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ロンドンから徒然に

さかいゆう FREE CONCERT

2019-07-23 | 音楽
実は今のようにロンドンに住み着く前に一度1年半ほど長期に滞在したことがある。それがもう25年も前の話。
まずは住む場所からということで、ノッティング・ヒルに的を絞った。例の同名の大ヒットした映画がまだ上映される前なので、今ほど高級なイメージはなかったし、駅の北側は移民達も多く、かなり刺激的な町だった。

で、気に入ったアパートメントを見つけたのだけれど、どこを見てもエアコンがない。不動産会社にそのことを質問すると不可解な顔をされた。
そう、ロンドンではその頃エアコンなんて必要なかったんだ。住み始めたのが9月の下旬だったから、京都よりも寒い冬を経験した後、翌年の夏にそれを実感した。

それから四半世紀、だんだんと熱される地球の影響はロンドンにも及ぶ。
天気予報によると、今日は(この夏最高?の)33度。日本にいたら驚かないかもしれないけれど、未だにエアコンのない地下鉄の駅なんかに入ろうものならぐったりとしてしまう。

そこで、同じ暑さ、いや熱さに浸るなら是非こちらに来て下さい。いきなり今日の話なんですが。
さかいゆう FREE CONCERT at The Stag’s Head Hoxton



そう、さかいゆうくんが今ロンドン滞在中。メインの目的はUKの某有名ミュージシャン達とのレコーディングなのですが、根っからライブ・パフォーマンス好きな彼が、敢えてオーディエンスの近い小さな小屋でのライブを希望して、急遽実現しました。パブ貼りのポスター以外は殆ど宣伝もなしの「シークレット・ライブ」です。
バックを努めてくれるミュージシャンとも本番前の今日初めて会ってリハを短時間やるだけなので、むしろジャズのセッションいう趣です。すごい時間・空間になるかも。

せっかくならば日本人以外の人達にも彼の素晴らしい音楽に触れてもらいたく、外国人のお友達を連れてきたいただけると、もっと嬉しいです。

BTS...って?

2018-10-15 | 音楽
ニュース以外は殆どTVを見ることがなくて、ましてや日本で言うところの「バラエティ番組」あるいは「トークショー」なんてのには縁がない。
けれども、例外がひとつ、The Graham Norton Show。この番組には映画の前宣伝のために俳優達が出演して撮影の裏話を披露したり、(かなりスパイスの効いた)司会者の話術が彼等の本音を引き出したりして、なかなか面白い。

そして番組の最後には音楽界からのゲストが一組出演するんだけれど、ここには超ベテランもいれば売り出し中の新人もいて、ここで初めてその名前を知るケースもある。と言っても、もちろん僕が知らないだけで、これだけの看板番組に出るには、既にある程度の知名度とそれなりの人気があるに違いないんだけれど。

で、先日の音楽コーナーのゲスト。BTS…ん?知らない。しかも韓国人グループ。
ところがスタジオの客席は名前を聞いただけで黄色い歓声一杯!すごい、既にイギリスでも人気者じゃないか。「ある程度」とか「それなりに」とかいう形容じゃ申し訳ないくらいの人気が想像できる声援の大きさ。(下の写真はBBC TVから)



個人的な音楽の好き嫌いは置いておいても、彼等のパフォーマンスの間に放たれるエネルギーやオーラには感心したし、何よりこの番組本来の「トークショー」での物怖じしない英語の受け答えと発言内容も素晴らしかった。
イギリスでのTV番組出演はこれが初めてじゃないかと思うので、何だか「国際スター誕生」の現場に立ち会ったような良い気分になった。もっとも、番組放映の前には(通常のキャパ2万人の)The O2の満席公演を2日こなしていたことと、Time誌の表紙を飾るなど、既にアメリカでも有名なことを後で知って冷や汗だったけれど。

…あ、単純に前振りで書こうかと思ったことが長くなった。実は先日観た映画「A Star Is Born」が未だに頭の中から離れないので、それに触れようかと思ったんだけれど...また(その気になったら)後日!

