植物園「 槐松亭 」

バラと蘭とその他もろもろの植物に囲まれ、メダカと野鳥と甲斐犬すみれと暮らす

農業カレンダーも大幅更改しないと

2020年09月10日 | 植物
 今日は、にんじんの種を撒こうと思います。秋撒きニンジンは、普通だったら8月中旬頃まででしょうか。でも、今年の暑さでは7,8月の暑さが今まで続いているので、ひと月位、秋の訪れが遅いのです。暑さに弱く発芽温度が低いニンジンにはいいタイミングではないかと思います。

 先日ジャガイモの種イモが店頭から消えていることに触れましたが、猛暑暖冬という傾向は地球温暖化の中で、恒久的ともいえる気候変動であると感じます。集中的な雨は、熱帯地方の「雨季」に近づき、ひと月も降らないというのは、アフリカなどの乾季に近似します。明らかに日本は熱帯・亜熱帯化しているのです。自ずと農業・ガーデニングもそういう環境の変化に呼応して変えていくべきではなかろうかとつくづく感じます。

 ここまで、数年順調であった観葉植物や樹木をだいぶ枯らしました。千種類以上で、400鉢以上の鉢植え、数千個体の植物を育てているので、いくらかダメになっても確率的には仕方ないと割り切るようにしています。「上級者向き」と言われる育てにくい植物もお構いなしに育てるので仕方ありません。
また、メダカに書道といろいろ手を出して、園芸に情熱を傾ける時間が少なくなっているのです。
 枯れたのは「ジョーイセルリア・シルクベリー・ブットレア・コーヒーの木」など10個ほどです。今年の長引いた梅雨の高温多雨、猛暑と乾燥などのいずれかによるものでしょう。今までの育て方、ネットなどで紹介される栽培方法が通用しなくなってるのですね。
 例えばハオルチア、夏は水を切る(水やりしない)と書かれています。暦の上ではとっくに秋、しかしほぼ真夏の暑さが続いています。いつまでも水を絶てば、いずれ枯れてしまうし、成長期に水やりしなければ生育不良になりますね。今を、気温や室温で夏と判断するのがいいのかどうか、悩みは深いのです。

 植物が枯れる原因の一番は、水切れ(乾燥)か過湿による根腐れであります。次に、高温あるいは、零下・凍結などによって枯れます。土中のウィルスや病原菌、根きり虫(ヨトウムシ・コガネムシの幼虫など)で、根をダメにするとやはり枯れてしまいます。
 これらは、いずれも季節や気候に深い関係性があります。別の見方をすると、日本固有の環境に適さない外来の熱帯性・寒冷地の植物は、その植物に適した環境づくりをしないと適応できずに枯れるということになります。枯れやすい(ひ弱な)植物は、ほとんどが高温多湿の日本風土に合わないか、非耐寒性植物であります。更に、実は日本在来の山野草も栽培が難しく枯れやすいものが多いのです。これも、土質や気温など個々の好む環境が違うことが原因ですが、温暖化も相当影響しているように思います。

 
 観葉・非耐寒性植物は、鉢植えにして温室や室内で育てるにも限界がありますね。虫が湧く、臭いがする、生長すれば場所をとるなどと、制約や周りからの苦情もあります。結論としては、地植えするか、増やさないことに尽きるのですが・・・・。

 そんな経験から、来年の菜園や果樹をどうするか熟慮中であります(笑)。とりあえず思いつくのは、スイカはひと月前倒し(屋上で作る)、シャインマスカットには、雨除けのビニールを被せる、じゃがいもは2月には植え付けする、耐寒性が弱い植物でも屋外(地植え)で冬越しさせる、などであります。

 農業も、徐々に増えてきた「ハウス栽培」や工場化を推し進めて、天候に左右されない経営が求められるでしょう。そうでなくても、一般の個人農家は、施肥・消毒を含めた植え付け・収穫の年間カレンダーを一から見直しする必要があるでしょうね。農家さんは、勉強して新たな環境に対応しないと追いつきませんよ。
 
 ネットで、無数にある園芸情報・栽培方法なども、他のHPなどのコピペが多用されておりますな。いつのまにか古い知識となって、段々実態から外れ、的外れになり有用な情報と言えなくなるのではないか、と余計な心配をしております。

 
コメント
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