時事解説「ディストピア」

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中道という言葉の欺瞞性について

2014-05-02 00:38:55 | 反共左翼
よそのブログのコメント欄に書いたものを修正して貼り付けます。

中道という一見、客観的で中立性を保持しているような立場は、
その実、自らの右傾化を誤魔化しているものにすぎないと私は思います。

それを、端的に述べたつもりです。


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そもそも、在日コリアンの方にとって最も重大な関心事であるだろう
北朝鮮問題に関して言えば、右も左も大差ない主張をしているのが現状であり、
この件に関しては中立的な意見は存在しないはずです。

私自身は、

①「北朝鮮の脅威」を口実に日本の軍拡が推進されていること、

②北朝鮮の民衆の生命と人権を守るといいながら、いわゆる人権団体が
 朝鮮学校を経済的に圧迫しようと(その帰結としての廃校を)画策していること、

③第一、「人権」や「民主化」といった言葉で相手を攻撃する運動は、
 過去のアメリカ・アフリカ大陸の人間に対して行った
 ヨーロッパ人のキリスト教化運動と同質のものであり、

④実際に、人権蹂躙をネタに米・英・仏といった
 元(私に言わせれば現役の)帝国主義国が中東やアフリカ諸国に軍事介入し、
 「民主化」(事実上の保護国化、傀儡政権の誕生)させていること、

⑤「悪の枢軸」と名指しされたいずれの国家もアメリカの脅威と制裁を受けており、
  最悪の場合、文字通り国を滅ぼされている(リビアとイラク)こと


などから、日米のような大国の横暴に手を貸すかのような行為、
すなわち、悪の枢軸国と呼ばれる国家が確かに悪であると保証する研究や運動、
ここで言うならば、北朝鮮バッシングには否定的な立場にいます。

日本の知識人たちは、右も左も…というよりは右と左が協力して
北朝鮮および総連や朝鮮学校を徹底的に攻撃しているような気がしてなりません。


今日のヘイト・スピーチの背景には、
「北朝鮮が地獄そのものだ」と吹聴して回った知識人の行動があるはずなのですが、
これに対して反省する気配があるどころか、こういう争いの発端を招いた人物が
ヘイト・スピーチに反対する中心になって運動が展開されているわけです。


そういうこともあり、「右も左もない」といった言葉は、右も左も右傾化している今、
「より左に位置する」という決意表明として使われない限り、
自己正当化の役割を果たしていないんじゃないかと思うわけです。

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