミサイル(ICBM)、原子力潜水艦で構成される
戦略核戦力3本柱(トライアド)を全面的に発展させようとしており、
今後、30年内に核兵器近代化計画に1兆ドルに及ぶ資金を支出しようとしている。
今、米国は核軍備競争にいっそう拍車をかけながら、
これに今後5年間に1080億ドルを投資すると唱えている。
一方、米国は自国の核戦略資産を絶え間なく南朝鮮に投入して
朝鮮半島での核戦争の危険を極度に増大させている。
わが国を核兵器不使用の対象から除いて「核戦力による制圧」を公然と宣布したことにも満足せず、
こんにちの実戦的な「核先制打撃」騒動で第2の広島、長崎の核惨禍を再現しようとしている。
前代未聞の核脅威・恐喝で朝鮮半島で核問題を生じさせ、
核戦争の導火線に火をつけようとする米国こそ、世界最大の核犯罪国、世界の非核化を阻む張本人である。
核兵器を世界支配野望実現の手段としている米国が「非核世界」づくりについて唱えていることこそ、
破廉恥さと二面性の極みである。
任期の最後に至ったオバマが欺まん的な核先制不用政策まで持ち出して自分の罪悪を隠し、
偽りで獲得した「ノーベル平和賞受賞者」としての役割を果たしているかのように茶番劇を演じているが、
誰もそれにだまされない。
オバマの退陣とともに、米国の「核兵器なき世界」づくり構想は一つの笑いの種にのみ歴史に残るであろう。
国際社会は、「核兵器なき世界」に先立って「米国なき世界」をもっと願っている。―――
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これだけアメリカの欺瞞を暴露した文章はないと思うし、これらの記事は日本語で読むことも可能だが、
なぜか日本の知識人は伝えようとしない。さながら、戦時の日本の報道機関のようである。
以上、ざっと連日の衝突を振り返って見たが、最後に一つだけ。
先述したようにアメリカと韓国は北朝鮮と他国との外交を断とうとしているが、
実は北朝鮮と仲の良い国(といっても国際的には承認されていないが)の1つにパレスチナがある。
敵の敵は味方と言えばそれまでだが、イスラエルやアメリカに半世紀以上、
非人道的な仕打ちを受けているパレスチナがなぜ北朝鮮と交流を結ぶのか、その意味を考えてみてほしい。
NHKをはじめとして、マスメディアは北朝鮮のミサイル実験を「挑発」と呼ぶ。
対して、米韓合同軍事演習は北朝鮮の脅威に対抗するための「訓練」であると称する。
これは、果たして事実なのだろうか。
北朝鮮がミサイル実験を行うのは決まって、米韓合同軍事演習が行われた後である。
つまり、時系列に並べると、軍事演習が先にあり、ミサイル実験は後にある。
加えて、常に北朝鮮は合同軍事演習の中止と平和条約の締結を求めている。
それだけ、北朝鮮にとって合同軍事演習は危険な行為だということだ。
ここで朝鮮中央通信の記事を読んでみよう。
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【平壌10月14日発朝鮮中央通信】
朝鮮外務省のスポークスマンは、
英国が米国・南朝鮮合同軍事演習に戦闘機を参加させようとすることに関連して14日、
朝鮮中央通信社記者の質問に次のように答えた。
報道によると、来る11月4日から10日まで南朝鮮で行われる
米国・南朝鮮合同軍事演習に英国が自国の戦闘機を派遣することを決定したという。
これは、わが共和国に反対する米国と
南朝鮮かいらいの新たな戦争挑発策動に露骨に加担する敵対行為となる。
米国と南朝鮮のかいらいが各種の軍事演習を絶えず行っていることによって、
朝鮮半島の情勢が一触即発の超緊張状態へ突っ走っている時に、英国が
このような戦争演習騒動に参加するのは平和と安全に対する重大な挑戦として、とうてい許されない。
英国は、自国の戦闘機の軍事演習参加がわが共和国を狙ったものではないと弁解しているが、
朝鮮半島の情勢激化の主犯である米国と南朝鮮のかいらいは今回の演習が
われわれの軍事施設と指揮部に対する打撃訓練であると公然とけん伝している。
われわれは、自主権相互尊重の原則に準じて国家関係を結んでいる英国が
この原則に違反して敵対勢力の反共和国策動に便乗していることを絶対に袖手傍観することができない。
現情勢の下で軍事演習が実戦に移らないという保証が全くないので、
