HOBNOBlog

ロンドンから徒然に

犬派と猫派の教育レベル

2010-03-31 | 日常
 世の中には色んな“博士”がいて、色んな“研究”があります。
 僕の大学の先輩に、理学部の生物学科で学んでいた人がいて、かつて在学中に研究室に遊びに行ったことがあります。するとですね、大体分かるんですよ、何を研究しているのかが。

 そう!お察しの通り、顔が研究している動物に似ているんです。いや、ホントに。ちなみに先輩が研究していたのは蛙でした(笑)
 そうすると犬を研究している人は犬顔に、猫を研究している人は猫顔になるんでしょうか?

 その論理で言うと、次のような研究をした人の顔を見てみたいです。
 『犬好きの人と猫好きの人はどちらの教育レベルが高いか?』



 何となく言われる前から結果が分かるようなイメージがありません?
 調査の結果は猫派でした。
 高い教育を受けた人は都市部に住んで、長時間働く傾向にあるため、散歩に連れて行くなどの手間のかからない猫を飼うようになるのでは、という分析結果です。

 ちなみに、収入レベルなどにはどちらも大きな差異はなかったらしいです。
 それに、これ、あくまで実際に飼っている人の調査なわけで、実際に飼いたいのは違うんだけれど仕方なくという人もいるでしょうし、そもそも飼いたいのに飼えない人の方が多いでしょうから、正確な意味での犬派、猫派の調査にはなっていないわけです。

 それにしても、こんなどうでもいいような研究に真剣に取り組むのは......
 と思って調べてみたら、やっぱりイギリスでの研究でした。

対象的な2本のアメリカ映画

2010-03-30 | 映画・演劇
 ジュリア・ロバーツの『ミスティック・ピザ』とか、メグ・ライアンの『戦火の勇気』に脇役で出ていたとはいえ、マット・デイモンの最初の印象はやはり『グッド・ウィル・ハンティング /旅立ち』でした。
 ハーバード大学出身のインテリで、この映画の中でも数学の天才という役柄でしたし、自ら脚本を書き(ベン・アフレックと共にですが)アカデミー脚本賞を受賞し、主演男優賞にもノミネートされました。
 だから、まさか彼が後に『ボーン・アイデンティティ』から始まる3部作で007ばりのアクションを見せるなんて思いも寄りませんでした。

 一方、サンドラ・ブロック。この人も大ヒット作の『スピード』までにたくさん出演しているみたいですが、どれも『スピード』のヒットで、過去のものを掘り出してきていたみたいに思います。
 あの映画の中の彼女は本当に魅力的でしたが、まさかアカデミー主演女優賞を取るほどの役者になるなんて、悪いですが思ってもいませんでした。

 最近このふたりの主演する新作が続けて封切りされました。『グリーン・ゾーンGreen Zone』と『しあわせの隠れ場所The Blind Side』
 日本では前者は5月に公開みたいですが、後者はこちらより早くもう先月から上映されているみたいですね。

 『Green Zone』はイラク戦争をテーマに史実を絡めた活劇で、ポール・グリーングラス監督との組み合わせと聞くと、“ボーン”シリーズ並のアクションを期待する向きも多いでしょうが、どちらかというと堅い政治劇のトーンで出来上がっています。もちろん飽きさせませんが。



 そして『しあわせの隠れ場所』はというと、ううん、この典型的なアメリカン(しかもスポーツ絡み、それもアメフト)サクセス・ストーリーの分かりやすさに好き嫌いも評価も分かれるでしょうね。
 でも、どちらにしてもサンドラ・ブロックの演技は見る価値あると思いますよ。
 ちなみに僕は“最低”の映画を選ぶラジー賞で“最低女優賞”に輝いた(?)彼女の映画『All About Steve』も見たことがあって、両方合わせて彼女のことが本当に好きになりました(笑)



 イラクやアフガニスタンをテーマに、過去の苦い思いと向き合っているアメリカ映画と、ある意味古典的な作りで、実在のヒーローを主人公にしたアメリカ映画と。
 いずれにしろ、このところ3D等の技術を駆使した大型予算の映画が続いているので、こういうのも楽しめるんじゃないでしょうか?
 (あ、『グリーン・ゾーン』も間違いなく金はかかっているんでしょうが、ハンディ・カメラによる長回しの撮影で、古典的な活劇感が出ていました。)

