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ロンドンから徒然に

最後のパブリック・ビュー ~ 象物語 第6話

2010-06-30 | アート
 日本チーム残念でしたね。でも日本の力も確実にステップアップしている感じはあるので、また次の目標に向かって頑張ればいいんじゃないでしょうか。
 それにしても、イングランドと日本がいなくなってしまうと、応援する国がなくなって、ちょっと楽しみも減ってしまいます。ワールド・カップが終わるとフットボール・ファンは気が抜けるだろうなぁ。

 こじつけるわけではないですが、長く続いたElephant Paradeもいよいよファイナルに近づいています。
 いよいよ来月3日にはオークション。最後のパブリック・ビューが金・土・月(日曜日は他のイベントのためにお休み)に行われました。先日のブログ(6月22日)に書いた通り、大部分はRoyal Hospitalに集結したのですが、200頭以上が並ぶその姿は遠目にも迫力があります。




 土曜日ということもあってか、家族連れが大勢で、皆写真を撮りまくりです。上に乗らないでねと書かれているのにまるっきり無視の若者ばかり。といって、係員も注意するわけでもないのですが。まぁ、今まで街のあちこちに置かれてあって、そういう目にはあってきているのでたくましくはなっているでしょう(笑)
 それでも少し“怪我をした”象たちはリペイントを受けていました。



 随分と見て回ったつもりですが、さすがに260頭近くもあると見覚えのない顔もいます。馴染みなら馴染みなりに再会の気分になりますしね。
 これまで紹介できなかった象たちを、できればオークションが終わる前に改めて載せていきますね。

ポールの野外コンサート

2010-06-29 | 音楽
 よく言われることですが、ロックなんて他のクラシックやジャズに比べたらまだ音楽としての歴史は浅く、いったい何歳までやれるのかという疑問に対しては、(50年代のロックンロールを差し引くとしたら)60年代にデビューしたミュージシャン達が次々と歴史を塗り替えていっているわけです。

 インタビューを聞いても、30代になってまでロックをやっているなんて考えもしなかったという大物ミュージシャンばかりで、ましてやポール・マッカートニーが『When I’m Sixty-Four』を作った時に、自分が64歳でまだステージに立つなんて考えてもいなかったでしょう。
 それが今やその曲の年齢を超えた68歳。しかるに未だに3時間近くのライヴをこなすんです。

 昨日少し触れたHard Rock Callingの最終日、ヘッドライナーはポールでした。
 この日は午後3時過ぎからのステージでエルヴィス・コステロが演奏しているので、彼が出てきて、かつてふたりで作った『My Brave Face』とかを一緒に歌わないかと期待したのですが、実現しませんでした。
 このライヴは3月28日にアリゾナ州フェニックスから始まったUP AND COMING TOURの一環でもあるので、プログラムは殆どそれに沿ったもので構成されているみたいです。



 開始が予定されている7時半は今のロンドンではまだまだ明るい青空。おまけに昨日は30度近くまで気温が上がろうかという炎天下のハイド・パークです。そこに少し時間に遅れて登場したポールはピンクのシャツの上に黒い上着。最初の曲はいかにもこういった広い場所での開始にふさわしい『Venusu and Mars / Rockshow』もちろんそこから『Jet』に続きます。

 ビートルズ時代の『All My Loving』を1曲挟むとまたウィングスに戻って『Letting Go』。このあたりまではちょっと声も割れているし、疲れているのかなと心配しましたが、次にまたビートルズの『Got To Get You Into My Life』に入った頃からはもういつものポールの調子そのもの。以後は快調に飛ばします。

 ビートルズ時代の象徴であるへフナーのベースはもちろん、レスポール、マーチンと持ち替えて多彩な曲を繰り広げます。もちろんピアノ曲も満載。
 もう一度認識してほしいのですが、メドレーを1曲と数えても30数曲、3時間近くあるステージの間、彼はずっと出突っ張りで、いつもメインで歌い、必ず何か楽器を弾いているのです。しかも全部かつてと同じ高い音域のオリジナル・キー。これは凄いことだと思いません?




