テレビの出る前は映画だったろう。自分の子ども時代はテレビで、居間に1台しかなかったテレビでよくアニメとか観せてもらえたものだ。そういうときは親は何をしていたのだろう。親と一緒に観ていた番組は野球、映画、ドラマ。野球は巨人ばかりなので必然的にファンになる。ドラマもいくつも覚えている。今観たくてもフィルムが残っていないものもある。「細うで繁盛記」などもう一度観たいと思うのだがないというし。木下恵介アワーはいくつかDVDになった。また観たかった「おやじ太鼓」もボックスで出たが内容より当時の生活風景が面白い。ドラマは忘れても主題歌を覚えていたりコマーシャルを覚えていたりする。映画も一緒に観ているうちに好きになったと思う。「眼下の敵」「シェーン」「太陽がいっぱい」「鉄道員」など何度観たかわからない。中学生になったら自分で観に行ったりもしたが、基本はテレビで放映する映画が楽しみ。それしか映画を観る方法がなかったから。最高で週5回くらい映画放映あったのではないだろうか。吹き替えでカットだらけだったが、今もってDVDで当時の吹き替えが喜ばれるのはそれだけみんな観てたということか。視聴率上げるのにベルイマンやブニュエル選ぶはずがない。当時のスターが出るものが多くなるのは当然。「太陽がいっぱい」など小学生の時に友達と話した覚えがある。アラン・ドロンで好きだったのは「冒険者たち」。10年くらい前になるだろうか、最後のシーンの要塞見に行った。あの空とジョアンナ・シムカスの美しさと若いときでしか感じることのできないものだろう。イタリア映画といえば自分の中では「鉄道員」だ。シングルのサントラ盤を買ったくらいだ。ピエトロ・ジェルミは実はそれからずっと他は観ていなかったが。デシーカは「自転車泥棒」観て二度とこの映画観るかと思ったし、フェリーニ、ロッセリーニは少し映画の知恵がついてから、ヴィスコンティは亡くなってちょっとしたブームになった頃リバイバルで観た。淀川長治が「ベニスに死す」をやたら褒めてたのを覚えている。小学生のときはテレビ、中高生になってリバイバルと古い映画は今のように何を観るか選ぶ権利はなかった。「禁じられた遊び」は観るたびにラストで泣いたので、LD,DVDを買いはしたが一度も観ていない。「シェーン」で腕時計が映ってるシーンがあるそうだが、それを確かめるためだけにDVDを買う気はしない。「コンバット」でも後ろで乗用車が走るのが見えるのがある。不評ですぐ打ち切りになった「猿の惑星」テレビ版もあった。植木等が吹き替えやってなかなかうまかった。不評というよりネタが尽きたのかもしれない。すべてはチャンネルを回していた時代の話。
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