ノロウイルスのお陰で貴重な経験をしましたので、冷静になった今、もう一度其の話をします。
結論から言いますと 生と死の間には、ハッキリとした境界はありません。
だから 何も気が付かない内にフワァーッと暗い空間に吸い込まれて行く様に永遠の世界に逝ってしまうのです。其の時には「死ぬのは恐い」とか「死にたくない」・・・「もっと生きたい」とか「あの人にもう一度逢いたい」などと言った恐怖感・未練・恩讐と言った俗世界で、私達が日頃執着している煩悩は、全く感じないまま月夜に霧が流れる様にスゥーッと誰かに呼ばれて引き寄せられて・・・其の時、呼んで居るのは死神ってヤツですか 此処で呼ばれる侭に行ってしまえば黄泉の世界に不帰の旅立ちです。
私は この誰かに呼ばれて居る様な気がした所で偶然ですが何故か目が醒めました。理由は解りません。これが運と言えば運ですが、或いは死神がズボラで「ええい もう面倒臭いなぁー」とサボっちゃったのかも知れません。いい死神でした。
ボンヤリ目をあけていたら妻が「○○ちゃん(孫の名前)から電話よ」と言って子機を持って来ました。
そして孫が「おじいちゃん 早く良くなって 僕と遊ぼう」と言う声を聞いた時、ハッと我に返ったのです。
これぞまさに天使の声と言ってもいいのじゃないか と 今では思ってます。そんな訳で、四日間 夢うつつに彷徨った経験でした。