 ウクレレでの『Something』でジョージへの敬愛を示したり、ジョンの『Give Peace A Chance』を取り上げたりするのを見ていると、改めてビートルズのメンバーのうちふたりもいなくなっているんだという事実に愕然とします。
 『Two Of Us』、『I’ve Got A Feeling』、『A Day In The Life』とかもやっぱりジョンのヴォーカルを一緒に聴きたかったです。



 終盤にさしかかり、『Live And Let Die』で花火を打ち上げ、恒例の『Hey Jude』での大合唱が終わった時点で既に30曲は演奏しているんですが、まだまだ名曲がアンコール用に残されています。



 で、そのアンコールは『Day Tripper』、『Lady Madonna』、『Get Back』。しかしまだ終わりません。続けて2回目のアンコール、『Yesterday』、『Helter Skelter』、そしてやっぱり『Sgt. Pepper’s Lonely Hearts Club Band / The End』。

 数万人の観客が集った宴の後はゴミの山の惨状で(これどうやって掃除するんだろう)、最寄りの地下鉄は入り口に入ることさえできません。結局バスに乗って帰ってきました。
 未だに続く感動、それからまたぶりかえした(知っている人は知っている・笑)例の耳鳴り。でもいいや、これだけの音楽を聴けたんだもの。

贅沢なBGM

2010-06-28 | 音楽
 今日はイングランド対ドイツ戦。いや、もう結果は書かなくてもいいですよね。あんなに車や家に取り付けているイングランドの旗はこれから皆どうするんだろう?
 ともかく今日は朝から隣のパブは気勢が上がるし、街角の小さな普通のパブでも写真の通り外まで人が溢れてTV観戦。



 今日は朝から暑くなりそうだったんです。天気予報は30度まで上がるかもしれないと言います。
 そんな中、僕はおとなしくTVの前ではなく、青空の下、影さえできないハイドパークに出かけました。



 お目当てはポール・マッカートニーの屋外コンサート。
 但し、これポールのツアーの一環(そして締めくくり)であると共に、ロンドンの夏恒例のHard Rock Calling三日目のヘッドライナー(そしてイベント全体の締めくくり)としてのライヴでもあるんです。

 ということで、豪華なゲストも昼から続々。
 15 :10~16 :00 エルヴィス・コステロ
 16 :25~17 :25 クラウディド・ハウス
 17 :50~18 :50 クロスビー、スティルス&ナッシュ
 そしてその後にポールが登場となるわけです。

 ところで、上二組のゲストの演奏時間ですが、これは南アフリカと1時間の時差のイギリスでは、もろに先のイングランドvsドイツ戦の時間とかぶってしまいます。

 で、主催者はどうしたかというと、中央の大きなスクリーンをフットボールの中継に当てました。
 写真を見てもらうと分かるように、メインステージをずっと左に見ていくと、映像は演奏ではなく...



 さすがに音声までは付けていないのですが、ステージの演奏とは脈絡のないタイミングで観客の歓声とため息が流れてしまいます。
 やりにくいだろうなぁ。

 大好きなクラウディド・ハウスを生で聴きながらのフットボール観戦なんて、贅沢と言えば贅沢なんですが、肝心の結果が...
 4点目が入った時なんか、皆もう声さえ出ませんでしたよ。

 あ、今日はポールのことまで行き着きそうにない。

逢魔が時の物思い

2010-06-27 | 日常
 以前から何度か書いていますが、夕暮れのあのブルーとオレンジあるいはピンクが微妙に混じっていく時間帯が好きです。
 何だかバカなことを言うようですが、こことは違う世界があるとすれば、おそらくそこへの入り口が開くのはこの時だろうという気がします。それほど周りの空気感や時間の流れが変わってしまう気がするんです。




 時間の流れと言えば、本当に相対的な感じがしますよね。
 よく言われるように、おとなになってからは子供の頃に感じた何倍もの早さで時が流れるような気がします。最近はますます早い(笑)