この演習に参加するすべての軍事手段と装備がわが軍隊の照準鏡の中に入ることになるというのは明白である。
英国は、朝鮮戦争に参戦して数多くの自国公民の生命だけを失わせ、
イラクをはじめ他国に対する米国主導の「体制転覆」行為に加担して
全欧州に前例のないテロと難民危機をもたらしたことから深刻な教訓をくみ取って、
侵略的な軍事演習参加を直ちに取り消すべきであろう。
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朝鮮政府が述べているように、
米韓の合同軍事演習は朝鮮の軍部および金正恩を攻撃するために行われている。
韓国、金正恩抹殺用特殊部隊創設へ
(https://jp.sputniknews.com/asia/201610122890849/)
韓国外相 世界各国に北朝鮮との断交を訴え
(https://jp.sputniknews.com/politics/201610072872467/)
米国連大使:ワシントンは北朝鮮孤立に最善を尽くす
(https://jp.sputniknews.com/politics/201610102878402/)
安倍首相、北朝鮮に核開発を停止させる方法を示す
(https://jp.sputniknews.com/asia/201609082746340/)
韓国 北朝鮮への先制攻撃を準備
(https://jp.sputniknews.com/asia/201610102879986/)
北朝鮮:核の先制攻撃しない
(https://jp.sputniknews.com/asia/201610082875854/)
スプートニク紙の最近の記事を列挙するだけでも、日米韓が
どこまでも他国の経済と外交を妨害しようと躍起になっていることが伺える。
そして、この姿勢は先日、北朝鮮で起きた洪水の被災者支援への妨害でも貫かれている。
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下記の募金は中止になりました。米当局による朝鮮共和国への経済制裁によって
基金引き出しが出来ないとの通告を受けたそうです。詳しくは以下申恩美氏のフェイスブック記事を参照。
後で翻訳して上げようと思います。
https://www.facebook.com/photo.php?fbid=1792851480960497&set=a.
1396144233964559.1073741829.100007069864487&type=3
募金自体は3日で目標額に達し、最終的には2倍を超えたのですが、何とも残念で腹立たしい限りです。
今までこの募金に参加された方には入金取り消しの連絡が行くでしょう。
募金に参加して下さった方々、情報を拡散して下さった方々には筆者からも厚くお礼申しあげます。
また何らかの支援活動の情報などありましたらお知らせしていく所存です。
~中略~
日本政府は当然のように支援はしないと早々に表明し、
韓国政府もやはり支援の考えは基本的にないという態度です。
それどころか韓国内の民間による支援行動すら妨害しかねない様相です。
一般的にはどんなに関係の悪い国が相手であっても、この手の人道支援は別というのが国際政治の常識です。
そうした慣例すら放棄すると言うのは、
日本政府と韓国政府は朝鮮共和国を完全に打倒・転覆すべき対象としか見ていない、
事実上の戦争状態と宣言したに等しい暴挙でしょう。
「北朝鮮は困っている人民を無視して核開発している」という話をする者が
日本にも韓国にもいますが、これは全く逆であり、もし朝鮮が核武装してなければ
日韓は間違いなくこの期に乗じて戦争を仕掛けていたに違いありません。
「北朝鮮水害で困っている自国民を放置している。
こんな政府は武力行使してでも倒すべきだ。人道的介入・保護する責任だ」と。
水害で悲惨な目に遭っている朝鮮人民を口実にして「天佑神助(by吉田茂)」とばかりに
戦争しかねない国が日本と韓国であるというのが今の情勢に他なりません。
「人道支援」などやりたくもないが、「人道的介入戦争」ならやりたくて仕方がないという事です。
その口実を提供しようと躍起になっているのがアジアプレスはじめとする
好戦的な日韓の反北朝鮮勢力である事も明らかでしょう。
さらに言うなら、日本に憲法9条の縛りがなかったら?