サマータイム開始

2010-03-29 | 日常
 ロンドンへ来てからよく空を見上げるようになりました。
 夏のあの青空の澄み切り具合や、春の痛いくらいの飛行機雲の切れ味(?)、冬は冬でグレーの切れ間を少しでも探そうと、まぁどんなシチュエーションでも楽しめるわけです。
 夜も東京よりは星が多い気がするのは気のせいでしょうか。

 その夜ですが、時々不気味な気がするような色具合に出会います。ましてや古い建物だらけの土地柄、その取り合わせは何とも言えずぞくぞくします(いや、両方の意味で)



 そんな夜の散歩が夏の間は逆に困難になります。
 というのも、夏も盛りになると、夜の9時や10時まで明るさが続くからです。それだけ北の方に位置しているんだなぁという実感です。
 それに加えてサマータイム。今までの時間の1時間先に行ってしまうわけですから、ちょっと誤魔化されている気がしないでもないですが。

 そのサマータイムですが、何回迎えてもいつ頃だったかはっきり思い出せず、つい感覚で4月になってからだろうと思い込んでしまいます。
 で、正解は今日だったんですね。それでなくても(こちらは)日曜日で遅くまで寝ていたのに、朝起きたら1時間進んでいてびっくり。

 ところで、先日イギリス人の友人にサマータイムはいつから?って尋ねたんですよ。そしたら、「さぁ、6月じゃないの?」そりゃないでしょ、と信じはしませんでしたが、それにしてもそんな感じでちゃんと生活できているというのがとても不思議です(笑)

ブラウザの選択

2010-03-28 | 日常
 うちには何台かパソコンがあって微妙に使い分けていたのですが、ここ最近はもうずっと1台のMacBookを利用しています。自宅では大型のモニターに繋いでデスクトップ風に使用し、旅するときはそれを切り離して持って行くというスタイルです。こうすれば作成したデータもわざわざ移さなくても済みますしね。

 ところがこのブログに関しては、利用しているプロバイダーのソフトの関係でWindowsの方が写真のアップに手間がかからないので(実は両者で微妙に違う構造なんです)、一日に一度だけこうしてこちらを利用しています。

 そういうわけで先日Windowsの方を立ち上げたら下の画面が現れました。



 Internet Explorer8の他、Google chrome、mozilla Firefox、Safari、Operaとブラウザが並び、どれかを選んでインストールするようにとの表示です。

 Windowsユーザーの方の多くは当たり前のようにInternet Explorerをブラウザとして使ってきたと思いますが、実はこれマイクロソフトがWindowsのOSとの抱き合わせでシェアを伸ばしてきたのです。これがマイクロソフトの市場支配に否定的なヨーロッパで、独占禁止法に違反するとの疑いが出てきたというわけです。
 もちろんマイクロソフト側はそのことを否定して争いましたが、裁判には敗訴しました。

 その結果昨年のWindows7の発売時には、ヨーロッパではInternet Explorerは搭載できなかったみたいですし、既に搭載済みのパソコンに対しては今回のように利用者の意思でブラウザを選べるようにしたということみたいです。

 これってヨーロッパでだけのことなんだろうと思って書いていますが、もしかして日本でもやっていること?

工事中のアルバート・ブリッジ

2010-03-27 | 日常
 寒さも一段落したかに思えた今月初めに、しばらく中断していた夜の散歩を再開したのですが、この頃はまた冷え込んできて、コートが必要なくらいです。
 引っ越してからはテムズ川がすぐ近くになったので、川沿いを歩くことも多くなりました。ここに架かる橋はどれもみな綺麗なんです。

 なかでも僕の好きな橋がアルバート・ブリッジAlbert Bridge。
 最近昼間に撮った写真がないのですが、白やピンクを基調にしたパステル・カラーの橋は、本当に貴婦人とでも呼べそうな優雅な感じです。夜は夜で4,000個もの照明に彩られて華やかです。

 ところが、このところこの橋が工事中で、道路はシャットアウトされ、片方の歩道のみがかろうじて歩けるようになっています。今晩も照明が全部消され歩道を照らす照明のみでしたが、それでも遠目には十分綺麗です。



 このアルバート・ブリッジ、1873年に出来た当初は通行料が必要だったらしく、今でも十角形をした名残の料金ブースが見られます。ちなみにこれがロンドンに残る最後の料金ブースとのことです。



 ところでそのブースに注意書きがあります。“All troops must break step when marching over this bridge.”要するに、ここを大人数で行進する時は足並みを揃えないでくれ、というのですが、近くにある(あった?)Chelsea Barracksの軍隊を意識してのことみたいです。

 実はこの橋のニックネームが“The Trembling Lady”というのです。tremblingというのは“震える”とか“揺れる”とかいう意味になりますが、文字通りこの橋はたくさんの人間が通るとけっこう揺れるんです。そこに軍隊の行進なんてあったらたまらないんでしょうね。
 もしかして今工事中なのも、そんな構造の問題なのかな?

