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ロンドンから徒然に

ロンドン市内のアラブ

2009-07-28 | 旅・イベント
 何だかこのところやけに忙しくて、土・日もまともに休みが取れません。こんな調子で夏休みを取れるのか不安になってきました。それなのに、周りの皆が続々とヴァカンスに入っていくので、悔しい思いをしています。
 でも安上がりに旅行気分を味わおうと思えば、ロンドンでは簡単に“他の国に行く”ことができます。
 
 実はWhite Britishと呼ばれる、まぁ日本人が普通に“イギリス人”とイメージする白人の占める割合はロンドンでは6割にも満たないのです。その他は生まれがイギリス以外の国の人達で占められていて、市内で話される言語は300以上にもなるというのですが......ちょっと待って、世界の国の数って195とかそんなもんじゃなかったっけ?
 まぁ中国だとかインドみたいにひとつの国でいくつもの言語を持つところはあるにしても、この言語の数からすると世界中の人間が住んでいるのかなぁ。確かに街に出ると英語以外の言語を聞かない日はありませんが。

 それぞれの民族の人が集う場所はあたかもその地方の縮図のような様相を示しています。
 買い物客で賑わうBond StreetやMarble Archの少し西側を北西に伸びる大きな通りEdgware Roadは言ってみればアラブ街で、“リトル・カイロ”とか“リトル・ベイルート”とか呼ばれています。
 夜遅くまで賑やかな通りの両側にはshisha caféと呼ばれる水煙草を楽しむ店が軒を並べています。



 イスラム圏を旅行すると、カフェの類には男の姿しか見られず、皆がミント・ティー(これがとても甘い!)を飲んだりアイスクリームを食べたりしているのですが、そこはさすがにロンドン、女性の姿も見られます。
 新聞や雑誌はアラビア語が中心だし、レンタル・ビデオも案内は英語で書いているものの、大半が彼の地の映画です。
 ここを歩いていると、本当にもうどこの国にいるのか分からなくなるくらいです。



 そんな中で懐かしい(?)服を飾ってあるショーウィンドウを見つけました。と言っても覚えているのはある程度の年齢以上の人ですかね。
 オイル・ショック後の省エネルギー対策の一環として提案された“省エネ・ルック”。時の総理、大平正芳氏とその後の羽田孜氏が着て“ダサい”(これまた懐かしい言葉)おやじの代表のように言われた、あの半袖スーツです。
 やっぱり暑い国の人の発想って同じなんでしょうか。何年か後“クール・ビズ”はどんな風に振り返られるんだろう。



 結局ね、やっぱり日本の夏にスーツにネクタイというのは無理があるんですよ。なんて、普段からネクタイしない僕が言うことじゃないですが、イギリスでの涼しい夏を過ごすと本当に実感します。