ミホんち

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今週の一本

2006-06-02 19:58:50 | 映画・テレビの話
 

 すごーく見たかったのに映画館での上映を見逃していた映画。一気にモーガン・スパーロックのファンだ。体当たり的ドキュメンタリー映画としてはマイケル・ムーアが有名で、もちろん面白いし、彼の姿勢には多くを賛同するが<最初に正論ありき>でいささか強引さが鼻を突く。スパーロックは「さあ、どうかな、どうかな」と問いかけてくれる中で見ていける。見た上娘はマック回数ががっくり減ったそうだ。

 「スーパーサイズ・ミー」 2003年 アメリカ ★★★★
 監督・出演 モーガン・スパーロック  



 肥満に悩む二人のティーンエイジャーが「自分たちが肥満になったのはハンバーガーがその原因」とマクドナルド社を相手取り訴訟を起こした。訴えられたマクドナルド側は、マクドナルド社の提供する食品の栄養バランスと肥満との因果関係は全くないと反論した。(結局、裁判所は“大量に食べたのは本人の責任”として原告の請求を棄却した)

 このニュースを見たスパーロックは彼女たちの言い分が正しいのか、マクドナルド社の言い分が正しいのか自分で証明してみようと思いつく。

 彼が挑んだのは、朝昼晩の食事を30日間マクドナルド商品に限定し、四つのルールに従い自ら人体実験しつつ、ドキュメンタリー映画をつくることである。

 ①マックの店内に存在するものしか注文してはならない(水も)

 ②“スーパーサイズ”を勧められたら、決して断らない

 ③全てのメニューを必ず一度は食べる

 ④朝・昼・夜の三食全て残さず食べきる

 スパーロックはこの実験の間、心臓病専門医・栄養士を含む4人の医師に診察を受け、体に起こる異変を数値によって実証していく。さらにスパーロックは自分の人体実験を進めながら全米20都市を旅し、学校給食の調理師や教師や弁護士など多彩な人物への取材を敢行。食生活がどれだけ人間形成に影響を与えるかを検証する。

 さあ、人はファストフードのみで生きることができるのか?

 30日後のスパーロックはどうなっているのか?

Read More はその後作られた「スパーロックの30デイズ」というテレビドラマ。2005年に作られた挑発的テーマに沿って始まる実験生活の数々。

1話:最低賃金で30日間  

スパーロックとフィアンセのアレックスは、オハイオ州に居を移し、1時間5ドル15セントの法定最低賃金仕事だけで30日間生計を立ててみることに…。そこには衣食住という人間の基本生活に関わるすべてにおいて厳しい現実が待っていた。最後に「将来必ず、厳しい状況にある人々のための無料のセカンドハンド施設を作るよ」と言ったのが忘れられない。


2話:アンチエイジングを30日間 

中年太りや体力減退に悩む30代の男性が、30日間でのアンチエイジングに挑戦! エクササイズや、医師からの処方による数々の薬物投与など徹底したメニューを実践。しかし、家族との軋轢や深刻な薬物の副作用などが徐々に彼を追い込んでいく。 果たして彼は30日間をまっとうできるのか!?


3話:イスラム修行を30日間

敬虔なクリスチャンの男性が、<9.11>テロ事件以降、偏見や差別に悩まされているアメリカ国内のイスラムのコミュニティで30日間生活してみる。イスラムの側から社会と接し、イスラムの側に住まう中で、彼は自らの信仰心や他宗教への寛容を試されていき、さまざまな精神的葛藤と向き合う。果たして30日間で、米国内のクリスチャンとムスリムは互いの違いを認め合うことができるのか。


4話:ゲイと一緒に30日間

保守的な24歳の男性。同性愛恐怖症でもある彼が、サンフランシスコのゲイコミュニティで30日間生活することに。ゲイとルームシェアし、ゲイとスポーツをし、ゲイの上司と仕事する。ゲイとともにありとあらゆる社会一般生活を送るうち、まだまだ多くの嫌悪感を向けられる少数派として生きることがいかにむつかしいことかを、身をもって考えていく。第3話に引き続き、アメリカという自由の国のもつ保守性や寛容の心に挑戦する。


5話:自給自足で30日間

天然資源の枯渇にはまったく無関心。大量消費に慣れた典型的なアメリカの30代男女2人が、エコロジー村で完全自給自足の生活を30日間体験。電気・水道・ガスは当然なし、ガソリンももちろん。太陽光や風力を利用し、自家栽培の食物を食べる。ゴミから糞尿までのリサイクルする徹底したエコぶりについていけない2人。果たして彼らはこの生活を送ることができるだろうか。アメリカで原発反対と叫べる資格があるのはこの村の人だけかもなあ、などと思う一話。


6話:酒浸りで30日間

大学生になってから酒びたりの毎日をおくる娘をいさめるため、自ら30日間呑み続け醜態をさらす母親。母が酔っ払い、嘔吐し、二日酔いで家事も疎かにするような姿に、娘はどういう反応を見せるか? 他の家族はどう考えるのか。 一方、母親は若い人とものむうちに、大学生活において飲酒の誘惑を絶つことがいかに難しいかという現実に気付く。第六話はちょっと不発かな。

コメント (2)
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