韓国に韓米相互防衛条約の縛り(南が先に戦争仕掛けた場合はアメリカはこれを助けない)がなかったら?
アジアプレスや石丸次郎らが「北朝鮮はこんなに非人道的な政権だ」と煽り、
それを受けて安倍政権や朴政権が「北朝鮮に武力介入する。これは自国民の人権を抑圧する
北朝鮮政権を倒す為の人道的な介入である」という口実で戦争していただろうという事です。
寒気のする話でしょう。
http://roodevil.blog.shinobi.jp/Date/20160919/
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朴槿恵大統領は先日、このようなコメントを残した。
「人々が洪水や経済的困難に苦しんでいるというにもかかわらず、
北朝鮮は核兵器やミサイル開発の周りにその活動を集中させ、朝鮮人の平和と未来を脅かし続けている」
(https://jp.sputniknews.com/politics/201610162907719/)
朴槿恵政権は洪水で苦しんでいる人々を救うために
彼らへの支援を全力で妨害している。
これは日本・アメリカ政権もしかりだ。
一方、連日「これぞ人権侵害国家、国民もモラルに欠けている」と言わんばかりに
バッシングされている中国は水害復旧に向けて無償で支援物資を贈与することに決めた。
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中国政府、支援物資の無償贈与を決定/咸鏡北道水害復旧事業 国連機関も緊急協力
咸鏡北道北部地域が大規模な水害を被ったことと関連して、
中国政府が支援物資を無償贈与することを決定した。
9月29日発朝鮮中央通信が伝えた。これに先立って、中国紅十字会と駐朝中国大使館も支援活動を行った。
また、5日発朝鮮中央通信によると、国連人道問題調整事務所と
国連児童基金(UNICEF)も朝鮮に対する緊急協力を行うことを決定した。
http://chosonsinbo.com/jp/2016/10/06riyo-jjj01-3/
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要するに、ここでもまた事実が逆転している。
人権侵害・独裁国家が被災者救援に駆けつけ、民主主義国家は見て見ぬふりだ。
正確に言えば、被災者を救援しようとする自国民の自由意思を権力で叩き潰している。
これは何も北朝鮮の問題に限った話ではない。
例えば、韓国では反政府デモに参加した老人が警察の放水銃に撃たれ、先日死亡した。
沖縄の東村高江では米軍のヘリパッド建設に反対し、座り込み運動を開始した村民に対し、
東京、神奈川、愛知、福岡など全国の機動隊、警察、防衛局職員ら1000人と警察車両が動員、
暴力的に排除、住民たちのテントまで破壊した。現場はまるで戒厳令下のようである。
2011年、米英仏は現地の過激派(メディアでは「民主化勢力」と翻訳されて紹介されている)と結託しながら、
数百万の弾薬をリビアの国土に降らせ、インフラを破壊し、同国の政治的経済的能力を無力化した。
結果、勝利した過激派は自らが派遣を握るため、内戦を開始、
文字通り消滅したこの国はシリア以上の混乱状況に陥っている。
ところが、これを国連の潘基文は「カダフィに苦しめられている民衆を救うための介入だった」として是認。
結果、メディアは言うまでもなく、我が国の学者・ジャーナリストも「アラブの春」としてこの侵略を讃えた。
(なお、ベストセラーを数冊著し、テレビでもニュースバラエティ番組を持つ池上彰氏は
リビアを「アフリカの北朝鮮」と表現している。北朝鮮=滅ぼしても構わないという認識でもあるのでは?)