ジェントルマンの死

2016-03-10 | 音楽
イギリスでは“紳士”が街に溢れているという嬉しい誤解はさておき、そもそものgentlemanの定義を辞書で引くと“a man who is polite and well educated, who has excellent manners and always behaves well”とあります。多分イギリス人自身に言わせると、ここにwith good humourと付け加えるかもしれません。
僕のこの人に対する勝手な思い入れ(彼こそ正真正銘のジェントルマンだ!)は当たっていたと思います。初対面のほんの何分かでそれを確信しました。

ジョージ・マーティン。
世の中にthe fifth Beatleと呼ばれる人達は何人か存在しますが、ポール自身がブログで認めているように、彼ほどその呼称がぴったりとする人はいないでしょう。その“5人のビートルズ”のメンバーのうちの3人目の訃報になってしまいました。



既に引退(1999年)から長い時間が経っていたし、年齢のことは漠然と頭にあったので、先日のデヴィッド・ボウイの時のような唐突でショッキングな感じはしませんでしたが、逆に今じわじわと悲しみが積もってきています。

ちなみに引退された時の理由が聴力の衰えでしたが、僕がお会いしたのはその何年か前。でもその時既に普通の会話にも少し苦労されている様子で、横に若い男性(今考えてみたら、もしかしてあれは息子のジャイルズだったのかな?)が付いて、皆との会話を手助けしていました。

それでもやはり、身長は高いし、姿勢はしっかりしているし、声は落ち着いているし、物腰は柔らかいし……一言でいえば「カッコいい!」存在でした。

ビートルズのやんちゃぶりと天賦のオリジナリティ、そしてジョージ・マーティンの紳士的な姿勢と音楽の深い素養が深く結びついて、あの唯一無二の素晴らしい楽曲達を次々と生み出していったんでしょうね。

あんまり詳しくは言えないんですが、お会いした後にある企画(ビートルズとは全然関係ありません)を立ててイギリス人の音楽関係者に制作の手伝いを依頼した時に、ジョージ・マーティンを迎え入れるという案が出てきたんです。もう嬉しくて小躍りしました。でも、諸事情あってこれは没に。
あぁ、無理してでもやっておくんだった。

ハイドパークのテイラー・スウィフト

2015-06-30 | 音楽
いよいよ明日(あ。もう日本は“今日”か)Apple Musicがスタートしますね。最初の3ヶ月は無料配信とあって、一気に会員を獲得するんでしょうが、音楽ファンなら誰しもこの人のことを連想せずにはいられないでしょう。

そう、テイラー・スウィフト。この件に関してはもう随分と騒がれたので今更書く必要もないんですが、出来過ぎなくらいの結果(ゆえに、あれは仕組まれていたんじゃないかと疑う輩もいるみたいですが)に皆快哉を叫んだと思います。

僕がもうひとつ感心したのは、アーティスト自身の意思でこういう重大な決断(自分の曲を使用させる、させない)ができる環境にいるということ。
権利関係は複雑なので、自分の曲さえままならないことが多いことを考えると、彼女によほど力があるのか、そういう意思を尊重している周りのスタッフが偉いのか…
ともかく今回の件で、テイラー・スウィフトはまた一段凄いところに昇っていったな、といった印象ですね。

考えてみたら、ロンドンでの初ライブは7年前、King’s CollegeのTutu’sでしたが、この時のオーディエンスは、キャパを考えるとせいぜい200~300人くらいでしょう。
それが先週末はハイドパーク。同じ場所で行われる数あるイベントの中で唯一かつ最速のソールドアウトライブで、その数なんと65,000人。

僕も夏は度々足を運び、ポール・マッカートニーやローリング・ストーンズなどの大物を含めて、夏のハイドパークを楽しんでいますが、今回はとにかく熱気が全然違うんです。
何しろ周りは10代~20代の女の子が中心(僕は間違いなく最年長の部類だな)。彼女等がステージ上に向ける熱視線と声援が凄いっ! おまけに歌詞を全部暗記していて唱和するんですよ。



そういう自分と同じ、あるいは年下の女の子達を意識してか、少し長めの真面目なMC(自己の価値をしっかり認識すること、とか)も入るんですが、少しも嫌みに聞こえないのは、おそらく彼女の音楽に対する真面目な取り組み方が、姿勢としてしてきちんと伝わっているからなんでしょうね。

さて、ステージは、かつての“カントリー・シンガー”が今やすっかりポップスターという感じで、頻繁な衣装交換を交えながら(マイクの色もそれに合わせて変わっているのに驚き)、たくさんの男性ダンサーを従えて、広いステージを隈無く動き回る楽しい進行。ふと無意識に僕でも身体動かしてしまっているんだもの(笑)、こりゃファンにはたまらんわ。個人的には、昔のようにギター抱えて歌っている姿がとても凜々しく見えました。



