世界の街角

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杏が巡るパガン遺跡を見てその3

2015-10-27 12:53:00 | 日記
<続き>

北タイ・フリーペーパー CHAOの第何号であったろうか? 即時に思い出せないが、そこにノック・ハッサディーリンなる神話上の聖鳥の記事が掲載されており、その造形物をワット・ジェットヨートの仏堂(礼拝堂)で見ることができるという。
向かって左がハンサ(ハムサ)でモン(mon)族にとっても聖鳥である。右が北タイでノック・ハッサディーリンと呼ぶ聖鳥である。それの体は鳥だが頭部は象の鼻と牙を持つ大きな鳥で、象の5倍の力を持つと云う。
この聖鳥は須弥山下のサット・ヒマパーンの森に棲むと信じられており、北タイでは上座部仏教の行事にも登場する。それを掲載したブログに”みちくさチェンマイ”がある。そこには、ワット・プラシンで高僧が亡くなった際、ノック・ハッサディーリンの棺に納められ荼毘にふされたとある。
礼拝堂を見上げると、破風に相当する部分はハンサと思われる聖鳥で装飾されている。
更にその上を見上げると、象に似た棟飾りを見るではないか。通常、仏堂の棟飾りをチョーファーと呼び、神話上の聖なる鳥(ハンサ)の頭部を飾る。それが象に似ているのである。

注視すると羽根をもつことから、これもノック・ハッサディーリンと思われる。チェンマイの棟飾りで、聖鳥のチョーファー以外のものを見たのは、このワット・ジェットヨートの仏堂が初めてである。
さらに仏堂の腰壁の装飾は、見た事の無い聖なる動物で埋め尽くされている。下写真の2匹については、残念ながら名前が分からない。

上の写真は鱗をもつことから、多分麒麟であろう。ここは専門家に上座部仏教に登場する聖なる動物と、その背景を研究して欲しいものである。
そう云えば、北タイ寺院にはサット・ヒマパーンに棲む、聖なる動物が沢山登場する。それについては次回紹介したい。




                                   <続く>



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