LPGA、女子ゴルフのアメリカツアーで、ルーキーイヤーであった古江彩佳さんが、堂々の大逆転で優勝いたしました。 海外で優勝を挙げたのは、古江さんで11人目となるそうです。
古江選手は、体は大きくはありませんが、体幹が強くしっかりとした体つきから正確なショットを打ちます。何より性格が強気で物事に動じないので、ピンチでもパーを拾え、大崩れしません。この精神力が日本人選手には欠けていると感じる事が多かったので大変有望な選手であります。
アメリカツアー、最初は言わずと知れた「樋口久子」さん、そして世界一美しいショットと言われた、通算17勝を挙げた岡本綾子プロ、最年少優勝の宮里藍ちゃん 9勝などが目覚ましい活躍をし、現在日本女子を牽引するのは畑岡奈紗ちゃんで、すでに6勝しております。
宮里藍ちゃんは、2006年からLPGAに本格参戦し、しばらく苦戦を強いられましたが、2009年エビアンでツアー初優勝を果して、一気にランキングを上げ、当時無敵だったヤニツェンを抜いて一時、ロレックスランキングで1位にも立ったのです。
しかし、それから急にスランプに陥り、2012年にウオルマートアーカンソー選手権を最後に全く勝てなくなり2017年に引退を余儀なくされました。藍ちゃんの武器は、ゆっくりしたリズムから繰り出す柔らかいアプローチショットと正確なパッティングでありました。しかし、大柄で屈強な外国人選手と戦って「飛距離」というハンディを負っていたため、スイング改造を行いました。それまでは、真っすぐかややフェード気味であった球筋を、ランが出て強いドロー系のショットで対抗しようと考えたのです。
残念ながら、これが裏目に出て、ショットが曲がるようになり距離感も狂ってしまいました。機械のように正確であったパットも、狙ったところにグリーンオンしないものだから、残りの距離が長くなったため入らなくなり、やがて深刻なイップスにかかったそうです。カウンセラーにもかかって競技生活をつづけましたが、結局狂った歯車が戻らなかったのです。
そこでわが渋野日向子 ちゃんあります。古江さんと一緒に参戦したこのスコットランド・オープン でもあえなく予選落ち、ここ8試合で6度の予選落ちであります。あの全英女子オープンで一昨年衝撃的な優勝をし、国内に戻ってからも数試合優勝しました。
ところが、昨年スイング改造を機に全くゴルフの内容が変わり別人のようにスコアを落としたのです。その原因は下のブログに書きました。
そして、先日予選落ちの後のインタビューでも顔色が優れず、首回りがほっそりしたような印象でした。笑顔が無くなり、元気が無くなり、これは大変深刻な症状であると直感しました。これで、8月4日から始まる全英女子に歴代優勝者として出場しなければならないのです。
渋野選手のスィングが、もし、理にかなっていているならば、他の選手だって真似します。しかし、LPGAでも日本のツアー選手でも誰一人あんな、シャフトを寝かせるスィングをする人は居ません。やめさせなければならないです。悪い打ち方を直すのは、その癖をつける倍以上の時間と練習が必要になります。今のまま出場すれば必ず予選落ちします。自信の無さは致命的です。
ゴルフに限らず、これだけ調子を落とし、結果が出ないまま無理して試合に出すと、更にドツボにはまる心配があります。藍ちゃんの二の舞になるのを恐れるのです。才能豊かで高い人気のある個性的なキャラであります。潰れる前に一度、完全に休ませるのが必要です。スィングは元のアップライトでオーソドックスな振り方に戻さなければなりません。リセットしリフレッシュさせる、そんな人が周りにいないのかなぁ。とても心配なのです。