終盤間際、コンサートに来ている友人達を紹介するんですが、これがまた豪華で、モデルのカーラ・デルヴィーニュや、ウィンブルドンのために来ているであろうセリーナ・ウィリアムズまで。もう本当に若き女王を地で行っている感じ。イギリスの本当の女王も近くにいるんですけどね(笑)

今まだ25歳という年齢を考えると、まだまだこれから10年、20年と第一線でやっていけるわけで、この場にいた若いオーディエンスもきっと自分達の生活の場に彼女の音楽を添えて応援していくんだろうな。

Colour

2015-06-10 | 音楽
いわゆる“アメリカ英語”と“イギリス英語”は、アクセントだけでなくて、時として単語の綴りも違うのはご存じの通り。語尾の -erと-re(例えばcenterとcentre)だとか -zeと-se (例えばrecognizeとrecognise)だとかね。
で、もうひとつ。favoriteとfavouriteみたいに間に挟まるu。その流れで言うと、colorもイギリスではcolourと綴ります。

で、今井美樹さんのニューアルバム『Colour』。もちろんイギリス式に綴ってくれました。
内容はというと、布袋さんの説明にあるように「良き日のAORを彷彿とさせる色鮮やかなサウンドと、永遠のナチュラル・ヴォイス」というのが、簡潔に言い表しているかな。



アーティストの海外録音というと、どこか余計な力が入ってしまって、その緊張感が逆に邪魔をしているようなことも多々あるのですが、今回のロンドン録音はもう現地生活3年になる美樹さんにとってはある意味日常の延長でもあるのか、すごくリラックスした感じが伝わってきて良い感じです。セールスも好調なようで嬉しいです。

ちなみに、初回限定盤には、今年1月にロンドンのCadogan Hallで行われたコンサート(僕も招待していただいて客席にいました)の様子が収録されたDVDも付いています。

さて、その『Colour』をタイトルに付けた歌手デビュー30周年記念ツアー『今井美樹 30th Anniversary CONCERT TOUR 2015 “Colour” 』。
今回僕は大阪公演と東京公演に関わらせていただき、その間一時帰国しますが、その両公演のチケット先行予約がベルメゾンネットで今日から開始されました。ファンクラブを除けばどこよりも早い先行予約です。プラチナ・チケット必至なのでお早めに。



今井美樹さん 30th Anniversary コンサート

2015-05-18 | 音楽
 気まぐれな天候のイギリスに住んでいると、天気予報(それも毎時間毎の)を見る癖がついてしまいます。明日(火曜日)のロンドンの最高気温は16度、最低気温は6度。うう、もう5月も下旬になろうかというのにこの寒さ。通常だと花も咲き誇り最高の季節なのに、雨も多いし…
 ついでに日本のそれも見てみると、火曜日の東京は最高気温26度、最低気温16度。どちらもロンドンと10度も差がある。

 そこで思い出すのが、対象的な天候だった4月上旬のこと(長い間ブログをさぼっていたなぁ)。日本に少しだけ滞在したんですが、これまで“晴れ男”を自認していたのが根本から覆されるほどの雨続きの一週間で、おまけに真冬のような寒さ。せめてもの救いは、そんな寒さの中で耐えていてくれた桜でした。



 さて、そんな厳しい寒さの中、色んな用件をこなして来たのですが、中でも大切だったのがこの方のコンサートの件。ご夫妻でロンドンに居を構えた翌年あたりから何度となく話は進めてきたのですが、先方の事情、こちらの事情のタイミングがなかなか合わず、長い間の紆余曲折を経て、先日やっと話が整い、今日情報解禁となりました。

 今井美樹 30th Anniversary CONCERT TOUR 2015 “Colour”(詳しくはこちら
 歌手デビュー30周年(もう!)を記念して、この秋に全国8ヶ所の大ホールを回るツアーですが、そのうち大阪公演(フェスティバルホール)と東京公演(東京国際フォーラム ホールA)の2ヶ所に関わらせてもらうことになりました。今後少しずつ出来る範囲で情報を書き足していきます。

