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ロンドンから徒然に

1日に2度出国

2015-08-09 | 旅・イベント
先月日本に一週間ほど滞在しました。イギリスでは最高気温でも22度くらいという寒い日が続いていたので、多少日本の夏が恋しい気さえしていたのですが、イヤというほど十分に高温多湿を味わいました(笑)。
さらには台風のおまけ付き。

実は某コンサート会場での下見を兼ねた打合せ時間が、当日開催イベントの搬出時間の都合で真夜中の12時半になったのですが、この時がまさに大雨と強風のジャスト・タイミング。
それにしても気まぐれな台風で、ホテルを出た時には傘さえ要らないほどの小降りだったのが、5分もすると傘なんてあっても仕方ないほどの激しい雨脚に。

この旅、今回は波乱の幕開けだったのでイヤな予感はしていたんです。
夏はオンシーズンとあってロンドンから羽田への直行便が満席。仕方なくフランクフルト経由(BA)で成田(JAL)、という乗り継ぎ便を取っていたんです。ところが当日空港に早めに着いてチェックインを済ませ案内板を見ると、そのフランクフルトへの便が遅れるとの知らせ。
しかも待っているうちにこの遅れがだんだん深刻になり、やがて2時間半を越す事態が濃厚に。待てよ?ということは、フランクフルトから成田への便に乗り継げない!

慌てて航空会社へ電話を入れると、やはりこの状況だと乗り継ぎは難しく、翌日の便を代わりに押さえるとのこと。いや、そんなこと言われても、短い滞在なので平日の打合せはびっしり入れており、おまけに東京と大阪の移動の関係でどうしてもこの日に出発しないとまずい。
何とか今日中に出発する便に変更できないか頼み込んで、待つこと30分。ある意味幸運なことに満席なはずだった直行便に空きが出て、それに乗れることに。

ところが、既にチェックインは済ませており、スーツケースも預けているので、まずはそのチェックインを取消し、荷物を取り戻さなければ。
取消は空港内のカウンターで処理ができたものの、何しろ一旦「出国」していることになっているので、一度空港の外に出なければなりません。つまり今出たばかりのイギリスに再度「入国」することになるわけです。ということで、長い入国審査の列に並び、イギリスを出国したその日に入国のスタンプをもらう事態となりました。

さて、ここでめでたしめでたし、後は荷物を引き取るのみ。のはずなんですが、実は預けたスーツケースを目視でひとつだけ選んで取り出すなんてことは、いくらベテラン係員でも当然できるわけがなく、管理は全てコンピューター制御。一旦まとめてしまったスーツケース群をoff-loadするには、本来乗るはずだったフランクフルトへの便が到着するのを待たなければなりません。

しなしながら、肝心のその便は遅れる一方でいつになるかは誰もしっかりと把握できていない。一方でせっかく変更できた直行便のチェックインの時間帯も迫ってくる……ちなみにこの便は違うターミナルなので、そこまでまた電車に乗らなければなりません。

結果的には、ぎりぎりでチェックインには間に合ったんですよ。でも、この間の心境は何となく分かるでしょ?ここまでの思いして、最後の便を逃してしまった日には……

さて、今度こそめでたしめでたし……と行きたかったんですが、今度はその便に乗り継ぐための海外からイギリスへのフライトにも数便遅れが出ていたようなんです。そのため出発を大幅に遅らせて彼等を待つというアナウンスが。
次々に乗り込んでくる乗客は、どうやら空港内を走らされたようで、免税店で買い込んだと思われる荷物を両手に持ったまま息荒く青ざめた顔で入ってきました。
最初から乗り込んでいた乗客の一部には出発の遅れに文句を言っている人もいましたが、僕はもちろん寛容な気持ちで迎え入れましたよ。気持ちがよく分かるもの。

さてさて、実はハプニングは往路だけでなく、復路にも起きたんですが、もう片道分だけで十分に長くなりました。これ以上書いても愚痴になるので止めておきます。