 そんなつまらないことを考えている間にもう夏至も過ぎて、これからはだんだんと日が短くなっていくわけです。この色の空を眺められる時刻が今は9時台だけれど、それもいつまでかと思うと寂しくなってしまいます。

 今年の夏こそはどこかに旅したいな。
 …と言いながら、何が自分の中で一番寂しいかというと、ここに絶対行きたいという意欲がなくなっていること。
 ううん、ダメだな。ちょっと疲れ気味。

ちょっとだけ出来の悪い盲導犬

2010-06-26 | 日常
 もしかしたら例の象の影響かもしれませんが、このところやけにペットを飼いたくなってしまいます。
 先日公園で散歩中の子犬が僕の横を通り抜けて、20mも先に行ったかと思うといきなりこちらを振り向いたんです。何を思ったのかそのまま尻尾を振りながらこちらまで駆け寄ってきてじゃれつきました。
 もう可愛くてそのまま連れて帰りたかったんですけどね。

 もちろん今のフラットでは動物は飼えないし、第一僕の生活スタイルでは面倒をみられないことが多いだろうから、飼うのはかえって可愛そうだと自分に言い聞かせて諦めています。
 それにきっと甘やかしてしまうだろうしな(笑)

 若い頃最初に訪れたヨーロッパの街はパリで、レストランに行くと犬同伴の人が多いのに驚きましたが、その犬たちがまたテーブルの下でおとなしくしているのにビックリ。ご主人の食べている料理を欲しがったりしないんですね。
 
 躾けという意味ではもっとも訓練されているのが盲導犬じゃなかろうかと思います。
 文字通り目の不自由な人を先導してきりりとした態度を示し、それでも普段はおとなしく余計な動きをしない。本当に感心します。

 ところが例外の盲導犬を見ました。
 この犬、見るからにまだ経験が浅い年齢の若い子のようで、バス停で待つ主人が座るように命令しても、すぐに飽きてしまうのか立ち上がってしまい、近くを別の犬が通ると興味を持って尻尾を振ります。



 でもある意味とても可愛らしく思えて微笑ましかったです。どの世界にもちょっとだけ出来の悪い子はいますよね。でもご主人の安全第一だから、そのへんはちゃんと頑張るんだよ。

チケットをちゃんと入手したい

2010-06-25 | 音楽
 寝不足の人が多いでしょ?
 こちらは南アフリカと時差が1時間だけなので、夜7時半から見られたんですよ。こちらでも今日の日本の試合は凄く評価が高くて、ファンになったというイギリス人もいました。
 ブブゼラの音に負けないくらい声援も大きかったのですが、やっぱり人の生声の方がいいですね。

 いや、もう今日はフットボールのことを書くのはやめておきます。
 実は昨晩、そんな試合の声援とはある意味対極的なところにあるクール・ヴォイスを聴いてきました。
 日本ではチケットを取っておきながら、結局2回とも仕事のために行くことができなかったノラ・ジョーンズです。

 2002年のデビューアルバム『Come away with me』は世界で1800万枚売り上げているというから、その人気の凄さは想像できるでしょう。
 一応“ジャズ”のジャンルの中に収められるようですが、その後のアルバムなんかはどちらかというとカントリーって感じだったし、まぁジャンル分けなんてどうせ無意味なくらい、“スモーキー・ヴォイス”と賞されるあのややハスキーな声だけで独特な世界を作り上げていますよね。

 もうブームは過ぎているから楽勝だと思ったチケットが結局取れずに、仕方なくチケット屋から買うことにしました。2階席なのに高い!
 ところがこれには続きがあって、前々日の夕方受け取りに行ったら、間違って他の人に渡したというんですよ。でも何とかするから翌日の夕方また来てくれと。
 もう諦めていたんですが、得意そうに「もっと良い席を取ってあげたからね」。確かに今度は1階席の前から7列目。結果オーライです。封筒に書かれた名前が NONANKO(俺はロシア人か?)になっていたのも、まぁ愛嬌。




