And Li Po also died drunk

勝手に好きな音楽、映画、本を書き連ねる。

モナリザの尻は熱い

2019-12-27 14:51:54 | 日記
書店でホロヴィッツ全録音をCDで聴くという本を見つけ買って、家でめくっていた。こういう本は文章二の次でディスコグラフィーとして役に立つ。ホロヴィッツ日本公演のブートまで出ているんだと探しても見つからなかったのだが、ユーチューブだと簡単に出てきた。著名人が集まったコンサートではブラボーの嵐だったが、吉田秀和があの王様は服着てないと一言書いただけでみんな裸だと気づいた。3年後にリベンジで再来日したらしいが、それから3年も経って歳取っているのに輝かしい演奏ができたわけがない。日本の観客は特にロックではさんざん馬鹿にされてきた。観客に向かってこのクソ野郎どもと叫んだら、のってるのかと勘違いしてわーと歓声起こったとか、酔っ払って立っていられなくなって寝そべってギター弾いたら、またそれものってるのかと思い歓声起こったとか数限りない。ホテルのスイートルームを日本刀でめちゃくちゃにして、金で済むんだろうとおいていったツェッペリンとか、日本嫌いで有名だったショッキングブルーとか。ひいき目にみても欧米人がアジア人を尊敬してるようには思えない。トランプにいいだけこけにされても逆らえない安倍とか。若い女性がパリ行ったって行儀の悪い中国人と一緒にされるのがオチ。そんな日本人に馬鹿にされたらホロヴィッツもはらわた煮えくりかえっただろう。そんなホロヴィッツだってセルとのピアノ協奏曲のような壮絶な演奏がある。当たり前、若い頃壮絶な演奏してきたからこそ名声が続いたのだから。ジャズと違いクラシックは技術が命だから腕が動かなくなってから演奏がよくなるなどない。本読んでいて面白かったのは今の時代は当たり前なのだけど、ホロヴィッツは若い頃からライブ盤も常に編集していたよう。リハーサルテイクを取り差し替える。豪快に弾けばミスタッチなど何も気にならないのに。逆にほとんどライブ盤を残さなかったルービンシュタインとかコンサート自体をやめてしまったグールドとか様々。
吉川訳「失われた時を求めて」もとうとう最終巻が出た。最初が出てからもうそんな年数が経っているのかと思うが、それだけ自分も歳を取っている。あらためて何度読んでも新しい発見がある。これだけの量と中身を一度で覚えることなどできまい。高遠訳が止まったままなのが残念だが、途中でやめたりしないだろうと思いつつ、こういう時代だから売れない本はストップもあり得るかなと不安になる。今でも覚えているのが昔まだまだ本が出版されていた頃にブルトン集成が半分くらいで中止しなったことがあった。こういうことってあるんだと当時は驚いたが、今では無理な企画自体できないだろう。

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