世界の街角

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スグボ博物館(4)

2018-12-20 06:45:41 | 博物館・セブ

今回は、イフガオ族に関する展示を紹介し最終回とする。イフガオ族とは、ルソン島北部のコルディエラ山脈に居住する少数民族。プロト・マレー系の民族で人口は約19万人とのこと。

山岳農耕民で、標高1000~1500mの山腹に石垣を重ね棚田を作り水稲栽培を行う。水牛をつかって田起こしをするという。なお陸稲も栽培する。稲刈りは穂先のみで、なにやら弥生時代を思わせる。

伝統的な家屋は、通常正方形高床式で、屋敷内には高床の米倉をもつ。村民共同で刈入れし、室内ないしは米倉の床下で儀式が行われ、コメの神に鶏や豚の生血と、米からつくった酒が奉げられるという。ここまで聞くとなにやら倭族と何らかの関連があるのではと思いたくなるが、葬送の仕方がまったく異なる。イフガオ族は洗骨の習慣があり、洗骨後民族柄の布地に包まれて、軒下に吊りさげられるとのことである。稲作伝来の海の道は、厳しいものがありそうだ。

農耕民といえども狩猟はおこなっていたことが分かる展示品である。

展示されている土器が面白い。丸や×さらにはギザギザ文様、鋸歯文もある。これらの文様は古代から中世の各民族がもちいたのであろうか・・・各地でみることができる。

 

<了>

 


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