 色々と思い出してきた。こうなったら肝心のコンサートのことは横に置いて、この地のチケット扱いのいい加減さをもう少し書いておきます。

 今度の日曜日はポール・マッカートニーのハイド・パークでのコンサート。もちろん発売当日に申し込みました。ところがなかなかチケットが送られてこない。やっと来たと思ったら、 “パール・ジャム”のチケット。
 いくら何でも僕がポールPaulとパールPearlを間違うわけがなく、第一これって主催者から送られてきたポールのコンサートの案内メールから申し込んだものなんですよ。でももういくら言っても埒が明かず、再度買うはめに。

 それからある有名なライヴハウスから最近送られてきたメールに、某コンサートに招待する旨書かれてあって、パスワードとチケットの申し込み先のWEBの案内がありました。
 ところがちゃんと手順通りにやってみてもどうしても上手くいかない。そしたら翌日同じところからメールが。「宛先を間違えて出しました。すみません。」

 まぁ、こういったことに慣れないとなかなか日本以外の国には住むことができませんが。
 あ、それにしても今日は脱線だらけ。すみません。

フットボールの重さ

2010-06-24 | スポーツ
 いやぁ、イングランドが勝って本当によかった。
 住んでいる国が勝つという単純な喜びもあるのですが、これで選手や監督を責めるあの見苦しい報道を見なくて済むという消極的な嬉しさもあります。

 数日前にフランスはアネルカが監督に暴言を吐いたということで追放になり、それに抗議した他の選手が練習をボイコットする騒ぎになったのは日本でも報道されたと思います。
 それがついには政治家や哲学者まで巻き込んだ論争に発展し、下手をすると右派陣営によるマイノリティの排斥運動にまで発展しそうな雰囲気です。(仏代表の主力は移民系ですからね)

 イングランドも前主将のテリーの監督批判とも取れる報道がなされてしまい、それに対して監督が反撃するという事件も起こり、この騒ぎの影響も心配されましたが、ともかく勝利にこぎつけました。

 僕はスポーツを見るのはすごく好きです。何と言っても生身の人間の身体のあの躍動感に魅了されます。目的に向かうひたむきさにも感情移入してしまいます。
 でも、(多分非難されると思うけれど)これはフットボールに限らず、頭のどこかで“たかがスポーツ”と思うちょっと冷めたところもあるので、すぐに国とか政治とかに結びつけられるこういった事態はすごく重たく感じます。



 しかしこれはおそらく僕が日本人で、イギリスに住んでいるという“気楽な”立場だから言えることなのかもしれません。
 貧しい国の人々にとってはこれが大きな希望の星でしょうし、フットボール選手になる夢は子供達がその環境から抜け出せる唯一の手段なのかもしれません。だからフットボール=国家の尊厳=自分のアイデンティティと繋がっていくのかも。

 ううん、フットボールはやっぱり重たい。

TAX AND AXE

2010-06-23 | 日常
 消費税率10%と菅首相が言及した途端、内閣支持率が下落して、すぐに実施するわけではないとの説明に必死なようですが、イギリスの消費税(VAT)率を聞くと驚きますよ。17.5%ですからね。
 ところが更に驚くことが。

 今日、連立内閣成立後初の予算が発表されました。それによると消費税は更に上がって20%、しかも来年早々から実施だそうです。

 日本と同様に財政再建に力を入れなければならないイギリス政府としては、まぁ簡単に言えば取るべきところは取って抑えるべきところは抑えるという指針に基づいた予算になっています。そのことから今日のEvening Standardの見出しはTAX AND AXE。なるほどね。

 イギリスの消費税は確かに高いのですが、生活必需品や子供用品などはそもそも税金がかからなかったり、税率が低かったりします。菅首相の答弁も良く読むとこのあたりのことにも触れていて、ものによっては税率を軽減する複数税率を検討すると言及しているのです。
 こういったところが何故か見逃されるのは、説明下手なのか、報道下手なのか......



