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こんにちは江崎遊子です。

ちょっと言ってもいいですか。

映画『セッション』

2016年03月02日 | お山の映画館

 音楽に対する考え方として、稚拙ですが、
 音符のひとつひとつに羽根が生えているような飛翔感というイメージを持っている。

 なので、この映画を見始めて、音楽学校でスパルタ教育をするなんて、音楽と違う
 と思いながらみていた。主人公は世界的なドラマーを夢見ている青年。
 特別なクラスに抜擢されるけれど、生徒は皆下を向き、緊張感にピリピリしている。
 この映画、どういう方向にいくのか。しかし、想像しにくく、緊張感を持ちつつ映画をみていた。
 映像が汚い、とか、この教師ひど過ぎるとか、内心ブツブツいいながらみていた。
 超絶技巧のピアニスト。超絶技巧のドラマー。いや、音楽は叙情、或は詩情の世界だろ。
 と文句を言いつつも尚、真剣に観ていた。

 教師は結局パワハラで訴えられてしまう。
 しかしラストは面白かった。
 大きく挫折した主人公がまたバンドでドラムを叩く事になる。
 しかも、音楽学校をクビになった元教師と一緒である。
 ココの下りがよく理解出来なくて、まだ映画を引きずっている。
 有名なジャズの『キャラバン』で主人公は見事な演奏をする。
 納得出来ない映画である。見終わって、しばらく胸がビリビリしていた。
 ともあれ、このポスターはカッコいい。暫くして、もう一度観るつもりである。
 原題は[whiplash]で鞭撻とか、ムチを打つ、厳しくしごくというような意味だろうと思われる。
 セッションから来るイメージとは違うでしょ、と言いたい。
 
 

アメリカンスナイパー。

2016年03月01日 | お山の映画館

 映画はしっかり見たい。
 旦那が、この映画ちょっとみてみようかな、と言う時はだいたい逃げている。
 さて、この映画みる、という気合いがわたし的には必要である。
 全く個人的感覚だけど、映画愛があると思っている。

 昨日アメリカのアカデミー賞の発表があり、それ付随して2015年のアカデミー賞のノミネート作品を
 WOWOWで放送したので、ことごとく録画している。
 雪の中から金沢まで出掛けて観たいと思う映画はそんなにない。
 それでもやはり、新しい作品がみたい。
 炬燵に入って、みるぞ、という時には嬉しさがある。

 前情報無しでみるのが好きである。
 映画が始まると、イラク戦争だと分かる。
 今の時代はお茶の間で戦争の動画がみられる。
 そう言う意味で、わたしもイラク戦争に置けるアメリカ兵の姿はお馴染みである。
 シールズ、ってどういう意味か。
 これから見る人がいるかも知れないならば、あらすじは言わない方が良いのか。
 でもこの映画は大ヒットしたらしいので、情報は沢山出回っているのだろう。
 実在の人物だし、自伝も出版してベストセラーになっている。
 戦争映画で大ヒット、って今まで考えた事も無かった。
 スピルバーグの『プライベートライアン』がそれまで1位の座に輝いていたらしい。
 しかし、この『アメリカンスナイパー』が抜いたらしい。

 ブラッドリークーパー、映画の為に太ったか?と思った。
 わたしの知っているブラッドリークーパーってリベラルな感じで細い印象。
 首が太い。どうやら、体重を増やしながら身体を鍛えたらしい。
 アメリカの俳優って凄いね。
 
 この映画で気になったのは、トコトンアメリカサイドで描かれた映画だという事。
 アメリカ兵の死者は約5000人。そしてPTSDで自殺した若者は約8000人と言われている。
 アメリカの介入で亡くなったイラクの市民は一体どれほどなのか。
 戦争はいつも「国を守る」と言って人を殺す事を正当化している。
 国を守るってことがどういう事か、考えてみたい。そう思った。

 映画としては、よく出来ていて、面白くみた。
 遠くから、狙いを定めて標的を打つ。
 ゲームみたいと言えなくもない。
 抑え気味のクーパーの演技が、渋かった。目だけで心が行方不明である事が伝わって来た。
 貧しくて、その為に海兵隊に志願し、今だに苦しんでいる戦争体験者は沢山いるだろうね。
 オバマ大統領のイラク撤退は歓迎です。
 アメリカの事とは言え、これから、戦闘地域に派遣される日本の自衛隊員のこともあり、
 いよいよ、戦争が身近に感じられる事は有り難くない。
 日露、日清、太平洋戦争とは違い、すぐそこに戦争がある事が気分を暗くします。

 世界中の人が、一度、地球を離れたらいいのかも。
 そしたら、皆地球人だって、思えるかも知れない。夢ですが。
 
 
 
 

スターウォーズフォースの覚醒その2。

2016年01月08日 | お山の映画館

 何の情報も無しにスターウォーズを観に行ったけど、
 まずジョージルーカスが監督ではなかったとパンフレットで知った。
 JJエイブラムスだ。

 今朝、起きがけに思った事がある。
 そんな事皆言ってるよ、と言われるかも知れないが自分で感じた事だから。
 宮崎駿の『風の谷のナウシカ』のメーベや今回の主役レイの乗り物スピーダーなどなど
 我等アナログ育ちにも通じるリアリティがある事が、スターウォーズが好きと思える事に通じるのか。
 レイが廃品を集めて、それを何かに変え、食べ物にして食べている所など、生活感がある。
 出来るだけ、CGを少なくして、実写にこだわったと言うから、ありがたい。
 デジタル育ちの若者の事はよく分からないけど、
 身体で感じた映像の匂いの様なものシチュエーションが何処かに残っている様な気がする。
 その世界を心地いいと感じさせてくれる。なぜなんだろう。
 1100円は安い、と感じた。

