HOBNOBlog

ロンドンから徒然に

一時帰国

2014-05-27 | 旅・イベント
前回あんなことを書いた後ポールは大変なことになっていて、結局全公演中止という最悪の結果になってしまいました。
ともかく今は回復を祈って、また無事にツアーを続けられたらと願っています。

で、彼が離日したのは昨日(26日)みたいですね。多分イギリスに帰ってきたんじゃないかな。この何日かめちゃくちゃに忙しくて、ニュースもまともに見ていないのではっきりしないけれど。

で、僕は今夕、日本に向けて発ちます。やっぱりまた入れ違いだ。(昨年もそう)

ポールは間違いなくイギリスに「帰る」んだけれど、僕の場合、日本にも「帰る」、イギリスにも「帰る」で、何だかおかしな気がします。

また東京と大阪の移動含めて慌ただしいスケジュールな上に不確定な要素が多くて(打合せ時間が変更になる可能性やら何やら)予め約束もできないので、友人達にも声かけていませんが、もし時間が空けば会いましょう。

しばらく夜の散歩もお預けだ。


行けなかったポールのライヴ

2014-05-17 | 音楽
 歳取ってきて良いこと(場合によっては悪いことになるんだろうけれど)のひとつは、物事にあまり執着しなくなってきたことかな。だから色んなことに割とあっさり諦めがつくんだよね。

 例えばポール・マッカートニーのコンサート。行けなくなってもちっとも悔しくなんかな……
 ……あぁ、くそっ、行きたかったな。

 話せば長くなるけれど、割と早い時期に今年の再来日の噂は聞いていて、しかも武道館が含まれるということだったので、じゃせっかくだったら一時帰国の日程をそれに合わせられたらいいな、と思っていたんですよ。
 来日日程が5月に決まったと聞いた時に、幸か不幸か当初4月に予定していた出張を諸事情から遅らせなければならなくなっていたので、じゃなおさらのことそれに日程が合えばラッキー!と。

 何しろ武道館と言えばビートルズ・ファンにとっては聖地。しかしながら僕らの年代から下の人で、実際に来日時に行けた人ってまずいないと思うんですよ。ましてや東京以外の人はね。
 だから武道館でやるのなら、擬似だろうが何だろうが味わいたいと切望していました。

 ところが先に発表があったのは国立競技場のみ。その時点では武道館の話は消えてしまっていたので、じゃ仕方ない、こちらを押さえておこうと、業界関連の人達に割り当てられた先行枠の中から18日のチケットを無理言って取ってもらいました。

 但し問題は、この時点で仕事の打合せのスケジュールが確定できておらず、本当に18日に行けるのかどうか分からないということ。
 そして……イヤな予感はしていたんですが、出張予定はさらに遅れ、日本最終の大阪のコンサートさえ間に合わない日程になってしまいました(泣)

 もうどうしようもないので、それこそ諦めるしかないんですが、その後今度はやっぱり武道館も発表され(こちらはもしかしてアンプラグド?)ため息の連続です。
 それにしても10万円とは凄いなぁ。もう他人事なのでどうでもいいけど(笑)

 今日は(まだイギリスは17日)初日が終わったはずだし、レポートを見ようかどうしようかと迷っていたら従妹からメール。「さっき、コンサートの中止を知りました」。えっ!(彼女は18日に行く予定なんですよ)
 正確には19日への延期らしいけれど、体調のせいというのが気になります。考えてみたら、いくらポールがスーパーマンでも、もう71歳でしょ。僕だって日本に戻って2,3日はどうしても時差ボケがきつくてふらふらするのに、あんな長丁場のライヴをこなすのは大変ですよ。何とか回復してほしいですね。

 ……なんて優等生風に書きましたが、一瞬心をよぎった正直な思い(楽しみにしている人すみません)。このまま長めに休養してくれて、僕が日本にいる頃まで延期されればいいのに!



 今度のロンドン公演はいつになるんだろう?またイヤな予感がするので、今度は僕が日本に出張中だったりしてね。

We are the best!

2014-05-07 | 映画・演劇
 「ロックは死んだ」というのはセックス・ピストルズのジョン・ライドン(ジョニー・ロットン)の言葉。じゃ、「パンクは死んだ」って言ったのは誰?なんてことをちらっと考えながらこの映画を観ていました(注:今調べたら、どうもハードコアパンク・バンドの“クラス”らしい)

 “We are the best!”
 スウェーデンの若手監督(の印象だったのに、もう45歳。“中堅”の形容の方がいいのかな?)ルーカス・ムーディソンが、自身の妻である漫画家ココ・ムーディソンの作品を原作として、久しぶりにティーンを描いた作品です。
 昨年の東京国際映画祭でグランプリ取ったらしいので、ご覧になった方もいるかもしれません。もう一般公開されたんですかね。



 1982年のスウェーデンを舞台に13歳前後の3人の少女達を描いているので、ココの自伝的要素も強いんでしょうし、何より監督自身もその頃同年代だったということになります。そのせいか、一言でいうならば瑞々しい感覚に溢れています。
 (余談なんですが、僕は映画はあまり予備知識を持たずに観に行くことにしているもので、これポスターを見て、男の子が含まれているのかと思っていたんです。ゴメンなさい。)

 ろくに楽器もこなせない少女達が(あ、その中のひとりはギターが上手いんですが)パンクバンドを結成する、というのがストーリーの核にはなるものの、特に音楽映画というわけではありません。その年代の少女(いや、男子だってそうだよね)特有の繊細さや、それ故の無鉄砲な行動、家庭や社会に対する反発などの有りようが、取り立てて大げさな展開のストーリーはないものの、観る者を同年代の気持ちにさせて入り込んできます。

 今でこそ女性の社会進出が著しいイメージのあるスウェーデンですが、映画をうっすらと覆う社会背景はやっぱりまだ男社会と思えるし、微妙に気持ちのすれ違う家庭事情も含めて北欧の冬がただ寒さだけではない暗鬱な表情も見せます。
 それでもこの3人の少女達を見ていると、何だか明るい春を信じたくなるような爽やかさと力強さを感じさせてくれます。
 Yes, you are the best!