植物園「 槐松亭 」

バラと蘭とその他もろもろの植物に囲まれ、メダカと野鳥と甲斐犬すみれと暮らす

いい夢は滅多にお目に掛かれません

2022年08月25日 | 雑感
定年退職してからというもの、飲み会が大幅に減り、更にここにきてのコロナ禍によって、人と外で会うことが殆ど無くなりました。クラスターになるパターンの一つにカラオケがありましたから敬遠するのも仕方ありません。

考えてみると、5.6年間でカラオケに行ったのは恐らく3、4回であります。ワタシが中心的になって職場の同僚や親しい仲間などとカラオケに行ったときは、歌う曲のトリは決まって「LOVE LOVE LOVE」でありました。あのドリカムの名曲で、最後に愛を叫ぼう、という切なくも清々しい歌です。

幹事や気の利いた人間が、この曲を入れるとカラオケ終了の合図になります。甲子園なら校歌、パチンコなら「蛍の光」といったところですね。これが始まるとみんなで肩を組み、手を繋ぎ一斉に歌ったら解散となりました。
その曲に「ねぇ せーめーてぇー♪ 夢で逢いたいと願う夜に限って出てきてはくれないね」という一節があります。夢では、願望が実現しない、これが現実なのです。ワタシは自己分析を目的として、夢の事を長い事調べておりました。なんでも記憶の整理のプロセスだとか。ワタシの研究では、夢は現実の投影であって、満たされないものが夢では叶えられるという事はまずありません。

夢の一つは「願望」であります。空を飛びたい、旅に出たい、きれいなおねーさんとイチャイチャ・・・などがその典型で、現実ばなれした、嬉しい夢を見ることが無いわけではありません。しかし多くは、抱えた潜在的な不安や不満・恐怖などが、形を変えて夢に現れるのです。それは、ある時は怖い動物であったり、乗るべき電車を見失うとか、チェックアウトする時に自分の荷物が見つからないといった形になります(あくまで私自身のケースですが)。心の奥底に潜む恐怖が増幅されて顕在化するのが夢の一つのパターンであろうと考えています。

あの頃、自分自身職場に起こる様々なトラブルや人間関係、私的な悩み、将来に対する漠然とした不安などを抱えて、酷い夢に脅かされ目を覚ますという日々が続いていました。あまりに嫌な夢を見るので「夢日記」を枕元に置いて目覚めた時に記録するということもやりました。一人カウンセリングをしたのでした。

お陰様で仕事から解放され、安定した年金生活に入り、明るくて元気なワイフだけと暮らす生活となったので、そうした悪夢が出て来ることは大幅に少なくなりました。有難いことです。そこで今、常連となる夢は、カバンや靴が無くなる、あるいは電車に乗ったが目的地にたどり着けないといったものです。先日はゴルフの夢を見ました。ゴルフは社会人になってから最も楽しい娯楽、子供が遠足の前の晩にうきうきする、そんな対象でありました。

ゴルフの夢は、プレーする機会が無くてフラストレーションがたまった時に現れるのです。その夢の中身は、打つボールやゴルフバッグが見つからない、ティーを刺す場所がない、スタンスをとれない・打つ方向に障害物があるといった類で、「あーもう、ゴルフしに来ているのに、球が打てないじゃんか」という状況であります。好きなゴルフプレーが出来ないもどかしさそのまま、夢でもプレー出来ないという分かりやすくも悲しい帰結であります。

そして、昨日は一か月ぶりのゴルフ、そのちょっと前の晩には、やはりゴルフ場で自分がもたもたしていて、他の人がどんどん先に行ってしまうという夢でありました。
肝心のプレーは、なんとOUT38 IN40というここ数年ではありえない好スコアで上がったのです。「夢」のような70台、シングルプレーヤー並のスコアでありました。数十年間を通して、多くてせいぜい月に2回程度のプレー、練習場には腰痛を抱えているので年に一度いくかどうか、そんな年金生活ゴルファーにしては望外の出来でした。

スコアやショットが良くなる要素や技術的な改善も無く、一か月プレーから遠ざかり、猛烈な暑さの中で、疲労が溜まっていて体調も思わしくなかったのです。相変わらず指や手首は痛み、爆弾を抱えた腰を庇いながらのプレーでした。思い当たるとすれば、前回プレーした時のゴルフ場で安売りしていたゴルフシューズを買って履いていたくらいのことでした。

ライザップに行ったわけでもなく。スイングを変えたつもりもありません。つまり、今回のゴルフの内容が良かった理由・ポイントがつかめていないので、ゴルフボールだけに「たまたま」うまくいった(笑)に過ぎないのであります。次回以降は全く期待できません。そもそも仲間とニギることもやらず、HC戦でコンペに出ることも致しませんからスコアに拘泥する理由も無いのです。

いまや、ゴルフに限らず夢や願望はありません。日々穏やかに暮らせていれば満足であります。幸いにしてオソロシイ悪夢もあまり観なくなりました。もしかしたら「カラオケ」で歌う番が来ないという夢を見る頃合いかもしれませんね(笑)。

人間、産まれて死ぬまで夢の中にいるようなものだろうと思います。あえて願わくは、大きな病気で長く苦しむことが無く、嫌な夢で目覚めることがない生活のまま「目を瞑る」その日が来て欲しいといったところであります。
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