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ロンドンから徒然に

21年前の大惨事

2008-11-20 | 日常
 日が暮れるのが早くなりました。3時台になるともう薄暗くなり始めるもので、時間の感覚がおかしくなります。もっとも夏は逆に10時近くまで明るい日の長さを楽しんでいた時期もあるのですから、あまり文句も言えませんが。
 このところそれほど寒くはなかったのですが、週末にはまた冷たい空気が入り込むようで、ちょっと北の方では雪の予報も出ていました。

 いくら寒くなっても見られる光景。オフィスや店の外で煙草を吸う人達です。屋内での喫煙が厳しく禁じられているので、こうして外で吸うことを余儀なくされているのです。すみません、吸わない僕には分からないのですが、震えながらでもやっぱり吸いたいんですよね。(皮肉じゃありません)
 以前も書いたのですが、このところ店を畳んでしまうパブが増えています。その理由のひとつが、店内での喫煙が禁じられ、立ち寄らなくなった人(安い缶ビールをスーパーで買って帰って、家でTVを見ながら飲む)が増えてことだそうです。

 日本でもいずれ屋内全面禁止の話は絶対出てくると思います。きっと議論が沸騰すると思います。皆がうまくいく手段があればいいのですが。例えば強力なエアカーテンみたいなものが出来て、分煙が完璧にできるだとか。
 しかし、このアイデアも他人に迷惑をかけないという観点からだけの話です。吸う本人の健康も考えたら、やっぱり吸わずに済むようになる手段を根本的に考えなければ解決しないのかもしれません。

 ところで今日(こちらの19日)キングス・クロス駅近くに行く用事があり、通路を通りかかったら花束が置かれていました。いつもはあまり気にかけずに通り過ぎていた場所なのですが、よく見ると次のように書かれたパネルが貼られていました。

 In the memory of the 31 people who died in the terrible fire at King’s Cross underground station on the night of 18th November 1987



 21年前の11月18日にここの地下鉄の駅で大火災がありました。当時はまだ木製のエスカレータが使われており(ちなみに以前の赴任の頃にはまだ残っている駅もありました。乗り心地はすごく良かったです)、これに煙草の火が引火したのが原因だと言われています。
 その火災の真っ只中に電車が到着してしまい、31人もの犠牲者を出す大惨事となってしまったのです。

 別に煙草に限ったわけじゃなく、ちょっとした不注意が大惨事に繋がることをちゃんと意識しておかなければいけませんね。これからあの通路を通る時には気分を引き締めようと思います。