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ロンドンから徒然に

一日一日の大切さ

2008-11-15 | 日常
 今日(14日)はチャールズ皇太子の60回目の誕生日でした。王位継承権1位の皇太子が還暦を迎えるというのは英国近代史上初めてのことらしいです。さすがにここまでの年齢になると、このまま王位を継承していいのかということが議論になるようです。

 そう言えば日本でも以前継承権問題が取り沙汰されましたが、小休止といった感じですよね。こちらでも次期国王は誰がなるべきかという世論調査が何回かあり、二三年前の調査までは、おそらくダイアナ人気のせいもあって、ウィリアム王子の即位を望む声が大きかったのですが、つい最近の調査では、高年齢でも構わないのでチャールズがKINGになるべきだ、という意見が逆転しました。カミラ夫人と共に慈善活動等に励む姿が好意的に迎えられたようです。
 今の世の中、平均寿命がずっと伸びているのですから、王位にも定年のようなものを設けて、若いうちから継げるようにしてもいいんじゃないかと、個人的には思いますけどね。

 話は飛んで、今週の日曜日に東京では高校の同窓会があるということで、懐かしい人たちから連絡をもらったりしています。僕はずっとこの手の催しには参加しないままだったのですが、以前同学年の少人数で集まった時以来、皆の暖かい触れ合いにすっかり感動しています。
 そんな中で、色んな人達の様子を訊いていくと、病気や事故で何人か亡くなってしまっているという事実に驚きます。長い年月の間にはもちろんあってもおかしくないことではあるのですが、それにしても改めてそんな年齢になってしまったんだなぁ、とつくづく考えてしまいます。

 それでももっと悲しくて許せないのは、自分よりもずっと若い人を亡くしてしまうことです。非常にプライベートなことですが、僕が大学生の頃に家庭教師をしていた男の子がいました。根っから明るくて、ちょっとやんちゃで、頭の回転が速く、本当に自分の歳の離れた弟のように可愛がっていました。
 その彼が数年前に亡くなっていたことを聞いて非常にショックでした。家庭も築いて子供もいたらしいのですが、卒業以来会っていなかったので、僕の中ではいつまでもあの頃の姿のままです。

 うちの家の横には大きな墓地があります。日本の墓地のイメージとは違ってむしろ公園のような雰囲気で、ベンチに座る人、散歩やジョギングをする人でいつも一杯です。
 よく注意してみると、若くして亡くなった人の数の多いこと!今ほど医学が発達していなかった昔は、流行りの病でたくさんの子供たちが犠牲になったのでしょう。

 

 昨年の11月15日にロンドンに越してきて、早くも1年が経ちました。若くして亡くなった人たちのことを考えると、その分まで本当に一日一日大切に生きなければいけないな、などとちょっと感傷的になってしまいました。