前ふりが長くなるけれど、実は中学生の時からミュージカルのトリコになった。
その当時、深夜放送でフレッドアステヤ、ジンジャーロジャーズといったハリウッドの
ハッピーエンドのミュージカル映画が放送されており、夢中でみていた。
1968年、『フィニアンの虹』にアステアが出演し、映画館でアステアがみられると思うと嬉しくて
映画館に出向き、サアー始まるぞ、と映画館の緞帳が上がっただけで、涙が出て来た。
映画の事は殆ど覚えていないけれど、わたしにとっては『ザッツ・エンターテイメント』で
アステアの踊りが沢山みられた事の方が嬉しかったかも。
その後、高校生の時、『ウエストサイドストーリー』が上映され、ハッピーエンドの時代は終わった。
映画音楽のレコードを買い、歌は全部英語で覚えた。恥ずかしい事に教室で飛び跳ねてた。
バーンスタインの音楽が素晴らしかった。
あの都会の俯瞰図から始まる映画『ウエストサイドストーリー』を何度みた事か。
家で踊っていて,鴨居に思い切り頭をぶつけて,星が飛んだこともある。
推測ではあるけれど、『ラ・ラ・ランド』の主役であるライアン・ゴズリングはアステアの踊りをみたに違いない,と思った。

この角度がアステアの角度だ。
わたしはメロドラマが好きな方ではないけれど、珠玉のメロドラマはいくつかある。
例えば、デビットリーン監督の『逢い引き』とかウィリアムワイラー監督の『ローマの休日』とか。
このララランドのベースに『カサブランカ』があると思った。
『タイムゴーズバイ』に匹敵するような甘いメロディが素晴らしかった。
恋人たちの愛のサインとでも言ったらいいのか。
全般的に流れる音楽がいい。
プロローグの道路の場面の踊りは、ハリウッドを真似ているインドのボリウッドの踊りみたいだった。
初めは嬉しさも手伝って,可笑しくて笑えたけれど、最後の方になって、泣けました。
しかも、完全にノックアウトされたような充実感だった。

エマストーンは綺麗な時と普通の時と色々な表情がある。しかし、女優として成功してからの歩き方の変化が面白かった。

詳しく知らないけれど,スポーツイベントにもよく登場するアメリカで有名なミュージシャンが俳優として出ていた。
映画のサウンドトラックのCDを買いたいと思ったなあ。雪が融けたらアマゾンで買おう。

本格的なミュージカル映画でびっくりしたけど、なんと『セッションズ』を作ったディアンチャゼルという32歳の監督だった。
恐らく,かなり音楽の憧憬の深い人物なんだろうね。

音楽担当は、ジャスティンハーウィッツとか。ミュージカル映画は音楽の出来にかかっているので、脚本、音楽、などなど巧く行ったんだろうね。
この映画は何度もみられる。早速「マイフェバリッツムービー」に入れました。
ミュージカル好きは我が家では異端です。
なんで、会話を唄うの?ミュージカルだからです。
ライアンゴズリングは今が旬の俳優なのかな。
ブレードランナーにも出てたみたいだ。
ララランドのキャスティングは良かった気がする。
先日、『ナイスガイズ』という映画にも出てたけど、ラッセルクロウをコメディに出さないで!