あすなろ

塾長日記

沈黙の春

2010-05-15 17:31:00 | Weblog
沈黙の春。受験の歴史
25年前塾をオープンした時は、受験といえば高校受験。高校浪人なんかもいまして、
生徒といえば中学三年生でした。15歳。イチゴ世代といってもっとも感覚も研ぎ澄まされていたし、ドラマも多くて一緒にやっていておもしろかったですね。
高校がだんだんみんなが受かるようになって、中高一貫とか言って6年制を採用する私立も増えて、いつの間にか中学受験が受験といえば主役になりました。ちょっとした私立だと競争率7倍くらいだし、二次試験などになると25倍とかの高率になってしまって、
中学受験も曲がり角になってきました。もちろん、私立中学も高校も、そして一番は大学も入りやすい学校は生徒が少子化で減っていっても、逆に学校数は増えていきました。
川崎のある大学はその大学へ行くバスなんか一人も乗っていないことがあります。大学の周りにお店もなければ生徒もいません。目の前は畑と霊園です。自分の娘だったら受けさせませんね。そこの付属高校に行っていた登校拒否児のわが生徒は、学校側からしきりにその大学へ進学することを勧められて、僕はあんな大学に行ったらまた引きこもるか不登校になるか退学しちゃうから絶対に行かないでと頼みました。今彼女はAOで普通の大学に元気で通っています。あの大学に入れなくてよかったと思っています。
要するに簡単には入れる学校は、入っても愛校精神がわかない。友達もできない。
だから辞めちゃうし学校によっては辞める生徒を見込んで定員の何倍かを合格にしています。やはり苦しい受験を通して、志望校に対して、熱い思いを持つ。それが合格後、学生生活を熱くするのではないでしょうか。


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