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ロンドンから徒然に

カムデン・タウンの再開発

2008-11-18 | 日常
 かつて井の頭公園の側に住んでいたことがあります。勤務先を考えると井の頭線で直接渋谷に出る方が便利だったのですが、中央線を使って新宿経由で通勤していました。それというのも、あの中央線沿線というのがとても個性があって面白く、安くて美味い店も多かったのがひとつの理由です。

 中野はブルースの街、阿佐ヶ谷はジャズの街、吉祥寺はフォークの街、と言われていました。実際そのジャンルのミュージシャンが住んでいたりしたこともあってか、イベントもその手の音楽で以て行われることが多く、吉祥寺の催しには今は亡き高田渡さんなんかも出演していました。

 こちらに住むある日本人が、カムデン・ロックはロックの街という気がする、と言っていました。もしかしたらその名前が彼のイメージにそのまま直接影響しているのかもしれませんが、英語の綴りはRockではなくLockで、これは地域を流れる運河の水門を指しています。
 それに僕のイメージでは正統派の(?)“Rock”というよりむしろ“Alternative”で、洋服や小物なんかも、手造り風のそちらのタイプのものがたくさん揃っているように感じます。



 ここの名物のマーケットは、週末には非常にたくさんの若者で溢れ、それこそ竹下通りを広くしたような感じがします。あまりの混雑ゆえ最寄駅のCamden Townは日曜日には降車専用になり、帰りはひとつ離れた駅まで歩かなければなりません。
 それやこれやで訪れる機会が少なくなっていたのですが、先日近くにある事務所で打合せがあって、その帰りに立ち寄ってみました。



 フリー・マーケットの立ち並ぶ週末の賑やかさに比べると寂しい気もしますが、それでもけっこうな人出です。ただ、今年の2月に道を隔てたマーケットの片側が大火事に会い、その場所は未だに復興なっていません。この後どんな建物が建つのか気になるところです。



 というのも、ここは時々再開発の話が持ち上がるのですが、毎回住人らの反対にあってきました。ただ今回はかなりのところまで計画が進んでいるという話も聞きます。
 再開発されると、大抵いわゆるハイ・ストリート風な均質化された小洒落た建物が並び、同じようなメジャー・ブランドの商品が置かれてつまらなくなってしまいます。

 カムデンはやはり多少やんちゃなRockかAlternativeのイメージでいて欲しいと思います。