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ロンドンから徒然に

熊と狐

2008-11-22 | 日常
 海外に住んでいると、幼馴染からのメールがむしろ以前より増えたりします。色々と語り(書き?)合っていると、こちらがあまり覚えていないことが話題になって面白いです。
 中学生の頃の好みの話になりました。好きな色だとか、好きな花(相手が女性の場合はこんな項目まで出てきます)だとか続いた後に、食べ物ではマーマレードが好きだったよね、と言われて、これにはちょっと驚きました。自分で全然意識したことがなかったのに、何故かそう思わせるようなことがあったんでしょうね。

 その時浮かんだのが“マーマレード・サンドイッチ”。実はこれ有名な“くまのパディントンPaddington Bear”の好物なのです。



 ところでこのパディントンの出身国を知っていますか?
 もちろん、イギリス人作家(マイケル・ボンド)の作品に出てくるキャラクターですから、その意味ではイギリスと言ってもいいのですが、第一巻によると、彼はペルーからの密航者として描かれているんですね。オリジナルの名前は発音しにくいということで、見つかった駅の名前にちなんでパディントンと呼ばれるようになったのです。

 やはりイギリス人作家(いや、正確にはスコットランド人ですが)のアラン・アレキサンダー・ミルンの手になるキャラクターで有名なのが“くまのプーさん”。架空のキャラクターとはいえ、彼が登場する“100エーカーの森”のモデルとなったハートフィールド村は“プー・カントリー”として未だに訪れるファンが跡を絶ちません。

 こんなのどかな田園風景にロンドンから電車とバスの乗り継ぎで1時間~2時間ほどで行けるのです。
 その意味ではロンドンだけが例外的に大都会なのでしょうが、それでも世界の他都市に比べると大きな公園があったりして、緑に恵まれているような気がします。それこそ、そこらから野生の動物でも出てきそうな...

 なんて思っていたら、キツネ!
 いつもの夜の散歩の途中のことです。大きな尻尾をピンと立てて、あの逆三角形の顔で用心しながらこちらを見ていました。いったいどこから現れてきたのでしょう。
 キツネが住めるくらい自然が街に残されていると思っていいのか、それとも住処である自然が荒らされて食べ物を求めて街に出て来ざるをえなかったのか。

 慌てて写真を撮ろうとしているうちに、素早く逃げていってしまいました。何だか一瞬幻を見てしまったような感覚でした。あれっ、やっぱり狐に化かされたのかなぁ。