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ロンドンから徒然に

ガイ・フォークス・デイの花火

2008-11-06 | 日常
 もう15年も前のこと、イチローの“イ”の字も想像できなかったシアトルに行きました。スターバックスも珍しかったのですが、そのあたりのことは以前のブログに書いています(昨年の8月22日)
 土産物店や観光地で売っていた絵葉書にグレー一色のものがあり、下に小さく“シアトルの空”と書いていました。そう言えばシアトルの空はずっと曇りでどんよりしていました。でも、この手の絵葉書ってあちこちで見られるみたいですね。白一色の絵葉書に“サンフランシスコの霧”と書かれているみたいに。



 で、今日の夜のロンドンの空は写真のように、少し赤茶けた雲に覆われていました。街のあちこちで花火が打ち上げられているのです。
 実は11月5日はガイ・フォークス・デイGuy Fawkes Dayです。日本ではピンと来ない日ですが、17世紀初頭にカトリック教徒たちが、自分たちを弾圧する国王ジェームズを暗殺しようとした計画が起源です。

 国会議事堂(ウェストミンスター宮殿)を爆破しようとしたものの、事前に計画がバレてしまい、開会式前夜の捜索で火薬の点火係として潜んでいたガイ・フォークスが発見されて処刑されたというわけです。
 未だに国会の開会式の前に衛兵たちが国会議事堂内を大捜索する習慣があるのは、この事件のせいだと言われています。

 さて、Bonfire Nightとも呼ばれるこの日、まるでサラウンドのように四方八方で光と音が飛び交います。と言っても一ヶ所一ヶ所がそれほど大きな催しでもないみたいで、意外と地味な花火が低い位置に上がるもので、間近に行かない限り建物に邪魔されてあまりよく見えません。
 逆に建物の後ろで炸裂するあの音と閃光だけを身体で感じると、経験したこともない戦地にいるような感じで、ちょっと恐ろしくもあります。

 花火はイギリス人にとっては秋から冬にかけての風物詩なのですが、日本人にしてみるとやっぱり花火は夏じゃなくちゃ、ですよね。
 それにしても今日の写真は最悪だなぁ(笑)