一言で言えば、北朝鮮を罵る国家群のほうが凄まじく暴力的である。
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ウィキリークスは民主党のヒラリー・クリントン米大統領候補が
国務長官時代、中国が朝鮮民主主義人民共和国の核プログラムを抑えることができないのならば、
「中国をMDの輪に入れてしまえ」と威嚇していた事実を示す文書を暴露した。
AP通信によれば、
ウィキリークスの公開した書簡にはクリントン氏の非公式的なスピーチの断片も含まれている。
「我々は中国をMDでリング状に囲んでしまおう。このゾーンに米艦隊の船を多く配備しよう。
それでどうだ、中国よ! 中国があいつら(北朝鮮)をコントロールするのか、
それとも我々が自分で防衛せざるをえないかだ。」
AP通信は2013年に行なわれたクリントン氏の演説の一部を引用して報じた。
当時クリントン氏は、北朝鮮の弾道ミサイル発射実験が成功した場合、
その脅威は太平洋地域における米国の連合国に対するものにとどまらず、
「ミサイルは本当にハワイ諸島まで、理論上は西海岸まで到達しうる」と語っていた。
2016年9月、クリントン氏は再度中国に対し、
中国政権が北朝鮮に非核化するよう圧力を講じない場合、
MDシステムを極東地域に拡大するとして威嚇している。
先に伝えられたところによると、米国は欧州でミサイル防衛システム発展計画を実現しているが、
同システムがロシアに向けられたものではないという保証を提供していない。
実際のところ同システムはロシアの安全保障に直接的な脅威をもたらしている。
続きを読む: https://jp.sputniknews.com/politics/201610142902431/
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アメリカの会計局は2015年8月の報告の中で、
政府の25年間の核兵器開発計画には2930億ドル以上の費用が見込まれていると発表した。
実際、アメリカ政府は公然と、
自国や同盟国の国家安全保障を理由に核の先制攻撃を行う可能性があると語っている。
(http://parstoday.com/ja/news/world-i17470)
加えて先制攻撃を想定した米韓合同軍事演習と暗殺部隊の養成。
そして経済と外交、災害救助の妨害。
さらに言えば、今月、韓国軍は白翎島と延坪島をはじめとする
ほとんどすべての北朝鮮の領海で同時多発的に侵犯を行っている。こういうのを「挑発」というのではないか?
前述したように、これらの暴力は外だけでなく内側の自国民にも向けられている。
オリンピックの会場をどこにするかのいざこざが連日、執拗に報道される一方で、
東村高江の弾圧は現在進行形の事態にも関わらず、徹底的に無視されているのは良い証左だ。
こういう姿は北朝鮮には何のフィルターもなく伝わっていて、
民主化や人権という言葉を賢しらに叫ぶ侵略主義国を鼻で笑っている。
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共和国外務省のスポークスマンは、
最近、オバマ一味の対朝鮮制裁・圧迫騒動が極に達していることに関連して6日、談話を発表した。
スポークスマンは、オバマ一味が対朝鮮政策の失敗から教訓をくみ取る代わりに、
あえてわれわれの最高の尊厳に言い掛かりをつけてわれわれを軍事的に威嚇、恐喝し、
わが体制の「崩壊」を謀っているということまで隠していないことについて指摘した。
また、主権国家にわれわれとの関係を断絶するか、レベルを低めろと強圧的に押し付けながら、
われわれを孤立、圧殺してみようとやっきになっていると暴露した。
そして、これはわれわれとの政治的・軍事的対決で
連戦連敗した敗北者の断末魔のあがきにすぎないと嘲(ちょう)笑した。
スポークスマンは、主権国家はいかなる場合にも
他国の司法権の対象になりえないという普遍化された国際法的原則も無視して、
自分らに従順でない国々をいびって制裁のこん棒を振り回すオバマ一味こそ、ならず者の集団であると糾弾し、
次のように強調した。
前代未聞の政治的・経済的圧迫と軍事的脅威を加えたあげく、
核惨禍まで浴せかけようと狂奔する白昼強盗の群れから自分を守るために
われわれは核武装を国家路線と定め、核戦力を質量共にしっかりと固めてきたし、
