植物園「 槐松亭 」

バラと蘭とその他もろもろの植物に囲まれ、メダカと野鳥と甲斐犬すみれと暮らす

女子サッカーワールドカップ あと一つになった

2022年08月27日 | スポーツ
昨日のお昼前、女子サッカーU-20ワールドカップの準決勝が行われました。
ベスト4に勝ち残ったのはヤングなでしこ(11位)サッカー大国ブラジル(8)、男子サッカーでは世界最高峰のクラブリーグ「リーガ」を誇るスペイン(13)、伝統国オランダ(4)であります。ここに本来は、ランキング1位アメリカ、ドイツ(2)、イングランド(5)あたりが入って来てもおかしくないのですが、アメリカをナデシコが破って勝ち上がりました。( )内は2022/6のFIFAランクです)

FIFAのランキングは、主としてA代表(フル代表)の過去の戦績をもとに2か月おきに発表されます。U-20などの試合も他に大会や国際試合が無ければ加味されますが、基本、トップレベルの代表選手たちのランキングとは異なります。それにしてもランキングは総合的な国別の強さを反映するのですから、選手層の厚さ、選手強化体制によって、十代の選手たちの質量も当然それに比例しているのです。

なでしこはグループリーグでガーナ(60)、アメリカ(1)、オランダを下し、準々決勝ではフランス(3)にも劣勢を撥ね返してPK戦で競り勝ちました。
準決勝のもう一つの試合はスペインが順当に勝って決勝戦に進みました。そして残りひとつの座をかけて戦ったのです。

結果は、先制した日本、後半開始早々に追いつかれるというフランス戦に似た展開となりました。前半のスタッツではボールの支配率ではナデシコが64%ほどでシュート数はほぼ同じでした。日本が守りに入ったように見える一方、ブラジルは猛烈に前がかりで攻め込んできました。同点になった後も自陣でプレーする時間帯が続いたのです。最後は浜野まいか選手が、相手の最終ラインを一瞬ですり抜け、キーパーの上を越すループシュートが見事な決勝点となりました。

大会前、今回のチームのことをワタシは全く知りませんでした。今までもU-17、U-20で活躍したりMVPになって初めて将来のなでしこを背負う選手として認知されるのです。それが、岩渕真奈ちゃん、田中陽子、杉田妃和、長野風花などでした。今回も大会をテレビ観戦するようになって、だんだん顔が分かってきました。得点力で言えばエースが「浜野まいか」ちゃん、非常に運動量が多くかわいい顔して抜け目のない点取り屋ですでに4得点しました。この娘と「山本 柚月 」が攻撃の要になっています。この二人は身長も165㎝以上で日本人としては大柄になりますから、大変期待が持てます。山本は顔つきがちょっとおねえさんぽくて年かさに見えますね。これはGKの大場にも言えますが、往々にして落ち着いた雰囲気のある選手は、チームの中心選手になるようです。

これまでの戦いぶりからみて、気になることがいくつかあります。GK
大場朱羽は精神的支柱として大活躍しています。ファインセーブを連発し俊敏なプレーで、優勝すればMVP候補です。残念なのはキックがやや非力で不安があるのです。センターラインまで飛ばす力が無く、精度が低いので手で投げたり、近くのDFにショートパスばかりなので、相手に狙われやすくなっています。

また、カウンター攻撃で決定的なチャンスを作れる反面、中盤でボールが収まらず、試合全般を支配される時間が特に後半増えていることです。ブラジル戦は、後半なでしこのシュート数は2.3本だったのに対し、ブラジルは12、3本でした。決定力がある欧州サッカー選手相手にはこれはとても危険であります。特に大会で現在ダントツの7得点を挙げているインマ・ガバーロ選手、左右からのクロスに中央で合わせる、という得点が目立ちました。スペインは、これまでの4試合で失点はわずか1,全得点が11点ですから、この選手を封じることが優勝の最大のカギとなりますね。

長い手足、高い身長を生かしたプレースタイルなので、両サイドからの攻撃を出来るだけ抑えてボールを上げさせない、徹底的にガバーロをマークして彼女を自由にさせない事でしょう。

日本は、格上アメリカ、フランス、オランダと戦って負けませんでした。それに引き換えスペインは、予選はオーストラリア(7)・コスタリカ(36)、そしてノックアウトステージでもメキシコ(27)、オランダ(4)と割合楽な相手と戦ってきたのです。

臆することはありません。28日の決勝戦が待ち遠しいのであります。
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