昨年の今頃書いたブログを見ていましたら、今年とだいぶ様子が変わっていることに気づきました。一つはチューベローズの開花が遅いことです。チューベローズは香水にも使われる芳香がある黄色い花を咲かせます。球根類ながら非耐寒性なので、あまり一般的ではありません。
それから、アシダンセラ、これも寒さに弱いので冬は掘り上げるか鉢ごと室内で越冬させます。そのアシダンセラが咲かないというより、植えている鉢がどれだかわからなくなっています。「おーい、アシダ(マナちゃん)やーい、どこ行った?」
そう言えば、野生化して群生する強健なアガパンサスも蕾がありません。クリダンサスも葉っぱだけで開花せずじまいです。うーむ、地球温暖化のせいか、梅雨寒のせいか?、多分ワタシの管理が悪く、水切れや日照不足にしたのが原因でしょう。枯れさせては居ないはずなのですが・・・・
それはともかく、昨日、例によってヤフオクで落としたメダカの卵が3種届きました。あわせて5千円ほど、ヤフオク上のメダカの卵としては破格と言えるほど高額です。それもそのはず、「サタン・レッドテイル」「漆黒のオロチ」「乙姫スネークヘッド」とおどろおどろしい名前のメダカたちは、いずれも最近作出された希少種・人気品種なのであります。
こんな簡単な容器に入って郵送されました。13日に採卵したとして、早くて20日頃、遅くとも25日位までには孵化するはずです。前回お取り寄せの「三色錦」「鳳凰」なども同様でした。これらは丁度ひと月前に届いて、現在すくすくと成長しております。
体長は大きいもので1.5㎝を超え、ぼんやりと体の模様が出てきました。水が緑なのは出来るだけ水質を変えないで赤ちゃんメダカに負担をかけないための配慮です。グリーンウォーターは、植物性の微細な藻や微生物が繁殖し稚魚の餌にもなる一番の環境なのです。最初に届いた約140個の卵の内、100匹ほどが残って稚魚になりました。
これに気を良くして第二弾を育成することにしたのです。いくつもの希少品種を掛け合わせて新品種を生み出し、あわよくば一攫千金を目論んでいるのであります。
これは、手持ちのメダカの中で、特別に選別したSチームです。赤ダルマメダカ、ラメミユキメダカ、パンダ模様のMIXなどで構成された選りすぐりなのです。この子たちが交わって、新たな種を生み出す予定です。
現在のメダカ業界は、ざっくりと「ミユキ(光)メダカ」「楊貴妃系赤メダカ」「オロチ系黒メダカ」が並び立っているようです。これらを交配させては新たな品種を生み出すという競争なのです。例えば、濃い赤や黒を混ぜた3色錦などがその代表格でしょうか。
黒メダカというと、もともとメダカは黒っぽいものだろーと考えますね。ワタシも、黒いメダカには魅力を感じておりませんでした。「オロチ」を知るまでは。一般に黒いメダカは、透明感があり、青っぽかったり茶色がかったりします。自然界、太陽光の元では黒が薄れるのです。これは、魚に備わった「保護色」の性質によるものです。外敵から身を守るためにゆっくりと体色を変えるのです。それで、ミユキメダカや三色錦などを飼育するときは黒い容器を使うのですね。
今から4年前に突然真っ黒で、色が褪せないメダカを谷國という方が発表したのだそうです。これ以上黒いメダカはいないと大人気を博したそうですよ。これがオロチです。しかし、ミユキメダカ同様、ちょっとノウハウがある人が、一旦飼えばだれでも殖やせるので、4年も経てば全国の愛好者に広まります。その間、様々に交配種が生み出されております。そういう宿命なので、二つとない珍しい品種で、数万円もの取引対象になったとしても1年足らずで値崩れします。メダカの販売業者さん、愛好家の方たちはどんどん次の新種を求めて研究と交配を繰り返すのでしょうね。
そうして、今回遅ればせながら漆黒の「オロチ」をお迎えすることにしたのです。もはや原種では無く、亜種、交配種です。それがダルマ系のオロチと、ひれが長くゆらゆらと泳ぐ尾びれだけがオレンジ色の「サタン・レッドテイル」なのです。今でもサタンレッドテールは、一匹3千円以上で売られたりします。オロチの中で有名な新種「ブラックダイヤモンド」なども、開発した中里さんの直系種だと5千位するものもあるようです。
ワタシの計算では、ウチのラメミユキとサタンレッドテールをかけ合わせれば、少なくとも「ブラックダイヤもどき」が生まれると思いますな。この卵が1週間で孵化したとして、冬はむりなので、繁殖能力を備えるのは来春となります。それからミユキと掛け合わせるのです。それから・・・・
約50個のゴマ粒大の卵たちがワタシに、心地よい空想と楽しい夢を与えてくれています。