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ロンドンから徒然に

ご用心!

2009-07-11 | 旅・イベント
 先日日本で友人が、近くで起きたひったくり事件に関連して、刑事から名前と電話番号を訊かれたそうです。答えてしまった後から不安になったみたいですが(幸いその人物は確かに警察の人間でした)、いきなり来られて質問されたら動揺するでしょうし、誰だって警察手帳を見る機会なんてそうあるわけじゃないので、本物かどうかなんて簡単に分かりませんよね。



 それで思い出したことがひとつ。これはロンドンで日本人が最近よく被害に遭うと言われる手口です。日本総領事館からも注意を喚起するメールが送られてきたことがあるので、本当なのでしょう。
 その手口はというと、

 イタリア人風の旅行者(多分そんな訛りなんでしょう。仮に男性とします)が、地図を持って近寄ってきて道を尋ねる。それに応じていると刑事と称する私服の警官二人組が現れて、警察ID(もちろん偽造です)を見せて、その旅行者を尋問する。
 警察官は彼にIDやクレジット・カードを取り出させて暗証番号を聞き出し、無線でどこかに連絡する様子を見せる。

 もうお気づきでしょうが、この旅行者と警察官はぐるなんですね。
 そこで次にいよいよ本来の日本人に向かってきます。同じようにIDや(全ての)クレジット・カードの提示を求め、暗証番号を訊いてくるというわけです。ここで渋ると警察署へ連れていくなどと高圧的な態度に出ます。

 この後カードは返却されるものの、こっそりと1枚か2枚がこの時に抜き取られています。そしてその後すぐにそのカードが不正使用されるというわけです。
 最近では、この“イタリア人風の旅行者が道を尋ねる”代わりに“若い女性が写真を撮って欲しいと頼む”というケースもあるらしいので男性諸氏もくれぐれもご注意を。
 
 ロンドンのことを大好きなので、少しでも皆に良いイメージを抱いて帰国してほしいと思います。あまり用心し過ぎても旅が味気ないものになりますが、最小限の注意はくれぐれも怠らないようにお願いします。
 何だか政府のお手伝いみたいな内容になってしまいましたが(笑)