 このブログにも書きましたが、この1月には初めての海外公演がロンドンのCadogan Hallで開催され、個人的にはそれこそ何十年ぶりに間近で歌声を聴きましたが、素直で伸びやかな声は全然変わらず感動してしまいました。
 5月20日にはロンドンでのレコーディング曲を中心にした6年ぶりのオリジナル・アルバム『Colour』もリリースされます。こちらも楽しみ。

今井美樹さんの初海外ライブ

2015-01-24 | 音楽
 以前は外出するついでにCDショップに立ち寄るのが習慣でした。でも今や(これはロンドンに限ったわけではないですが)めっきりショップ自体が減ってしまって、その上売り場面積も小さくなり、その結果在庫している商品もかなりメジャーなものに限られてしまっているので、そこには何か発見するわくわく感を望むべくもありません。

 その上、こちらではiTunesのようなダウンロードよりさらに進んで、Spotifyを始めとする(無料)ストリーミングが定着しており、CDのようなフィジカルな商品を買おうとすると、もうAmazonに頼らざるをえないのかなという感じです。

 ところで、そのAmazonが設立されるよりもずっと前、というかまだインターネットなんて誰も利用していなかった頃(80年代です)、音楽と映像のカタログ(つまり紙媒体での通信販売)を企画して発行したことがあります。
 今考えるとちょっと早すぎて無謀だったんですが、世間の売れ筋とは全然違うセールス結果が出たりして、その企画のエッセンスは後にコンピレーションCDを考える際に役立ちました。

 ある号の企画の際、邦楽洋楽問わず“女性ヴォーカル”の特集を組もうと思い立ち、たくさんの音楽を聴きまくりました。新鮮な“発見”だったのが今井美樹さんのアルバム。当時としては珍しくポップス感覚に溢れて、何よりもその伸びやかでナチュラルな声質に魅せられました。そのままBGMとして流しても良し、深く歌詞まで踏み込んでも面白い。これは素晴らしい!と感心した次第です。

 その今井美樹さん、何と来年でデビュー30周年を迎えることになります(Time flies!)そういった意味でも新しい節目の一歩になりそうな初海外ライブが昨晩Cadogan Hallで開かれました。もちろん彼女が今在住しているからということが一番の理由なんですが、それでも何よりロンドンがその地になったことは嬉しい限り。

 通常はクラシック畑のコンサートに使われるCadoganでということで、バックはピアノと弦楽四重奏というクラシック系の潔い編成。
 ただ、そのピアノを弾くのが、ビョークやジャミロクワイ、インコグニート、スーパーグラスなどといった人気ポップ・ミュージシャンのアレンジでもお馴染みのSimon Haleとあって、バラッドのみならず、リズミカルな曲でもすごく良い味付けで、結果から言うと大成功でした。

 セットリストは新旧織り交ぜての編成。今年春発売予定のニューアルバムのために上記のSimon Haleが作った新作や、ユーミンの曲のカバーアルバムとして大ヒットした『Dialogue』からは『卒業写真』。もちろんヒットシングルも織り込まれ、中でも『PRIDE』と『PIECE OF MY WISH』は圧巻でした。

 「すっごく緊張している」という彼女の言葉とは裏腹に、ずっと安定した歌唱を保ち、昔と変わらぬ伸びやかな声に(ついでに言うならスタイルも変わっていない・笑)感動さえ覚えました。
 ご本人も充実感一杯だったということは、終演間際に見せた目に光るものや、その後のプライベートパーティでの満面の笑みにもうかがえました。
 是非またこの地でのコンサートの開催、それから30周年に向けた新たな活動の成功を祈っています。


あけましておめでとうございます!

2015-01-01 | 音楽
 2015年の年明けも豊穣な音楽の中で迎えることが出来ました。“押尾コータロー カウントダウン・スペシャルライブ2014→2015”。来ていただいたたくさんの方々に感謝です。幸せな仕事納めでした。
 綾戸智恵さんのゲストに加え、さだまさしさんの飛び入り出演という嬉しいサプライズ。昨年ともまたひと味違う素晴らしいライブになったと思います。

 とにもかくにも
 あけましておめでとうございます!今年もよろしく。明日にはもうロンドンに戻ります。



クリスマス・スペシャルライブ 初日

2014-12-22 | 音楽
 西の方に向かう移動は、まぁ言ってみれば夜更かしするようなもので、時差克服は割と楽なんだけれど、東の方への移動(つまりイギリスから日本ね)はどうにも苦手。そこに風邪も重なって、もう最悪。夜中に時計を見て毎晩ため息とは...
 そうこうしているうちに早くも昨晩「押尾コータロー クリスマス・スペシャルライブ」の初日が。