ドラマ「ふたがしら」

2015年07月20日 | お山の映画館

 コミックには詳しくないけれど、「ふたがしら」もコミックが原作とか。
 オノナツメという女性漫画家の原作による。
 最近、女性漫画家が男社会を描くものが増えて来た気がする。
 「ふたがしら」のキャッチコピーがいい。
 「脅さず、殺さず、汚い金を根こそぎ頂く」
 今の時代、こんな盗賊が居たらいいのにね。
 しかし、セキュリティーが厳しくてハッカーでも雇わなければ
 駄目かなあ。
 盗人走り、という走り方があるらしい。
 確かに、身体を余り動かさず、腰を低くして地下足袋履いて走っていた。

 音楽がアップテンポでSOIL&"PIMP" SESSIONSだとか。
 よく知らないけど、これよかった。

 松山ケンイチがでるというのでみてみた。
 早乙女太一もいいよね。北野武の「座頭市」の時
 まだ子供だったけど、とても印象に残っている。
 いい味出している。
 松山ケンイチの当り役になればいい。
 存在感は中々なんだから。
 成宮寛貴が新境地か、悪役を頑張っていた。
 面白い役なんだろうね。残虐だよ。
 でも、最終話で成宮が死ななかったので、続編を考えているのか
 とも思った。
 面白かったなあ。あっという間に5話で終わってしまった。いい奴が勝ってよかった。
 悪い奴がまかり通る世の中だもんね。
 わたし?いい奴に決まってんじゃん。
 嘘もつくよ。意地悪もするよ。でもいい奴だと思うよ。多分。

 昨日の夜「ブーリン家の姉妹」をみた。
 
 随分昔になるけど、「1000日のアン」もみた。
 エリザベスの母親アンブーリンのスキャンダラスなお話である。
 でも一番悪いのはやはりヘンリー8世でしょ。女性たちが男の子を産む為の道具みたいだ。
 そのことに反発し、大胆にその王と戦って失敗し、断首の刑にされるのだ。
 女王の座に居たのが1000日ということなのか。
 歴史的にはアンブーリンは罪を犯していないと言われているとか。
 でも実の弟との貫通の罪を負わされるのである。
 大変な時代だったのね。「1000日のアン」もラストシーンでエリザベスが走っていた。
 エリザベスはアンの妹のメアリーが育てる。
 その後、どのように女王になっていくのか、映画「エリザベス」をみなければ、という気分である。

 ナタリーポートマンは演技派なんだろうね。難しい役柄を演じるね。
 スカーレットヨハンセンは鼻がわたしの娘に似ている、というだけで気に入っている。
 ここ特集で3作放映で、3作とも録ってみた。この「ブーリン家の姉妹」「ルーシー」と「アンダーザスキン」。
 面白いだろうか。今月はシネマ月間でしょうか。
 

2本だて。

2015年06月27日 | お山の映画館

 夜、ひとりで「ノーカントリー」を観ていた。
 たった2作観ただけで、コーエン兄弟の事は語れないけど、
 いくら、映画賞を総なめしたからって、身体が寒くなって、途中でリタイヤした。

 わたしにおいては、映画を途中で止めるなんて事はほほぼ無いのである。
 
 この俳優が凄い、ハビエルバルデム。
 牛の額に筒のような物を当てて、牛を殺す道具で人間を殺すのである。
 ただ、向き合ってるだけで旋律を覚える。
 ショップに入って行って、店の主と対峙する時の主の怖がりようが
 凄く巧くて、怖くなってしまった。

 しかし、若い頃、映画にはまっていたし、そのまま置いておくのも気になって
 翌日、残りを観た。年老いたトミーリージョーンズが出て来て、ちょっとホットした。
 
 警官役である。
 こんな非情な世界を描いて、面白いのか、と言いたくなってしまう。
 コーエン兄弟の映画の中では『ディボーズショー」に続いてヒットしたらしい。
 今回、映画を観ようと思ったけど、「ノーカントリー」の映画の世界の気味悪さに
 映画を越えて、感じてしまって、映画を鑑賞した感じではなかった。
 コーエン兄弟の術中にはまった、ということなのかな。

 お口直しと言いましょうか、その後で、「ワンチャンス」を観た。
 ポールポッツ氏が、英国のタレント入門コンテストみたいな番組に出た時の実際の映像は観ていた。
 そのシーンだけで、感動する。これはポッツ氏の自伝映画である。
 出て来る人が、なんか可愛い。
 
 しかし、パバロッティが出て来る場面で、かなりがっかりした。
 パバロッティのファンだったし、ポッツ氏がぼろかすにけなされて、オペラ歌手は無理と言われてしまう。
 演じていた俳優も可愛くなかったし、そこまで言わなくても、と思った。
 しかし、パバロッティのテゥーランドットの「誰も寝てはならぬ」はやはり、絶品である。
 世紀のテノール歌手の前で、緊張のあまり、唄えなかったポッツ氏だけど、
 それ以後の彼の人生は大成功だ。
 わたしも声楽家になりたかったなあ。無理?そうね。