植物園「 槐松亭 」

バラと蘭とその他もろもろの植物に囲まれ、メダカと野鳥と甲斐犬すみれと暮らす

自家製アーモンドを食べよう

2020年04月30日 | 植物
アーモンドは、他のサクラ科の植物に先駆けて開花します。花色は薄いピンクで花もちよく、花期も割と長いので庭木としてもオススメであります。
そして、アーモンドの種(の中にある仁)は、アンチエイジング効果、悪玉コレステロールを除き、がんや生活習慣病を予防する効能があるという、誰もが知る低糖質の健康食品の代表選手でもあります。

 というわけで、ワタシは、5年前から自家製アーモンドの育成に取り組んでおります。なかには、高温多湿の日本の風土に合わない、自家結実しにくい、などの理由で収穫は難しいという説もありますが、いいんです。とにかくチャレンジです。
これが3月上旬でありました。密集して咲くと見事です。これで花見をやりたいほどです。

 昨年、アーモンドは6,70個収穫しましたが。実は反省点がありました。アーモンドの実にあたる種のなかの仁が小さく薄かったのです。アーモンドの種の殻は非常に固く、ペンチで力を込めて割ります。トンカチでは潰れるし、くるみ割り機や銀杏の殻割などは歯が立ちません。もう、殻の破片は飛び散るし、肝心の仁はどこかにいってしまうし、悪戦苦闘します。そして1/3くらいは、ほったらかしにして結局捨ててしまう羽目になりました。

 そこで、今年のコンセプト「果樹は、摘果を徹底し、数を減らし、果実を大きく育てる」であります。食い意地の張ったわたくしは、柑橘・柿・ブドウなど片っ端から植えて育てております。どうしても実を沢山ならすことに傾いて、摘果をオロソカにしてまいりました。ワタシの果樹園は若木ばかりなので本来は幹や根の充実を優先すべきなのですが・・・・。すると、出来た果実が、ほとんど小粒となり、食味もイマイチ、食べでがないのですな。

つまり、果樹栽培は欲との戦いでもあるのです

 すでにして、枇杷や桃は、授粉後に膨らみかけた幼果をかなり除いております。ウチのアーモンドは自家結実するので、大量に実がつきました。これを暇を見ては小さな結実した幼果を間引いてきました。大体一本の枝に2、3個というのが目安になります。

 

摘果後は、こんな感じ。恐らく300個以上ついていた実の2/3位を摘み取りました。今は100粒というところでしょうか。昨年は100以上ついていたのをそのままにして、結局小さな実となってしまったのですが、今年は木が一回り大きく充実し、実をぐっと減らしたので、かなり大きな果実になる(予定)はずです。
 因みに、アーモンドの果肉は食用に適しません。固くてパッサパサ、うまくありません。食べる気になれば、煮て砂糖を加えるところでしょうか。

 これからの、管理は①アブラムシ・コガネムシなど害虫の駆除②病気の防除③塩害対策、となります。プラム・桃などサクラ科の仲間には袋実病と縮葉病などの病気も発生します。本来は果実栽培には「石灰硫黄合剤 」という農薬が有効で裸木の冬に散布するのですが、濃い薬剤で非常に人体に有害(刺激性が高く皮膚に炎症をおこす)、また臭いも強いので、しろうとが町中では使う訳にはいかないのです。発生したらその部分だけ切り取って処分しかありません。
 
 あと、心配なのは台風ですね。当地は海岸から1㎞以上離れており、通常塩害は無いのですが、強い台風が接近すると強風が海水まで巻きあげてきます。すると、サクラ科・ブドウ・かえでなど葉の薄いものは、一晩で萎れ葉を落としてしまいます。通過後すぐにホースで散水して塩分を洗い流しますが大半は手遅れです。まぁ台風が来ないか、来ても収穫後になるのをことを祈るしかなさそうです。

 これで、夏が過ぎて、収穫期になると自然に落果します。果肉が半分に裂けてくるのでそれとわかります。木をゆすって落ちてきたものを拾うとも聞きますね。

 さぁ、あと4か月、無事にいけばふっくらとした国産、自家製無農薬有機栽培アーモンドを生のまま頂く、という贅沢が待っています。

頑張ったものへのご褒美、これを体感できるのが園芸というところでしょうか。

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