時事解説「ディストピア」

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池上氏、朝日叩きを批判!(自分は棚上げ)

2014-09-22 22:43:31 | マスコミ批判
池上彰氏のコラムについて、筆者は
氏の歴史的知識が不正確であることを指摘
し、次のように総括した。


今に始まったことではないが、池上氏のこの一見、批判しているようで
実は、毒にも薬にもならない言葉を並べて大勢に味方している姿勢は問題がある。


その後、朝日叩きをするメディアに対して「やりすぎ」とたしなめ始めたようである。


<池上彰が朝日叩きに走る新聞、週刊誌を批判! 他紙での掲載拒否も告白!>
http://lite-ra.com/2014/09/post-482.html


簡単に言うと、他のメディアでも自社を非難するような記事は掲載を拒否された、
だから朝日だけを叩くのはおかしいといった内容らしい。

しかし、冷静に考えれば、
一連の朝日叩きに便乗したのは他ならぬ池上氏である。

まさか「俺は例外」というわけではあるまい。
(ありそうなのがこの人の恐ろしいところなのだが…)


過剰な朝日バッシングに不満があるのならば、
なぜ初めのコラムで書かなかったのか?



なぜ今さらフォローをしだしたのか?
その答えは上記記事の後半部分にある。

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一連の批判記事の中には本誌を筆頭に『売国』という文字まで登場しました。
これには驚きました。

『売国』とは日中戦争から太平洋戦争にかけて、
政府の方針に批判的な人物に対して使われた言葉。

問答無用の言論封殺の一環です。

少なくとも言論報道機関の一員として、
こんな用語を使わないようにするのが、せめてもの矜持ではないでしょうか

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おまえは何を言ってんだ?

というツッコミは後で述べるとして、氏は一連の朝日叩きによって
極右勢力の勢いが増し始めたので危機感を覚えたのだろう。


有田芳生、辛淑玉、加藤哲郎
とまったく同じパターン!



私は、この手の人間を「戦車売り」と呼んでいる。

普段は戦車を売ることで利益を得ている連中が、
いざ戦争が始まると反戦を訴える様子によく似ているからだ。


池上彰という人物は
靖国参拝を批判するのは中国と韓国だけで、
これは日本の宗教観を理解できないからだと公言した男
である。


(証拠映像)

http://www.youtube.com/watch?v=YPOoRwkVD_c

この発言は去年の安倍の参拝以前に発せられたものだが、その後、
靖国参拝について、中韓どころか、フィリピン、シンガポール、インドネシア、
ロシア、EU、アメリカ、国連と世界中で非難されたのは言うに及ばずだ。


そもそも、靖国神社というのは、天皇を絶対正義として描く神社であり、
ゆえに太平洋戦争も正しい戦争(聖戦)として訴えている施設だ。


靖国参拝というのは、言わば、
ナチスやヒトラーを礼賛する施設に行って、
ナチ兵の健闘を称える行為である。


宗教観とか、そういうレベルで説明できるものではない。


しかも、番組内で池上は、少しでも日本の神道の思想を理解してもらうよう
努力することがこれから私たちがすべきことといった発言に対して、
それをたしなめるどころか、同調しているわけだから、どうしようもない。


そういう自分がこれまで行ってきた結果として、
日本の極右の台頭があるわけだが、氏はこの点を隠しつつ、
右翼勢力の過熱したバッシングを今更ながら批判している。


農薬を大量散布したところ、虫どころか人間にまで
害が及ぶ猛毒だとわかったので、使用を控え始めた。

こんなところである。



ちっともえらくない。
むしろ卑劣。卑怯。合法詐欺。



そういうわけだから、次のような文章を書いたって、
産経や文芸春秋のような右翼メディアは絶対に納得しないと思う。

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池上氏は冒頭で「あなたたちの中で罪を犯したことのない者が、
まず、この女に石を投げなさい」という聖書の一節を引いた上で、こんな体験を語る。

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いや、池上も石を投げてただろ?
なんで俺らだけ悪者なんだよ。


そう思うはずだ。
あんたが焚きつけておきながら、いざ俺らが本気になると手のひら返しなんて
ひどいじゃないですかー池上さんよーと。そう思っているのでは?


結局、右翼にも左翼にも良い顔をしたいというのが
この人の本音
なのだろう。実際、この記事を書いたリテラという
サイトは、池上氏を過剰なまでにベタ褒めしている。



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新聞社名を伏せるなど、池上サンらしい配慮とバランスを見せていることには
ちょっと不満が残るが、おっしゃっていることはすべて正論。

正直、この人がここまできちんとした言論の自由への意識、
ジャーナリストとしての倫理観をもっているとは思っていなかった。

こんな人物がポピュラリティをもって
メディアで活躍できていることを素直に喜びたいと思う。


だが、同時に暗澹とさせられるのが、
この国のメディアでこうした意見をはっきりと口にしたのが、
今のところ、池上サンただ1人しかいないという事実だ。

新聞もテレビも雑誌もそんなことはおくびにもださず、
安倍政権と世の中の空気に乗っかって朝日叩きに血道をあげているだけだ。

http://lite-ra.com/2014/09/post-482_2.html

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何度も言うが、池上サン(笑)が右翼勢に迎合して、
いい加減な発言をした結果、連中が勢いづいたのであって、その逆ではない。


ついでに言うが、朝日バッシングに不満を持つぐらいの芸当は、
多少、左翼的な人物なら誰でもやっているし、メディアでいえば
赤旗がハッキリと批判している。


それも、池上サン流の単なるメディアの問題にとどめるのではなく、
日本政府の歴史認識の問題、極右勢力の歴史改竄の動きの問題として語っている。

肝心の慰安婦問題を「事実です」の一言で済ませて話そうとしない池上氏と、
近年の動きまで含めて、その詳細を継続的に報道している赤旗。

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik14/2014-04-07/2014040714_01_1.html

どちらが良心的なジャーナリズムかは言うまでもない。

リテラは池上サン美化新聞になるのではなく、
赤旗をはじめとした市民の発信する情報にこそ注目し、紹介すべきだろう。