 リハを見る時はいつも役得(?)だなぁと感じる瞬間。本番に向けて徐徐に生み出されていくエネルギーを間近で感じられる。
 昨晩のゲストは渡邊香津美さん。ふたりの絡みにはリハを見ているだけで圧倒されていたのに、本番はさらに輪をかけた凄まじさ!
 ギター2本の共演はよく「バトル」と形容されるけれど、確かに相手のギターに刺激されて次々と繰り出されるプレーは手に汗握るような緊張感を孕みつつ、しかし彼等の間には常に相手へのレスペクトが感じられるので、そこには暖かな音色も感じ取られ…超一流のプロフェッショナル達が一緒にやるとこんなに素晴らしい音空間を生み出せるんだ、と改めて感心。

 客席には先乗りしていた今日のゲストDEPAPEPEの三浦くんもいて(楽屋で会えた)、きっと刺激を受けたに違いない。今晩2日目の彼等のプレーがまた楽しみ!

2万人×4日間

2014-10-16 | 音楽
 このところずっとまるで梅雨みたいに雨が続いています。こりゃやばいと思ったら案の定、雨漏りが…
 言っときますが、築100年は越そうかという建物も多いロンドンの中にあっては、むしろ新しい方なんですよ。まぁ、でもミレニアムの年に建てられて既に十数年というのは、そういう水回りの問題が多く出てくる時期なのか、3年前の入居以来、バスルームの水漏れが3回、タンクが1回、そして雨漏りがこれで3回目。まったく…

 そう言えば、同じくミレニアムの年に建てられた有名な建造物がロンドン市内に幾つかあります。
 1年限りで取り壊すと言われたロンドン・アイは今や欠かせない観光名物ですし、かつてその名も“ミレニアム”ドームと名付けられた摩訶不思議な外観の(そしてその用途が大失敗して評判が散々だった)建物は、今 The O2と名前を変えて、一大娯楽施設に生まれ変わっています。

 その複合施設の中で最も有名なのは何と言ってもO2アリーナ。ロンドン市内でのスポーツやコンサートの会場としては、ウェンブリー・スタジアムの9万人に次ぐキャパシティ(2万人)を誇ります。
 当然ここでコンサートを行うのはビッグネームのミュージシャンだけということになるわけです。

 で、そこに名を連ねたのが…ジャーン!エド・シーラン。



 以前も書きましたが、僕は幸運にも彼のアマチュア時代にライブを見ることが出来たんです。何しろ普通のライブハウスですから、ステージ終了後に話も出来たし。その時の観客が20人程度だったことを考えると、本当にここまで成功したのは、まるで映画か何かを見ているような不思議な感覚です。何しろO2アリーナで4日間連続ですよ。それがすぐにソールドアウトの人気ぶり。いやぁ凄い。

 凄いと言えば、これだけの観客を前に、いつもと変わらずギター1本で現れたこと。その潔さに感服です。
 会場が会場だけに、ループで創り出すギターの打音の低音部の輪郭がぼやけたり、跳ね返ってくる音が邪魔になったりはしたけれど、そんなことはライブを楽しむ上で全然邪魔にはなりませんでした。



 「My work is to entertain you.」との言葉通り、アップテンポの曲でこれだけたくさんの観客を煽るのも上手。かと思うと、しっとりバラードを聴かせて女性ファンを泣かせたり……中でもやおらエレキギター(セミアコですが)を取り出して始まった“Thinking Out Loud”。「Kiss me under the light of a thousand stars. Place your head on my beating heart…」なんて歌われた日には…

 エド・シーランのコンサートに誘って、会場でプロポーズする男が相次いでいるという新聞の記事を読んだ時は、あの容貌だけを見て(失礼!)半信半疑でしたが、十分リアリティのあるロマンティックなシチュエーションでした。事実、僕の前の列にもやけに熱いカップルが。(逆にすぐ後ろは男ばかり4人でやけに暑苦しい連中でしたが・笑)



 怒濤の勢いの90分強が過ぎて、アンコールの最後は“Sing”。観客が大声で叫ぶ「Oh-oh-oh-oh-oh-oh-oh-oh……」の合唱の中、ステージを降りて行きました。
 いや、もう堂々としたビッグ・ミュージシャンだ!