Anthropologie

2010-03-26 | 日常
 先日(月日)ブログに書いた、改装中だったアンティーク・ビルですが、気になったので調べてみたらその始まりは随分と古くて、もともと1830年代にビリヤード・ホールとして出来たみたいです。そして時には労働者向けのパブでもあったというのですが、どんな感じだったんでしょうね。
 ともかく、それが最近は狭いブースがたくさん並ぶアンティーク・ショップとなっていたというわけです。



 ここは内部が広いんです。10,000 sq ftといいますから、ええと......面倒なので、興味ある方は自分で計算してみて下さい(笑)それに広さだけでなく天井も高いです。
 今度新しく入ったショップはそんな内部を見事に活かして素敵な内装を施していました。日本にはまだショップが進出していないので、おそらく知らない人の方が多いと思いますが、Anthropologie(その名も“人類学”)というアメリカのセレクト・ショップが、このビルに入ったのです。
 アメリカ以外ではまだイギリスにしかなく、昨年の秋のリージェント・ストリートの店舗に次ぐ2店目ですが、広さからしてもこちらを旗艦店とする位置づけだと思います。




 アメリカにある幾つかの店舗もそれぞれ内装が違うらしいのですが、ここは立体的な空間を上手く利用して、のびのびした雰囲気で買い物ができます。商品も幅広く、アパレルのみならず、雑貨やインテリア商品も扱っています。どれもけっこうセンスの良い、かといって取っつきにくくない、暖かい感じとバランスが取れているように感じます。
 購買層も幅広いと聞いていましたが、なるほど分かるような。年齢の高い人もどこか“かわいい”世界を残したまま無理なく着られる感じですもんね。

 あのビルの内部がどうなったのか興味があって入ったものの、何しろ次の打合せまでの短い時間だったのであまり商品をこまかくは見ていませんが、久し振りにキングス・ロードの刺激になるような店には違いありません。評判呼ぶかもしれません。

バックベンチャー

2010-03-25 | 日常
 92兆円強の2010年度予算がスピード成立したとか、名古屋市議会で議員定数と報酬半減案が否決されたとか、今日は(こちらの)朝から議会ネタのニュースが日本から流れてきました。

 時同じく、こちらでもイギリス議会の予算審議がTVで生放送されていました。
 一日中国会の生中継がある専門チャンネルがあるくらいなので、ポイントポイントで一般のチャンネルにも国会の様子は流れます。

 一度内部を見学したことがあるので、映し出される部屋の様子は実感できますが、意外と狭いんです。
 それに日本のようにそれぞれの議員の席が用意されているわけではなく、長い革張りのシートに順不同に並びます。

 とはいえ、暗黙のうちの席順はあるわけで、当然首相を中心に重要閣僚が最前列の席に並び、逆にその向かいの最前列には影の内閣のメンバーや他の有力な党の党首が席を占めるというわけです。

 で、当選したばかりの新人議員なんかは後ろの席(backbench)を温めるのでbackbencherと呼ばれます。議決の時の数合わせに必要とされる、日本で言うところの陣笠議員ですね。

 ところで議題によっては空席の目立つ時もあるのですが、こういった重要な議題になると席が足りなくなります。backbencherどころか、写真を見てもお分かりのように、横に立ったままの議員がたくさんいるんです。



 議員の数が多すぎる、というのはどこの国でも、あるいは地方でも言われる問題で、最初に書いた名古屋市議会のような問題になるところも少なくないんでしょう。
 このこと自体は難しい問題で、どちらの意見も多いんでしょうが、議員の数の問題か、物理的な席数の問題かはともかくとしても、立ったまま審議というのは、ちょっとねぇ。

子供の写真が撮りにくい時代

2010-03-24 | 日常
 こちらの消費税は17.5%です。高いですよねぇ。でも、全ての商品にかかるわけじゃなくて、例えば児童書なんかは消費税0です。それだけ教育を重要視しているということでしょうか。

 一般の本屋さんなんかでも、子供達が遊べるスペースだとかを含めて、非常に優しい作りになっています。
 今日行った書店では、店員が子供達に絵本を読み聞かせてあげていました。熱心に耳を傾けている子もいれば、お構いなしに走り廻る子もいて、皆可愛いです。

