時事解説「ディストピア」

ロシア、イラン、中国等の海外ニュースサイトの記事を紹介します。国内政治、メディア批判の記事もあります。

アジア・太平洋を徘徊する海上自衛隊

2016-04-16 00:06:49 | 軍拡
イランラジオ改め、ParsTodayの記事より。


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日本の潜水艦が、オーストラリアに初寄港



日本海上自衛隊のそうりゅう型潜水艦「はくりゅう」が、
第二次世界大戦後初めて、オーストラリアに入港しました。

ABCニュースのインターネットサイトによりますと、
潜水艦「はくりゅう」は、15日金曜、オーストラリアとの共同訓練のため、シドニーの港に入港しました。

この演習は、オーストラリアの海軍・空軍と合同で行われます。
この報告によりますと、この潜水艦には、3隻の艦船が同行しました。

オーストラリア国防省は、声明の中で、
「2009年以来、両国の参加によって行われてきたこの演習は、
 日本とオーストラリアにとって、軍事協力のレベルを高めるための機会になる」と発表しました。

この演習は、両国の海軍の調整レベルを向上させる目的で実施されます。

http://parstoday.com/ja/news/japan-i6178
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オーストラリア軍は、地理的にかなり遠い南シナ海に軍艦を派遣、中国を挑発している。
それだけではない。この国は去年の9月からシリアでも空爆を開始し、多くの市民を死傷させている。

ゆくゆくはオーストラリアと協力しながら、よその国に喧嘩を仕掛ける日が来るかもしれない。


オーストラリアに限らず、最近の日本は積極的に海外に自衛隊・護衛艦を派遣している。
フィリピンしかり、ベトナムしかり。


スプートニク紙のリュドミラ・サーキャン記者のオピニオンを以下に紹介しよう。

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中国外務省は、広島での会合後に発表された共同コミュニケでG7外相らが
南および東シナ海における中国の一方的な現状変更行動に懸念を表明したことに怒りを表明した。

コミュニケで中国の名が言及されているわけではないが、
すべての未解決の問題の平和的解決に対する呼びかけは明らかに中国に対するものである。


南シナ海をめぐっては、ベトナム、フィリピン、ブルネイ、マレーシアが中国と紛争を行っており、
東シナ海に関しては、尖閣諸島(魚釣島)をめぐり、
日本と中国の間の領土紛争が沈静化したり悪化したりを繰り返している。

声明の中で外務省報道官ルー・カン氏は、
経済問題に集中し、地域の対立を加熱させないようG7諸国に呼びかけた。

「世界経済の回復が弱いなか、G7は海上紛争を煽り、それに介入し、
 地域紛争を誘発するよりもむしろ世界的な経済的、政治的協力に焦点を当てるべきだ」。


先に中国の王外相は、南シナ海の島々への中国の権利に挑戦しないよう、近隣諸国に呼びかけた。


「何らの紛争地域も存在しない。全ての島は、合法的に中国に属している。
 国際仲裁を誘致しようとする試みは、直接的な挑発であり、
 内政干渉であるとして、中国側に受け止められる」


この舌戦は、
日本、フィリピン、ベトナムの関係が
大々的に成長していることを背景に繰り広げられている。



日本は両国に巡視船を供給し、その船員を養成する。
最近ベトナムのカムランの海軍基地に初めて日本のミサイル駆逐艦2隻が入港した。

訪問の目的は合同演習だ。それに先立ち同様の演習が、
しかも日本の潜水艦まで参加して、フィリピンで行われている。

http://jp.sputniknews.com/opinion/20160414/1963651.html
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あわせて、ParsTodayのガッファーリー解説員の論説にも触れておきたい。


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日本の駆逐艦2隻と潜水艦1隻のフィリピンの海域への派遣により、
軍事協力の強化が事実上、両国の政策に据えられました。


ガッファーリー解説員

フランス通信によりますと、フィリピン海軍司令部の報道官は、
日本の艦艇のスービック湾への派遣を明らかにしました。

スービック湾はマニラから200キロのところにあり、現在アメリカ軍が駐留しています。
スービック湾に加えて、アメリカ軍はルソン島のクラーク空軍基地にも駐留しています。
この2つの基地は、冷戦時代の前後からずっとフィリピン政府によって維持されてきました。


それから15年、日本の艦艇のフィリピン派遣は、東アジアや東南アジアでの
アメリカの同盟国が意識的に中国との代理戦争に入っていることを示しています。
とはいえ真の戦争が始まるかどうかは、周囲の状況やアプローチの種類によります。

フィリピンは、
日本との軍事協力は地域の平和や安定の向上や両国間の海上協力の強化を目的に行われている
と述べています。


日本は、国内世論の説得し、地域や世界の世論を違った方向に誘導しようと、

「このような措置は平和を追求したものだ」と述べていますが、
 アメリカによるアジア各地における大規模な軍事設備の配備や
 アメリカとフィリピンの合同軍事演習と共に、日本とフィリピンの軍事協力は別の意味を帯びています。

日本の艦艇がスービック湾に寄港した中、
東シナ海や南シナ海の領有権を巡り、中国とフィリピン、日本の間で緊張が高まっています。

アジアにおけるアメリカの2つの同盟国の軍事協力は新たな軍事的結びつきの強化を物語っています。
なぜなら日本はそれをフィリピンへのさらなる軍事支援に向けた下地と解釈しているからです。

日本は、航空機5機と一部の軍備をフィリピンに供与すると約束しました。
これは、南シナ海の領有権を巡る中国との対立に関して、国際裁判所の判決が出る前に、
地域での自国の立場を際立たせようとするフィリピンの措置を表しています。

現在、中国は、このような措置を単なる軍事訓練とはとらえていません。
中国は、日本とフィリピンは軍事協力によって中国にメッセージを伝えようとしていると見ています。
政治アナリストもフィリピンと日本の軍事行動と軍事協力の拡大を中国をけん制するものと見ています。


2016年3月、日本とフィリピンの間で軍事合意が締結され、
日本はフィリピンの軍事的なニーズを満たし、後方支援を行うことになりました。


このため、日本とフィリピンの軍事関係者の協力の表明は単に通常の軍事訓練とは見なされないでしょう。

日本はあらゆる種類の軍需品を第三国などの仲介なくフィリピンに供与することを約束しています。

まさにそれが、一部の政治評論家が日本とフィリピンの軍事協定の締結を
中国に対する東南アジア最大の軍事協定と見ている理由です。

日本はここ数日、アジアでのアメリカの扇動行為から利益を得ており、
フィリピンへの最新鋭の兵器の売却は、こうした方向で分析することができます。

http://japanese.irib.ir/news/commentaries/item/63413-
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先のG7の外相サミットでは、日本政府は反核を力強く叫んだわけだが、
その裏側では、これまでにない軍拡が進んでいる。




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