今や高度の核攻撃能力を備えた核強国になった。
われわれの自主権と生存権を否定してわれわれをなくしてしまうために
血に狂って荒っぽく襲い掛かる米国のようなオオカミの群れは
ただ、こん棒の味を見てこそ気を確かに持つようになっている。
http://www.kcna.kp/kcna.user.article.retrieveNewsViewInfoList.kcmsf#this
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ダメ押しで次の朝鮮中央新聞の論評も紹介する。
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【平壌10月10日発朝鮮中央通信】
オバマの「非核世界」論が、国際社会の嘲(ちょう)笑を買っている。
先日、中国の「環球時報」は米大統領のオバマが2009年の就任以降、
数回にわたって「非核世界」についてけん伝し、ノーベル平和賞も獲得したが、
実際は米国で核兵器を一番少なく削減した大統領だとし、
彼が唱えた「非核世界」は一つの笑いの種であると嘲笑した。
オーストリア紙「スタンダード」も、最近、米国防長官が
「米国の核兵器は米国の安全を保証する礎石となる」と強調した事実に触れ、
ノーベル平和賞まで受賞したオバマの夢は彼の任期が切れるとともに徐々に消えてしまっていると非難した。
これは、米国が唱えてきた「非核世界」構想の欺まん的正体に対する暴露であると同時に、
国際社会の幻滅と嘲笑をそのまま反映している。
「核兵器なき世界」づくりを唱えて登場したオバマ行政府は、
今まで自分らの非核化については一言半句もせず、世界を欺まんする言葉で歳月を送った。
むしろ、米国の核兵器庫を引き続き維持すべきだという内容を
「国防戦略見直し報告書」に明記するようにし、国家安保戦略に従って米国が
依然として「安全で効果的な核抑止力」を維持すべきだと説教してきた。
米国は、2015年―2024年に3480億ドルを支出して
核戦略爆撃機、大陸間弾道ミサイル(ICBM)、原子力潜水艦で構成される
戦略核戦力3本柱(トライアド)を全面的に発展させようとしており、
今後、30年内に核兵器近代化計画に1兆ドルに及ぶ資金を支出しようとしている。
今、米国は核軍備競争にいっそう拍車をかけながら、
これに今後5年間に1080億ドルを投資すると唱えている。
一方、米国は自国の核戦略資産を絶え間なく南朝鮮に投入して
朝鮮半島での核戦争の危険を極度に増大させている。
わが国を核兵器不使用の対象から除いて「核戦力による制圧」を公然と宣布したことにも満足せず、
こんにちの実戦的な「核先制打撃」騒動で第2の広島、長崎の核惨禍を再現しようとしている。
前代未聞の核脅威・恐喝で朝鮮半島で核問題を生じさせ、
核戦争の導火線に火をつけようとする米国こそ、世界最大の核犯罪国、世界の非核化を阻む張本人である。
核兵器を世界支配野望実現の手段としている米国が「非核世界」づくりについて唱えていることこそ、
破廉恥さと二面性の極みである。
任期の最後に至ったオバマが欺まん的な核先制不用政策まで持ち出して自分の罪悪を隠し、
偽りで獲得した「ノーベル平和賞受賞者」としての役割を果たしているかのように茶番劇を演じているが、
誰もそれにだまされない。
オバマの退陣とともに、米国の「核兵器なき世界」づくり構想は一つの笑いの種にのみ歴史に残るであろう。
国際社会は、「核兵器なき世界」に先立って「米国なき世界」をもっと願っている。―――
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これだけアメリカの欺瞞を暴露した文章はないと思うし、これらの記事は日本語で読むことも可能だが、
なぜか日本の知識人は伝えようとしない。さながら、戦時の日本の報道機関のようである。
以上、ざっと連日の衝突を振り返って見たが、最後に一つだけ。
先述したようにアメリカと韓国は北朝鮮と他国との外交を断とうとしているが、
実は北朝鮮と仲の良い国(といっても国際的には承認されていないが)の1つにパレスチナがある。
敵の敵は味方と言えばそれまでだが、イスラエルやアメリカに半世紀以上、
非人道的な仕打ちを受けているパレスチナがなぜ北朝鮮と交流を結ぶのか、その意味を考えてみてほしい。