数ある今年の展覧会の中でもおそらく目玉になると思われる“The Real Van Gogh : The Artist and His Letters”が開催されています。ロンドンでは40年ぶりと言われるこのゴッホの本格的な展覧会は、65点の油絵と30点のデッサンのみでなく、タイトルが示す通り35通の手紙に特徴付けられています。
開催前から地下鉄の広告などで大々的に宣伝されていたこともあって、会場となるロイヤル・アカデミーでは、今日もチケットを買うたくさんの人の列が出来ていました。しかも、こちらでは人気の展覧会は時間制の入場方式を取っていて、すぐに入れるわけではありません。購買時に(あるいは予約時に)指定された時間に行かなければなりません。(こんな時、会員でつくづく良かったと思います。いつでも自由に入れるんです)
ところがそんな入場制限にもかかわらず、今日はけっこう日本の美術館と同じように混んでいて、ゆっくり前の方で見ることができませんでした。ましてや手紙の小さな文字を見るのは大変です。もっとも大半はオランダ語で書かれているので、結局内容に関しては音声ガイドに頼りましたが。
“大半は”と書いたのは、中にはフランス語や英語で書かれているものもあるのです。大抵は弟テオに宛てたものですが、そのほかベルナールやゴーギャン等の画家仲間に送ったものもあります。
手紙を読んで(聴いて?)感じるのはゴッホの絵に対する一直線の情熱です。次の絵の構想をテオに語り、デッサンまで添えられた手紙と、それが具現化された油絵を並べて見ていると、その意図が深く感じられるような気がします。
また中には絵筆やパレット等の購入をテオに依頼する内容のものもあり、財政的にも心情的にもゴッホを支えた弟のテオの存在感もよく伝わります。
絵の方は、ポスターに使われた“Self-portrait as an Artist”のような良く知られた作品もありますが、マスターピースで固めたという印象よりは、どちらかというと掘り出し物を上手く並べたという印象です。
音楽に例えるなら、有名楽曲でストレートに進行するコンサートでなく、MCも交えながらミュージシャンの人間性に触れるライヴといった感じでしょうか。
それにしてもたかだか10年程度の(しかも売れない)画家生活というのが本当にもったいなく思えます。
開催前から地下鉄の広告などで大々的に宣伝されていたこともあって、会場となるロイヤル・アカデミーでは、今日もチケットを買うたくさんの人の列が出来ていました。しかも、こちらでは人気の展覧会は時間制の入場方式を取っていて、すぐに入れるわけではありません。購買時に(あるいは予約時に)指定された時間に行かなければなりません。(こんな時、会員でつくづく良かったと思います。いつでも自由に入れるんです)
ところがそんな入場制限にもかかわらず、今日はけっこう日本の美術館と同じように混んでいて、ゆっくり前の方で見ることができませんでした。ましてや手紙の小さな文字を見るのは大変です。もっとも大半はオランダ語で書かれているので、結局内容に関しては音声ガイドに頼りましたが。
“大半は”と書いたのは、中にはフランス語や英語で書かれているものもあるのです。大抵は弟テオに宛てたものですが、そのほかベルナールやゴーギャン等の画家仲間に送ったものもあります。
手紙を読んで(聴いて?)感じるのはゴッホの絵に対する一直線の情熱です。次の絵の構想をテオに語り、デッサンまで添えられた手紙と、それが具現化された油絵を並べて見ていると、その意図が深く感じられるような気がします。
また中には絵筆やパレット等の購入をテオに依頼する内容のものもあり、財政的にも心情的にもゴッホを支えた弟のテオの存在感もよく伝わります。
絵の方は、ポスターに使われた“Self-portrait as an Artist”のような良く知られた作品もありますが、マスターピースで固めたという印象よりは、どちらかというと掘り出し物を上手く並べたという印象です。
音楽に例えるなら、有名楽曲でストレートに進行するコンサートでなく、MCも交えながらミュージシャンの人間性に触れるライヴといった感じでしょうか。
それにしてもたかだか10年程度の(しかも売れない)画家生活というのが本当にもったいなく思えます。