 シャッター・チャンスがたくさんあったのですが、最近本当に子供を撮る場合には気を使います。
 インターネット全盛の時代になって、またカメラの方もデジタル中心ですから、自動ポルノみたいな酷い犯罪がはびこるようになり、純粋な気持ちで子供達を撮りたくても世間の規制が厳しくなっているのです。

 もう何年も前に、ミラノで側にいた子供の写真を何気なく撮ったら、近くにいた人がその子のお父さんにそのことを告げに行ったのです。さいわいそのお父さんは凄く良い人で、わざわざ友達が言ってくれているので一応ね、みたいな感じで笑って開放してくれましたが。

 最近は写真学校でもスナップを教えることがなくなったという話を聞きました。もし作品が訴えられることにでもなったら、学校側が責任を取れないからだそうです。

 これ、どちらの側から論じても、けっこう問題の深い議論になるでしょうが、かつての巨匠たちが築き上げた世界を受け継ぐ若い写真家が出て来にくくなる環境というのも寂しい気がします。

 あ、そういうことで、とりあえず写真は撮らずにおきました。

Genesis出版のビートルズ本

2010-03-23 | 音楽
 限定出版の音楽本で有名なイギリスのGenesis Publicationsという出版社があります(ビートルズの“アンソロジー”もここだったかな?)
 存在を初めて意識したのは、80年代終わりに出版された“Songs by George Harrison Volume One”。何しろ百数十ページの本の中身というのが、水彩画家Keith Westがジョージの詩60曲分にインスパイアされた絵、それから未発表音源4曲のレコード(もしくはCD)というのですから。
 ただ、値段も高かったんです。はっきりは覚えていませんが、その頃の僕にはとても簡単に買えるような値段じゃなかったような覚えがあります。ポンドとのレートの問題もあったんでしょうが。

 その後Genesisの本に巡り逢ったのがジョン・レノンの写真集で、アルバム・タイトルと同名の“Sometime In New York City”。豪華な外箱に金属のプレート、中から出てきた本の表紙はアルミのシルク・スクリーン、背表紙は革製、オノ・ヨーコさんと写真を撮ったBob Gruenのサイン入り、全世界3,500部限定......これも高かったんですけど、買っちゃいました(笑)もう随分前ですが、かなり勇気要ったんですけどね。

 先日うちの近くの古本屋のショー・ウィンドウがロック本特集やっていました。覗いてみると、同じくGenesisのジョージ本“Live In Japan”が並んでいました(ちなみにこのライヴでの来日時にジョージに接近した話は2007年10月10日のブログに書きました)
 他にもAstrid Kirchherrの写真とKlaus Voorman(先日NYで会えました!)の絵で構成された“Hamburg Days”だとか、同じくAstridの手になる“Liverpool Days”(これ持ってます)も見えます。



 実はここの本屋を通る時は大抵夕方か日曜日かで、中に入ったことがないんです。でもいいか、手にとってみると欲しくなってしまうもんな。特に最上段にビートルズの直筆サイン入り写真なんて見つけてしまうと(笑)。
 でも、これ値段が付いてないので、非売品かもしれません。うん、きっとそうだ、そうに違いない(と、自分を諦めさせています)


IMPORTANT MEETING?

2010-03-22 | 日常
 日本への一時帰国が近づいていることもあって、何だか慌ただしくなってしまい、先週は睡眠不足続き。そこで昼の眠たさをコーヒーで誤魔化していたら今度は胃をやられてしまって、ちょっと体調を崩してしまいました。もう大丈夫ですけどね。
 
 ここ一番で集中しなければ、なんてとんでもない夢にも苦しめられて、何とその時にイチローの姿が。手に持っているのがユンケル。あぁ、ダメだ疲れてるなぁ(笑)

 そう言えば昔、そういった栄養ドリンク剤ってこちらにはないんだなぁ、って話をしたら、日本人と違ってそこまで頑張らないので、疲れたら休めばいいんだよ、との答。
 なるほど、そのおおらかさが羨ましく思っていたのですが、最近は目立つんですよね、そういった類のドリンク剤のCMが。



 この写真のCMコピーには“IMPORTANT MEETING ?”
 ううん、やっぱり昔と違ってこちらの人も仕事人間が増えてきたのかな。それにしては休みを取っている人が多くて、けっこう打合せをすっぽかされたんだけどなぁ。まぁ、少なくとも僕とのミーティングはそれほどimportantではないでしょうが(苦笑)