時事解説「ディストピア」

ロシア、イラン、中国等の海外ニュースサイトの記事を紹介します。国内政治、メディア批判の記事もあります。

最強のサギ師、池上彰のプロパガンダ

2013-10-05 21:16:56 | マスコミ批判
私は原発問題に関する発言などを契機に、前々から池上彰って、
批判のポーズをとりながら体制が喜ぶようなデマを宣伝する無責任な人だなと
思っていたのだが、昨日の伊勢神宮の解説はひどすぎて恐ろしささえ感じた。

伊勢神宮と言えば国家神道の総本山であり、靖国神社と同様に
戦前の天皇制において重要な役割を果たした場所である。


戦後においても事あるごとに天皇の神聖化や、それに伴う
戦前日本の美化、自民党、財閥等の権力者の増長を促してきた
いわば大日本帝国以来の権力側がこしらえたイデオロギー機関でもある。

また、最近では大日本帝国の狂信者、安倍晋三が行事参列した。
詳しくは以下の赤旗の記事を参照してほしい。

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安倍晋三首相は2日、伊勢神宮(三重県伊勢市)の
式年遷宮の中心的行事「遷御(せんぎょ)の儀」に参列しました。

首相が、伊勢神宮の同儀式に参列したのは戦後初めてです。
麻生太郎副総理兼財務相や下村博文文科相ら8閣僚も同行しました。


伊勢神宮は戦前、全国民を「氏子」として侵略戦争に駆り立てた
神道の国教化(国家神道)のもとで、各地の神社の頂点と位置づけられた神社です。

とりわけ、「遷御の儀」が行われた内宮は、神話で
天皇の「祖先神」とされる天照大神をまつっており特別な位置を占めています。


日本国憲法は、戦前の「国家神道」が国民の信教の自由を侵害したことから、
第20条1項で“いかなる宗教団体も、国から特権を受けてはならない”と明記。


同3項「国及びその機関は…いかなる宗教活動もしてはならない」と規定しています。
安倍首相らの活動は政教分離の原則に反する重大な違憲行為です。


また、いまだに天皇を「神」とする宗教団体の行事に参列したことは、
自民党改憲草案で「天皇元首化」を明記していることとあわせ、
“天皇中心の国づくり”をめざす動きとしても重大です。


一部マスメディアは伊勢神宮の社殿建て替え工事である式年遷宮を
千数百年の伝統行事だと宣伝
しますが、天皇家が分裂した南北朝時代
(1336年~1392年)以降、約130年の空白期間があります。

アジア太平洋戦争後も1949年に式年遷宮を行えず、
53年に延期した経緯があります。

ttp://www.jcp.or.jp/akahata/aik13/2013-10-04/2013100402_01_1.html
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天皇を神として敬う宗教。
その本拠地が伊勢神宮である。


これほど露骨かつ狂気を秘めた洗脳機関もないと思うのだが、
普段はやれ独裁だの民主化だの小うるさい連中も自国のそれについては
逆に、ありがたやーと平伏する犬っぷりを見せてくれる。


個人崇拝というのは、得てしてどの国でも行っているが、
そういう場合は建国の父とか大戦の英雄だの偉業を羅列して
褒めちぎるのが大抵であって、これといって何もしてないのに、
神様だから偉いんだ、国民の象徴だから崇拝しなくちゃいけないんだと
喧伝して、大衆が「まさにそのとおり」と喜々と従っているのは
はっきり言って日本ぐらいのものである。実に異様な現象だ。

で、池上氏は、伊勢神宮は神聖な神社であって、
日本の神社の頂点に立つ凄いところなんだといつものおべんちゃらを言っていたが、
わざわざ畏まった格好をして猛暑の中、神社に参拝し、ははぁ~っとお辞儀をして
いて、この赤旗で問われている国家権力のイデオロギー装置という面は
一貫して隠ぺいしている。都合の悪い部分を隠して美しい点を強調する。

隠ぺいと美化
まさしく池上彰のニュースは
世界的にも第一級のプロパガンダだ。


池上氏なら戦前の日本で、天皇のために
死んでこいと部下に玉砕を素面で命じたに違いない。そう思ってしまうほど、
池上氏には批判精神というのがこれっぽっちも宿っていない。

あー、違うか。
反原発団体等のお上に逆らう連中への批判精神は天下逸品だ。


日本の左翼はそんなのばっかりだから、池上氏のような人物でも
跋扈できるのだろうが、よその国なら権力者に媚びへつらう卑怯者として
大変不評を買っただろう。まさに現代のゲッペルス、大川周明だ。


こういう人が国民的に人気のあるという事態は相当やばい。
人は得てして、プロパガンダとか独裁、個人崇拝という言葉をもって
途上国を表象したがるが、本当のプロパガンダとは、それがプロパガンダとは
まったく気付かないほど国民に人気のある考えや人物を指す
のだ。

石原慎太郎や橋下市長が右翼的な発言をしても、大抵の人間は
支持したりしない。現に初めの衆院選を除いて維新の会は連敗続きだし、
先の堺市市長選でも橋下率いる維新の会は現職の市長に惨敗している。

つくる会も分裂しているし、一時期はあれほどメディアに出しゃばった
拉致被害者の会も、右翼の玩具だと気付かれた後には見る影もなく
しぼんでしまい、拉致問題の解決などは今ではどのメディアも精力的に
取り上げたりはしていない(代りに北朝鮮の悪評を宣伝しているけれど)


要するに、あからさまに怪しい連中が言うことに対しては
人間だれしもが警戒するのである。詐欺事件の大半は、
身内を装ったり、あるいは親戚や友人、恋人によって騙される。

「この人が私をだますはずがない」

この思い込みに付け込み、悪事は行われるのだ。

とするなら、池上彰ほど一級の詐欺師も他にはいまい。
この人物は筆者が子どもの頃から「週刊子どもニュース」
という子ども向け番組で「子どもにニュースを解説する
お父さん」という役を演じきっていた。


実際、ニュースをわかりやすく解説してくれる番組として
同番組は人気を博したし、私も熱心な視聴者の一人だった。
今でも私の家では彼のことを「お父さん」と呼んでいる。

今思えば当時から小選挙区制を政治のスリム化を目指す
改革とごまかしたり(実際は与党の独裁を強めるものだった)、
原発問題はプルサーマルによって解決しつつあると言ったりと
政府が喜ぶ発言ばかりをしており、
やさしいお父さんというイメージによって、
わかりやすくて親切な説明をもって、
政府につき従う奴隷を養成していたのだ。


「お前は洗脳された奴隷である」という事実を認めることほど
 困難なことはない。一度信じてしまえばそれを疑うことは
 本人のプライドを守るためにも、まずないことである。
 (詐欺の被害者は騙されたと気づくまで逆に詐欺師を弁護するものだ)


「靖国神社を参拝せよ」では恐ろしげな文句になるため、
「伊勢神宮にお参りしましょう!日本の伝統ある神社ですよ?」と
 表現をぼかして、少しずつ従順な国民をつくっている。

 都内の高校で、防災訓練と称して、こっそりと子ども達に
 自衛隊の体験入隊を行わせている猪瀬都政と一緒の構図である。

 こうやって、少しずつ外堀を崩していって、
 いつの間にか内堀まで崩す戦術がいま、日本の人気ある
 ジャーナリストが行っていて、それを国民が支持している。

 これほどの狂気はそうないだろう。

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