 それにしても、昔は会社の倒産なんて本当に限られた例外だと思っていましたが、それをここ数年厳しい現実を目の当たりにしてきて、今度は会社どころかギリシャなどに見られるように国の倒産だってありうるんだと思うと、イギリスや日本の抱えている債務の大きさが恐ろしく思えてきます。

 そう考えると消費税率のアップも仕方ないのかなと思う反面、(あまり役に立っているとも思えない)議員の数の多さや歳費の無駄遣い、結局止まらない天下りなど、TAXの前にもっとAXEするところはあるんじゃないかともつい思ってしまいます。

 あれっ?上に書いたことは日本とイギリスをごっちゃにしてしまいましたが、どちらにも当てはまりそうな。それにしても両国の将来とも、けっこう不安ですね。

大移動開始~象物語 第5話

2010-06-22 | アート
 不景気の続いたこの2年ばかりの間、行き帰りの商店街でも店を畳んでしまうところが多く、見慣れた風景が変わってしまうのは寂しい気がしました。
 “見慣れた風景”という意味では、例の象たちもすっかり街に馴染んでしまったので、あの道の角には、あの店の中には、あの公園には...とその姿が浮かぶくらいです。




 だから定位置から撤去される日が来るのは分かっていながら、特にお気に入りだった近所の子が実際にいなくなってしまうと、何だかぽっかり心に穴が空いたような寂しい気がしました。
 “象”にしてこれだから、ペットなんて飼った日には、僕はきっと溺愛してしまう主人になってしまうだろうな(笑)

 そうなんです。いよいよオークションの日が近づいてきて、象たちは2ヶ所に大移動を開始しました。
 これまでずっと屋内で過ごしていた象たち18頭は、そのままインドア生活が続き、Westfield Shopping Centreで30日まで、その他の象たちはRoyal Hospitalに集結して25日、26日、28日の3日間Public Viewが行われます。

 その直前の最後のサービスということでしょうか、昨日の日曜日にはそのうち数十頭の象たちが市内の繁華街ピカデリー・サーカスとレスター・スクェアに集まって皆の注目を集めていました。
 初めて眼にした観光客も多かったようで、皆大はしゃぎで上に乗ったり写真を撮ったり.....



 姿を眼にしない象たちが気になったのですが、長い期間の雨風で痛んだ身体を“治して”もらい、また綺麗な姿で集まるようです。
 200頭近くの象が一堂に会するというのは、凄い風景でしょうね。

アート界の夏の風物詩

2010-06-21 | アート
 夏というには寂しい天気が続いていますが、アート界で夏の風物詩と言えばこの催しだと思います。
 ロイヤル・アカデミーで毎年6月~8月に渡って開催される、その名もThe Summer Exhibition。なにしろ1768年の第1回から一度も途切れることなく開催され、今年はなんと242回目に当たるという歴史のある展覧会です。

 最寄りのGreen Parkの駅の改札はその広告で埋め尽くされ、会場前は子供連れを含めたたくさんの人で溢れています。




 会場内には11,000点の応募からセレクトされた約1,000点の作品が展示され、そのジャンルはペインティング、ドローイング、プリント、彫刻、建築デザイン等まで多岐に渡ります。
 既にこの世界で名前の確立されたアーティストの作品もありますが、才能を見込まれた新人の作品が多く、出展作品の殆どは買えるとあって、来場する人も実に熱心に見つめます。何しろこの中から未来の巨匠が出るかもしれないわけですから。

 点数が多いせいかもしれませんが、普通の展覧会と違って横に解説などは一切なく、入場時にList of Worksを買ってアーティスト名と値段などを確認していかねばなりません。
 ところがところどころにスマートフォンのアイコンが。

 実はこれi-Phoneを使った解説のある作品の印なんです。App Storeにちゃんとアプリケーションが用意されていて(有料ですが)、これをダウンロードすると、テキストやビデオ、オーディオでの解説が受けられるという仕組みです。
 
 200年以上前の入場者が、いやほんの5年前にしたって、こんな仕組みを想像するなんてことはなかったでしょうね。